[クラブ買収問題とモンチの提言]
セルヒオ・ラモスとメキシコ人投資家グループによるクラブの過半数株式取得に向けた交渉が破談となり、セビージャの経営は依然として不透明な状態が続いています。資金不足を補うための増資が急務となっており、クラブは新たな買い手を必死に探している状況です。このクラブの不安定な状況について、現在エスパニョールでスポーツディレクターを務めるモンチが言及しました。彼は『私はセビージャファンだ。何度も言っているようにね。今はエスパニョールが私のクラブだが、もちろん何が起きているかは追っているし、誰もが望むような状況ではない。できるだけ早く状況が解決されることを希望を持って見守りたい。今は何が起こるか予想するのが難しい状況だから、どのような解決策になるかはわからないがね。でも、それこそが私が一人のセビージャファンとして望んでいることだ。解決への道が見つかり、一度きりできちんと進むべき道筋が見えるようになってほしい』と古巣への愛情と心配を口にしました。また、自身がオーナーを務めるサン・フェルナンドCDでラモスやその兄レネとパートナー関係にあるものの、セビージャの買収件については深く話していないとしつつ、『先日、セルヒオの記者会見を見たが、彼は非常に意欲的だったよ。見守ろうじゃないか。私はポジティブな面を見たいと思っている。解決策が見つかり、一刻も早くこの状況が過ぎ去り、彼らが道を見つけることを願っている』とエールを送っています。(via MARCA, ElDesmarque)
[新体制始動とフリー補強]
経営陣の混乱により一時凍結されていた来季に向けたチーム編成ですが、アントニオ・コルドン前SDの退任に伴い、右腕だったホセ・イグナシオ・ナバロがSDとして実権を握り、スポーツ部門のプロジェクトが再始動しました。ルイス・ガルシア・プラサ監督の来季続投もすでに確定しており、現場は来季に向けて動き出しています。補強の第一歩として、フアン・イグレシアスとアルナウ・サンガンテのフリートランスファーでの獲得がすでに確定しています。これらはコルドン前SDが退任前にまとめていたディールであり、チームの土台を固める重要な補強となります。(via Estadio Deportivo)
[深刻なGK不足とコンデ獲得作戦]
現在のセビージャの最大の急務はゴールキーパーの補強です。現在トップチームに契約を持つGKは一人もおらず、カンテラから昇格予定のアルベルト・フローレスのみとなっています。ノルウェー代表としてワールドカップに出場するエルヤン・ニーランはすでに正式に退団が決定しており、ギリシャ代表のオディッセアス・ヴラホディモスについても、レンタル元のニューカッスルが移籍金を要求しているため残留は極めて困難な情勢です。この危機的状況を打破するため、セビージャはビジャレアルのディエゴ・コンデ(27歳)の獲得を最優先ターゲットに設定しています。コンデは23/24シーズンにレガネスでセグンダ(2部)のサモラ賞を受賞し、400万ユーロでビジャレアルに引き抜かれたものの、昨季はコパ・デル・レイ1試合の出場にとどまりました。ビジャレアルのイニゴ・ペレス新監督はプレシーズンで他のGKをテストする意向であり、コンデは構想外とみられています。セルタもコンデを狙っていますが、セビージャは正GKとしてのポジションを確約できる点で優位に立っています。ビジャレアルはレンタルではなく完全移籍を望んでおり、移籍金を低く設定するか、ボーナスのみの支払いで妥協する可能性があるとされています。過去26年間で19人ものGKが入れ替わってきたセビージャの鬼門とも言えるポジションに、新たな守護神を迎える準備が進んでいます。(via Estadio Deportivo)
[メルカド移籍を巡る泥沼の対立]
エクアドルのインデペンディエンテ・デル・バジェに所属するMFパトリック・メルカド(22歳)の移籍を巡り、両クラブ間で深刻な対立が発生しています。セビージャは2月下旬、移籍金600万ユーロ(ボーナス込み)で2031年までの契約を結ぶ基本合意を発表しました。しかし、メルカドは3月22日の試合で右膝前十字靭帯と内側半月板の二重断裂という全治6〜8ヶ月の大怪我を負ってしまいました。これを受け、セビージャのコルドン前SDは「メディカルチェックに合格する必要があり、その結果を見て6月に最終判断を下す」と移籍キャンセルの可能性を示唆していました。これに対し、インデペンディエンテ・デル・バジェ側は猛反発しています。フランクリン・テージョ会長は『選手は怪我をしたが、事前の取引は成立している。ワールドカップ終了後に彼ら(セビージャ)がこちらへ来ることになるだろう。この件は進むと思う。セビージャはすでに彼を買ったのだから』と断言。サンティアゴ・モラレスGMも、ホセ・マリア・デル・ニド・カラスコ会長とコルドン前SDによってポルトガルで署名された労働契約書が存在することを明かし、移籍が破棄された場合は強硬な法的手段に出ることを警告しています。この複雑な問題の最終的な決断は、新たにSDに就任したナバロに委ねられています。(via Estadio Deportivo, MARCA)
[カストリンとオソの契約延長]
クラブは若手有望株の引き留めにも全力を注いでいます。ルイス・ガルシア・プラサ監督の下でキケ・サラスと共にセンターバックのレギュラーに定着したアンドレス・カストリン(23歳)との契約延長交渉が来週にも行われる予定です。ルーゴからわずか20万ユーロで加入したカストリンは、今季公式戦22試合に出場し、エスパニョール戦ではチームの1部残留を決定づける重要なゴールを記録しました。オサスナが獲得に関心を寄せていますが、カストリン本人はガルシア・プラサ監督の下で成長を続けることを望んでおり、セビージャ残留を最優先しています。5月に23歳を迎えたため、来季はトップチームの選手として正式に登録され、2030年までの新契約を結ぶ見通しです。また、左サイドバックのオソにも契約延長の正式オファーが提示されています。しかし、彼にはビジャレアル、エスパニョール、ストラスブールからの関心が寄せられており、資金が必要なクラブ事情も相まって売却の可能性も完全には排除されていません。(via Mundo Deportivo, ElDesmarque, Estadio Deportivo)
[高給組の契約見直しとベテランの去就]
深刻な財政難に対処するため、セビージャは人件費の大幅な削減を迫られています。アドナン・ヤヌザイの退団によりサラリーキャップには余裕が生まれましたが、クラブはさらにタンギ・ニアンズとジョアン・ジョルダンの契約見直しに着手しています。両選手の年俸は合計で1500万ユーロを超えており、チームへの貢献度に見合っていないのが現状です。両選手とも2027年6月まで契約を残しており、現在の高給を他クラブで得ることは難しいため残留を主張してきました。そこでクラブは、ジブリル・ソウやマルカンのように契約年数を延ばして単年の負担を減らすか、残りの給与の半額を支払っての合意解約を提案し、サラリーキャップの枠を空けようと試みています。一方で、6月30日に契約満了を迎えるネマニャ・グデリとアレクシス・サンチェスについては、契約延長の交渉が行われる予定です。サンチェスはガルシア・プラサ監督からの強い推薦があり、グデリには減俸を受け入れる形でのオファーが提示される見込みです。(via ElDesmarque, Estadio Deportivo)
[エジュケ売却とプレミアからの関心]
限られた資金で補強を行うため、セビージャは既存戦力の売却も検討しています。その筆頭候補に挙がっているのが、ナイジェリア代表ウインガーのチデラ・エジュケ(26歳)です。2年前にフリートランスファーで加入したため、売却による収入はすべて純利益として計上できるという大きなメリットがあります。今季はリーグ戦27試合に出場し922分間プレー、1ゴール1アシストを記録しましたが、ガルシア・プラサ監督は彼を絶対的なスタメンとはみなしていません。契約が残り1年となっていることもあり、クラブは移籍金600万ユーロ程度での放出を容認する構えです。現在、イングランドのリーズ・ユナイテッド、サンダーランド、フラム、そしてドイツのバイエル・レバークーゼンが彼の獲得に興味を示しています。(via Estadio Deportivo)
[ペケのラシン復帰交渉]
2024年夏に400万ユーロという当時の最高額でセビージャに加入したジェラール・フェルナンデス・通称ペケですが、わずか2年で古巣ラシン・サンタンデールへの復帰が浮想しています。この2年間で4人の監督の下でプレーしましたが継続的な出場機会を得られず、今季は公式戦28試合(先発14試合)で1148分の出場、3ゴール2アシストにとどまりました。ペケのパートナーがSNSでラシン復帰を求める投稿に反応したことで噂が過熱し、選手本人も復帰に前向きとされています。ラシンのマノロ・イゲラ会長は『月曜日にホセ・アルベルト(ラシンの監督)と私でペケと話をした。彼は我々の仲間だが、セビージャに400万ユーロで売却したのだから、当然タダでは返してくれない。本当に難しい交渉になる』と語り、関心を認めつつも交渉の難しさを強調しています。(via Estadio Deportivo)
[主力選手の市場価値高騰]
移籍市場専門サイト「Transfermarkt」の最新の更新により、セビージャの複数選手の市場価値が上昇したことが明らかになりました。アフリカネイションズカップでも活躍し、今季10ゴールを記録したナイジェリア代表FWアコル・アダムスは1200万ユーロから1500万ユーロへ上昇しました。クラブが保有権の90%を800万ユーロで買い取ったフランス人MFリュシアン・アグメも同様に1200万ユーロから1500万ユーロへと評価を上げています。カンテラ出身選手たちの躍進も目覚ましく、守備の要としてブレイクしたキケ・サラスは800万ユーロから1400万ユーロへと大幅に価値を高めました。また、オソは500万ユーロから1000万ユーロへ、カストリンは160万ユーロから600万ユーロへと急成長を遂げており、クラブの財政面においても貴重な資産となっています。(via Mundo Deportivo)
[U-12チームの躍進]
下部組織の明るい話題として、U-12チームが出場している「LaLiga FC Futures 2026」での快進撃が挙げられます。アルベルト・バロッソ監督率いる若きセビージャは、グループリーグでオサスナに敗れ、アトレティコと引き分けるなど苦しいスタートを切りましたが、その後ビジャレアル(2-1)とエルチェ(1-0)を下しグループを突破しました。決勝トーナメント1回戦では、カルロス・マルティンの劇的ゴールでバレンシアを1-0で撃破。続く準々決勝ではアルバロ・マルティネスの2ゴールの活躍によりアラベスに2-0で勝利し、見事準決勝へと駒を進めました。日曜10:00キックオフの準決勝では再びエルチェと対戦します。チームは過去2大会連続で準優勝に終わっており、悲願の優勝に向けて3年連続の決勝進出を目指します。(via Estadio Deportivo, MARCA)
【本日の総括】
クラブ買収の頓挫により経営の不透明感が漂う中、スポーツ部門はナバロSDを中心に動き出しています。緊急課題であるGKコンデの獲得や若手の契約延長を進める一方で、メルカドの契約問題や高給取りの整理など、ピッチ外でのタフな交渉が山積みとなっています。