奇跡の逆転劇:大使館から「偽装雇用」の疑いをかけられビザ却下されたボリビア人男性、マドリード高等裁判所が「疑いは主観的」と判決を覆しビザ発給へ

スペインに住む母親との平穏な暮らしを願いながらも、スペイン大使館から理不尽な疑いをかけられてビザ発給を拒否されていたボリビア人男性が、マドリード高等裁判所(TSJ)で劇的な逆転勝訴を収めました。

男性は、マドリードに暮らす実の母親と再会するため、過去に2度も家族呼び寄せ用のビザ申請を行いましたが、いずれも却下されるという深い絶望を味わっていました。

そんな中、母親が家事使用人として長年勤めていたスペイン人一家が救いの手を差し伸べました。その家庭が男性に対して「週40時間のフルタイム、年収16,576ユーロ」という無期限の雇用契約を提供したのです。マドリードの政府代表部もこの契約内容を承認し、初期の滞在・就労許可を出しました。しかし、最終的なビザ取得のためにボリビアのラパスにあるスペイン大使館での面接に臨んだ際、非情な壁が立ちはだかりました。

男性は面接で、勤務スケジュール、仕事内容(清掃やメンテナンス)、給与(月給1,381ユーロの14回払い)など、仕事に関する全ての詳細を極めて正確に回答しました。しかし大使館側は、男性が過去の職歴を裏付ける客観的な書類を十分に持っていないこと、および過去に何度も家族呼び寄せビザを申請していた経緯を理由に挙げ、『この契約は実態を伴わないものであり、単にスペインに不法入国して母親と暮らすためだけの偽装雇用契約に違いない』と独断で決めつけ、2025年7月29日にビザ発給を不許可としました。

男性は諦めることなく、この不当な処分を不服としてマドリードの裁判所に訴えを起こしました。

マドリード高等裁判所は、大使館の対応を『何の裏付けもない主観的で不当な疑いに過ぎない』と鋭く批判しました。裁判所は、家事使用人としての業務に高度な専門スキルや学歴は不要であること、親族を介して就職先が決まるのは現代社会においてごく自然な現象であること、そして何より男性が雇用条件を完璧に把握していることを重視。『男性がスペインに到着した後に実際にその職務に就く意思がないとする客観的な証拠はどこにも存在しない』として、2026年7月17日にビザの発給義務を認める判決を下しました。(via Mundo Deportivo)

【本日の総括】

スタジアムを巡る政治的対立から、ロッカールームの美しい連帯、ピッチ外の泥沼化した移籍劇における選手と家族への深刻な脅迫、そして海外のピッチから届いた血の気の多い大乱闘ニュースまで、今日のスペイン・フットボール界はピッチを遥かに超越した熱量で激しく揺れ動きました。ピッチの中の勝敗以上に、そこで生きる人々の感情と生活、そして人間らしい葛藤がこれでもかと浮き彫りになった一日でした。