移籍市場の極端な停滞と募る危機感
セグンダの開幕まであと1週間強と迫る中、ジローナは非常に厳しい現実に直面している。移籍市場での公式な動きはほとんど見られず、過去2シーズンと同様に時間との戦いでチームを構築せざるを得ないシナリオを繰り返している。今夏に加わった事実上の新戦力は、中盤のイバン・モランテのみであり、若手のイザン・ゴンサレスとオレクサンドル・ピシュチュルは何ヶ月も前から獲得が合意されていた顔ぶれに過ぎない。
背景には、ウナヒやツィガンコフといった高給取りの主力選手の去就が未解決のままであるという問題が存在している。彼らの放出が進まない限り新規の補強に動けないという財政的な制限(サラリーキャップの壁)があり、チャンピオンズリーグ時代の高額な年俸と登録枠を削減して活動の余地を得ることが最優先事項となっている。昨夏のヤンゲル・エレーラがプロジェクトの不透明さから一時退団を検討した時と同様の停滞感が漂っており、1年での1部昇格を夢見るサポーターの間には活動の鈍さに対する強い焦燥感と不信感が広がっている。(via Mundo Deportivo)
守備陣の壊滅的な選手層不足と主力流出の噂
スカッドの偏りは特に守備陣において顕著であり、キケ・アルバレス監督が現在ファーストチームで起用できる純粋なセンターバックはわずか2名しか存在しない。さらに、左サイドバックのアレックス・モレノや右サイドバックのアルナウ・マルティネスの退団の噂が絶えず、もし彼らを失うことになれば守備ラインは完全に崩壊しかねない事態となっている。
特にアルナウ・マルティネスに対しては、右サイドバックの補強を狙うバレンシアCFが、アンドレ・アルメイダの売却益を元手にした最優先補強ターゲットの一人としてリストアップしており、なんとか獲得条件を合わせるべく交渉方法を模索している。また、ドイツのRBライプツィヒも彼に強い関心を示して動向を注視している状況だ。ジローナ側はアルナウの放出に対して移籍金800万ユーロを要求しており、この主力ディフェンダーの去就が今後のチーム編成の大きな鍵を握っている。(via Mundo Deportivo / SPORT / ElDesmarque)
降格の悪夢を繰り返すリスク
過去の苦い教訓がチームに警鐘を鳴らしている。チャンピオンズリーグ出場権を獲得した歴史的な快挙の翌シーズン、チームは高い給与の割にパフォーマンスの上がらない選手たちの補強に終始し、わずか勝ち点1差でかろうじて降格を免れた。そして昨シーズンはチーム構築がラ・リーガで最も遅いクラブの一つとなり、第7節まで初勝利を挙げられず、最終的に8試合連続未勝利という最悪の不振に陥り降格の憂き目に遭った。
ミチェル前監督は当時、『新加入の選手たちを戦術に適応させるのに時間がかかりすぎて、結局シーズンの最初の5試合を完全に無駄にしてしまった』と公に認め、そのチームづくりの遅れを悔やんでいた。キケ・アルバレス新監督は現在、まさに1年前に前任者が陥った「未完成のスカッドで開幕を迎え、土壇場で主力を失い、新戦力を適応させる時間がない」というリスクと全く同じ状況に直面しており、カレンダーとの過酷な戦いを再び強いられている。(via Mundo Deportivo)
プレシーズンマッチの爪痕と過去のレンタル戦士
プレシーズンにおける戦いの記録や過去の所属選手に関する情報もある。アーセナルが行った親善試合においては、ジローナは1-4で大敗を喫している。アーセナルを率いるミケル・アルテタ監督は、ジローナを4発で粉砕した際と同じ好調なスタメン部隊をベティスとの親善試合でもそのまま継続して起用した。
また、ユヴェントスに所属するミッドフィールダーのアルトゥール・メロは、かつてバルセロナやジローナに期限付き移籍をしていた経験を持つ選手であり、新シーズンに向けた戦力整理の中でその去就や過去のキャリアとして名前が挙げられている。(via SPORT / MARCA)
【本日の総括】
2部での開幕が迫るジローナですが、高給取りの放出が進まないことによる補強の完全停滞や、起用可能なセンターバックが2名しかいないという守備陣の深刻な駒不足など、1部時代の高いサラリーのツケとチーム再建の遅れに深く苦しんでいます。1年前にミチェル前監督が陥ったチーム降格の引き金と酷似した状況の中、キケ・アルバレス新監督のもとで1年での1部復帰を果たすためには、速やかな戦力整理と守備陣の緊急的な補強が急務となっています。