激闘メトロポリターノ!10人で粘ったアトレティコがビジャレアルと2-2の劇的ドロー

アトレティコ・マドリードは日曜日、本拠地リヤド・エア・メトロポリターノに強豪ビジャレアルを迎え、ラ・リーガ第2節の激戦に臨みました。気温32度という厳しい残暑の中、17時キックオフで行われたこの過酷な一戦には、61,978人もの熱烈なサポーターが詰めかけました。

前半は両チームともに一歩も引かない緊迫した展開となり、0-0で折り返しました。前半はビジャレアルが優勢に進め、ニコラス・ペペがアレハンドロ・グリマルドを再三にわたって翻弄し、ジョルジュ・ミカウタゼにチャンスを供給しました。アトレティコもグリマルドのシュートやロドリゴ・メンドーサの鋭いシュートなどでゴールに迫る場面を作りました。

試合が大きく動いたのは後半59分、右サイドバックとして先発出場していたマーク・プビルが、ペナルティエリア手前で浮いたクリアボールを拾うと、得意の左足で素晴らしい放物線を描くコントロールされたドライブシュートを放ちました。ボールはゴール左上の隅(アッパーコーナー、デ・エスクアドラ)に吸い込まれ、アトレティコが待望の先制点を挙げました。

しかしそのわずか5分後の後半64分、モルテン・ヒュルマンドが自陣深くでの不注意なボールロストから、慌ててカバーに戻った際にエリア内で相手のタジョン・ブキャナンを倒してしまい、ビジャレアルにPKを与えてしまいます。これをジェラール・モレノに冷静に決められて1-1の同点に追いつかれました。

さらに後半78分、再び裏へ抜け出したミカウタゼにディフェンスラインの裏を走られ、ロビン・ル・ノーマンが腕を使って倒してしまいました。当初、主審のヘルナンデス・ヘルナンデス氏は通常の接触として流したものの、VARの介入によりオンフィールドレビューを実施。判定がPKへと覆っただけでなく、ル・ノーマンには最後方のディフェンダーによる決定的な得点機会の阻止(DOGSO)として一発退場のレッドカードが提示されました。このPKをミカウタゼに決められ、アトレティコは1-2と逆転され、さらに1人少ない状況に追い込まれました。

万事休すと思われたアトレティコを救ったのは、ディエゴ・シメオネ監督の息子であり、驚異的な闘志を持つジュリアーノ・シメオネでした。後半85分、アレックス・バエナが、相手ディフェンスの隙を突く完璧な縦のスルーパスを供給。これに鋭く反応して抜け出したジュリアーノが、右足で低いグラウンダーのシュートを突き刺し、起死回生の2-2同点ゴールを奪いました。

試合終了間際には、ブキャナンに守護神オブラクと完全に1対1となる決定機を作られましたが、オブラクがすばやい反射神経で股下を閉じてシュートをセーブ。10人で最後まで執念のファイトを見せたアトレティコが、ホームで勝ち点1をもぎ取りました。(via Estadio Deportivo)

メトロポリターノに吹き荒れたブーイングの嵐!フリアン・アルバレスの「ロッカールーム直行」に隠された真実

今夏の移籍市場において、バルセロナへの移籍願望を公言し、ファンとの間に深い亀裂が生じていたフォワード、フリアン・アルバレス。今シーズン初の招集メンバー入り(ベンチスタート)を果たしたものの、メトロポリターノのサポーターが彼に下した審判は極めて過酷なものでした。

試合前のウォーミングアップで姿を見せた時から、スタンドからは激しい指笛が吹き荒れました。さらにスタジアムのメガホンで彼の名前が発表された瞬間、満員のメトロポリターノ全体から地鳴りのような凄まじい大ブーイングが沸き起こり、場内のBGMがかき消されるほどでした。後半66分にコケとの交代で彼がピッチに投入された際にも、再びスタンドからは容赦ない大ブーイングと、南スタンドのウルトラスを中心とした「あいつをさっさと追い出せ、今すぐに」という過激なチャント(Dile que se vaya, de una puta vez)が歌い継がれました。出場中も、彼がボールに触れるたびにブーイングが浴びせられるなど、終始きわめて張り詰めた空気の中でのプレーとなりました。

さらに大きな問題となったのは、試合終了直後の出来事です。アトレティコでは、試合後に選手全員がピッチ中央に集まり、ウルトラスの陣取る南スタンドをはじめとしてスタジアムを周回しながらファンに挨拶をするのが伝統となっています。しかし、チームメイトたちがスタンドへ向かう中、フリアンだけは輪に加わろうとせず、一人寂しくうつむきながらロッカールームへと直行しました。その際、トンネル付近のスタンドからアトレティコのマフラー(bufanda)が彼に向けて投げつけられましたが、彼は落ちてきたマフラーを一瞬見つめた後、それを避けて足早に立ち去りました。この一連の映像がDAZNなどのカメラに捉えられ、メディアやサポーターの間で「ファンへの不誠実な侮辱行為」「完全な関係崩壊」として大きな議論を巻き起こしました。

しかし、試合後の記者会見において、ディエゴ・シメオネ監督はこの「ロッカールーム直行」に隠された驚くべき真実を明かしました。これは選手個人のわがままによる行動ではなく、クラブが事前に下した絶対的な指示であったのです。シメオネ監督は次のように語りました。

『フリアンがファンへの挨拶に加わらなかったのは、彼自身の判断ではありません。クラブの広報担当やデレゲートたちが、彼とスタンドとの間でのこれ以上の無用な衝突や不快なトラブルを未然に防ぐために、試合終了と同時に速やかにロッカールームへ退避するよう彼に強く推奨し、指示したのです。クラブとして彼を過度な緊張から守るための予防的措置でした。私は自分の仕事、つまりアトレティコが勝つためにスポーツ面で最善を尽くすことに集中しなければなりません。タイトルを本気で獲得したいのであれば、我々は全員で一つにまとまり、フリアンのような極めて重要なフォワードを大切に守り、彼を最大限に輝かせなければならないのです』

また、キャプテンのヤン・オブラクも彼の状況について擁護するコメントを残しています。

『全員が団結しなければなりません。フリアンは今ここに、アトレティコというチームにいます。彼が我々の一員である限り、我々は全力で彼をサポートし、守り続けます。彼がどれほど素晴らしいクオリティを持っており、チームに何をもたらしてくれるかは全員がよく理解しています。決して誰にとっても居心地の良い状況ではありませんが、この問題が早く解決し、シーズン終了時にはみんなで笑って幸せになれることを心から願っています』

さらに、新加入のアレハンドロ・グリマルドやジュリアーノも『フリアンは信じられないほど素晴らしいストライカーであり、彼と一緒にプレーできるのは光栄だ』と、更衣室の全員が彼を全面的に支えていることを強調しました。(via SPORT)

代理人とヒル・マリンCEOの舌戦が泥沼化!「嘘つき」SNS投稿で緊迫するピッチ外

ピッチ上でのフリアンへのブーイングと同様に、彼の去就を巡るフロントとエージェント(代理人)との対立は、SNS上での生々しい暴露合戦にまで発展し、修復不可能なレベルに達しています。

事の発端は、アトレティコのミゲル・アンヘル・ヒル・マリンCEOが、EFE通信のインタビューにおいてフリアンのバルセロナ移籍騒動に触れ、『フリアンのキャリアにおいて、ここ数ヶ月間、彼の身近にプロとして最も優れたアドバイスをしてくれる人間がいなかったことを理解しなければならない』と、フリアンのプロ意識を擁護しつつも、彼の代理人であるフェルナンド・イダルゴ氏の助言が不適切であったと公に批判したことでした。

この発言を受け、代理人のフェルナンド・イダルゴ氏は即座に自身のInstagramのストーリーを更新。自身のイニシャルである「FH」を添えて、次のような極めて鋭い格言の画像を共有し、ヒル・マリンCEOに対して痛烈なカウンターを浴びせました。

『嘘つきに対し、なぜ嘘をついたのかなどと尋ねてはならない。なぜなら、それを説明するために彼らは再び新たな嘘を重ねなければならなくなるのだから』

この明確な宣戦布告により、クラブのトップと代理人との信頼関係は完全に崩壊しました。アトレティコ側は、代理人がバルサからの巨額の移籍手数料を得るために、フリアンを裏でそそのかして移籍を画策させたとみて不信感を強めています。エンリケ・セレソ会長も『バルセロナは不誠実極まりなく、我々の選手を引き抜くような身の丈に合っていない真似をした。売却する意図は一切なかった』と激しく非難。クラブは2030年までの長期契約と、5億ユーロ(あるいは4億9000万ユーロ)に設定された天文学的な契約解除金を盾に、バルセロナ側が提示した「総額1億ユーロ規模の分割払いオファー(6回分割)」をすべて拒否しており、アーセナルの関心や、レアル・マドリードからの1億5000万ユーロの打診も拒否(アーセナルはフリアン自身が家族やビザの問題で断った)。今年3月にアトレティコの筆頭株主となったファンドのApolloの後押しもあり、アトレティコは一切交渉に応じない姿勢を崩していません。(via ElDesmarque)

移籍市場最終盤の動き!マテウ・アレマニーSDが進めるストライカー補強と人員整理

移籍市場の閉幕まで残すところあと数日となる中、プロフットボール部門ディレクターのマテウ・アレマニー氏を中心に最後のチーム編成が進められています。

最優先課題となっているのは、前線のストライカーの確保です。エースのアレクサンダー・ソルロートは太ももの怪我を抱えており、プレシーズンから今回の試合にかけて招集外が続いています。アレマニーSDは、ソルロートの他クラブへの放出の可能性を含めて最後の緊急オペレーションを進め、フリアンを補完する新たなストライカーの獲得交渉を行っています。

一方で、人員整理の動きも明確になっています。新加入の「Cuti」ロメロは合流が大幅に遅れたため全体的なトレーニング強度が不足しており、コンディション調整の観点から今回は完全に招集メンバー外となりました。さらに、他クラブへの移籍先を模索しているオベド・バルガス(他クラブへのローン移籍が濃厚)や、トマ・レマルも今回のビジャレアル戦の招集リストから除外され、移籍市場閉幕までにチームを去ることが確実視されています。

シメオネ監督は会見において、これ以上の補強要求をクラブにするつもりはないとし、次のように毅然と語りました。

『私はこのアトレティコで15年間監督を務めており、クラブやスタッフに対してはただひたすら感謝の念しかありません。移籍市場の最後に新しく何かが欲しいなどと公に要求するつもりは一切ない。クラブが用意してくれた選手、私に与えられた選手たちを、トレーニングを通じて完璧に機能させ、最高のチームを作り上げる。それが私の唯一の仕事です』(via ElDesmarque)

選手個別の徹底評価!劇的弾のジュリアーノやプビルの美技、ル・ノーマンの悪夢

このビジャレアル戦における選手個別のパフォーマンスを詳細に評価します。

ヤン・オブラク

前半終盤にニコラス・ペペやアヨゼ・ペレスの至近距離からの決定的なシュートを神がかり的なセーブで阻止。2本のペナルティキックでは相手に逆を突かれたものの、試合終了間際にはブキャナンとの1対1の決定機を素晴らしい右足のセーブで防ぎ、チームを敗戦から救う大きな貢献を見せました。

マーク・プビル

右サイドバックとして先発。開始わずか6分にミカウタゼの決定的なシュートを完璧なスライディングタックルでブロックし、失点を未然に防ぎました。さらに後半59分には、ペナルティエリア手前でクリアボールを拾い、左足での素晴らしいパラボラシュートを逆サイドのゴールアッパーコーナーに突き刺し、値千金の先制点を記録する目覚ましい躍動を見せました。

ロビン・ル・ノーマン

高いディフェンスラインの裏を走るミカウタゼのスピードに終始苦戦を強いられました。後半78分には、再びミカウタゼに裏へ抜け出され、ペナルティエリア内で思わず手を使って倒してしまいPKを献上。ビデオ判定を経て、一発退場のレッドカードを提示され、チームを数的不利の絶体絶命の危機に陥れる最悪の夜となりました。

ダヴィド・ハンツォ

守備の中央で非常にソリッドなパフォーマンスを維持。空中戦、地上戦ともに抜群の強度を見せ、チームが前がかりになった際にも最後の砦として安定感を示しました。

アレハンドロ・グリマルド

左サイドバックとして嬉しい初先発。対面するペペのスピードと個の突破力に手を焼き、ロドリゴ・メンドーサやモルテン・ヒュルマンドの守備のカバーを必要とする場面が目立ちましたが、セットプレーにおいては常に一級品のプレースキックを供給し続けました。

モルテン・ヒュルマンド

中盤のアンカーとして先発。ピッチの中央でフィルター役として頑健に振る舞っていたものの、後半64分、自陣深くでの不注意なボールロストから、ブキャナンをエリア内でスライディングで倒してしまいPKを献上。この痛恨のダブルミスがチームの歯車を狂わせました。

コケ

中盤の心臓として、ボールを保持した際には常に的確なパスを配給してリズムをコントロール。今シーズンも激しい中盤のレギュラー争いの中で、その高いインテリジェンスと戦術的適応力を見せつけています。

ジュリアーノ・シメオネ

ピッチを誰よりも走り回る献身的な姿勢を示し、10人になった後半85分には、バエナからの完璧な縦パスに鋭いデスマルケ(おとりラン)で反応。ペナルティエリア右から冷静に右足のグラウンダーのシュートを突き刺し、チームを救う劇的な同点弾(2-2)を決める大活躍でした。

ロドリゴ・メンドーサ

前半のみの出場となりましたが、中盤で積極的にボールを引き出し、推進力のある攻撃を展開。自ら右足で鋭いシュートを放つなど、カンテラ出身の若手として確かな成長を示しました。

イ・ガンイン

右サイドを主戦場に、非常に縦へ鋭くチャレンジするアグレッシブなプレーを披露。ペナルティエリア外からのシュートを何本も放ち、前節マラガ戦でのゴールをエミュレートしようとしたものの、ビジャレアルの守備陣を終始引き裂く貴重な推進力となりました。

アデモラ・ルックマン

ソルロート不在のため、本職ではない中央の9番(ストライカー)のポジションを任されたものの、守備を背負うプレーに適応できず、最前線で完全に孤立。彼の持ち味である前を向いての1対1やドリブル突破を活かすことができず、完全に沈黙しました。シメオネ監督は試合後、『ルックマンには彼の本来のポジションではない場所でプレーさせたことを、ロッカールームで真っ先に謝罪した。彼はチームのために素晴らしい犠牲を払ってくれた。前線に純粋なストライカーたちが戻り次第、すぐに彼を本来の得意なスペースに戻してあげたい』と深く思いやりのコメントを残しています。

アレックス・バエナ

後半頭からメンドーサに代わって出場。持ち前の視野の広さと高いパス精度を活かし、後半85分にジュリアーノの劇的な同点ゴールをアシストする見事な縦のスルーパスを配給しました。

パブロ・バリオス

後半途中から出場。肉体的に落ち始めていたチームの中盤に別次元のスピードと推進力をもたらし、積極的にボールをアタッカー陣へ送り込みました。

ホセ・マリア・ヒメネス

ル・ノーマンの退場と失点に伴い、79分からルックマンに代わって投入されました。自身の去就が噂される中でも、スクランブルで臨んだ最終盤の守備をその卓越した経験値でしっかりと締め括りました。(via ElDesmarque)

【本日の総括】

アトレティコ・マドリードにとって、ビジャレアルを迎えたホーム開幕戦は、ピッチ外でのフリアン・アルバレスを巡る凄まじいブーイングの嵐や、代理人とヒル・マリンCEOとのSNSでの生々しい泥沼舌戦など、異様な緊迫感に包まれる中での戦いとなりました。試合自体も、プビルのスーパーゴールで先制したものの、ヒュルマンドの痛恨のミスや、ル・ノーマンの一発退場と2つのPK被弾により1-2と逆転される絶体絶命の展開。しかし、シメオネ監督の息子ジュリアーノが10人のチームを救う劇的な同点弾を叩き込み、2-2のドローに持ち込みました。次節以降、セビージャ、ビルバオ、ソシエダと続く過酷なアウェイ3連戦を前に、チームの結束とストライカーの調律が最大のテーマとなります。