アスレティック・ビルバオ 詳細レポート (2026年9月6日)
アトレティコを撃破!宿敵を圧倒してサン・マメスに今季初勝利をもたらした3ゴール大勝の全貌
前半はアトレティコ・マドリードの猛攻にさらされ、冷や汗を握る展開となりました。開始わずか3分、相手MFカン・イン・リーの鋭いシュートがポストを直撃。さらに前半終了間際にはMFバリオスのシュートも再びポストを叩き、跳ね返りが守護神ウナイ・シモンの腕に当たって辛うじて難を逃れるなど、ピンチの連続でした。前半のアスレティックはビルドアップに苦しみ、ウナイ・シモンの足元のパス処理の不安定さもあって自陣でミスを重ねました。しかし、オイハン・サンセがエリア内でのこぼれ球から決定的なシュートを2本放つなど、反撃の牙は隠していませんでした。
ハーフタイムを経て、エディン・テルジッチ監督の指示で目覚めたチームは後半開始直後に爆発します。後半46分、イニャキ・ウィリアズの放ったシュートの跳ね返りをニコ・ウィリアムズが頭で押し込んで先制。そのわずか2分後の48分には、再びイニャキのラストパスからロベルト・ナバロが極上のコントロールショットを突き刺し、一瞬にして2-0とアトレティコを突き放しました。アトレティコのディエゴ・シメオネ監督はフリアン・アルバレスを含む4人の同時交代で流れを変えようと試み、フリアン・アルバレスの決定的なシュートがアスレティックゴールを襲いましたが、ウナイ・シモンの見事なセーブでこれを阻止。そして89分、中盤で躍動したベニャト・ゲレナバルレナの右サイドからの折り返しをサンセがエレガントに流し込んで3-0。セルタ戦に続き2試合連続の無失点(クリーンシート)を達成し、見事な連勝で勝ち点を6に伸ばしました。(via Estadio Deportivo)
電撃の連動劇!ニコ・ウィリアムズ復活ヘディング弾と新鋭ロベルト・ナバロの2試合連続ゴール
エースのニコ・ウィリアムズが、5月2日のアラベス戦以来となる待望の公式戦ゴールをマークしました。スペイン代表として臨んだ2026年ワールドカップでも得点がなかったため、数ヶ月ぶりに味わう歓喜の瞬間となりました。ニコは試合後、自身のプレーとチームの戦いぶりについて熱く語りました。
『アウェーでの勝利から戻ってきて、何としても本拠地サン・マメスで勝ち点3を獲得したかった。そしてファンの前で、新しい監督が提案する魅力的なプレースタイルをしっかりとピッチで証明したかったのです。僕たちは監督を心から信頼しているし、この勝ち点3はチームにとって大きな自信になります。フォワードにとってゴールを決めることは何よりも重要。今シーズンはたくさんのゴールを決めて、チームを高い順位へ引き上げる力になりたい。今回のヘディングシュートが最後のヘディング弾にならないように祈っているよ』
また、ニコはテルジッチ監督の戦術指導についても絶賛を惜しみません。
『私たちの監督は本当に素晴らしい。前半は相手のプレッシャーに苦しみましたが、ハーフタイムのロッカールームで彼から的確な指示と少しの修正をもらい、それを後半にピッチ上で完璧に実行して解決できました。これほど特別な指揮官の指導を受けられるのは光栄なことで、それが今日のゲームに見事に反映されました。最初から多くの新しいコンセプトを教えてもらっており、今はそれを吸収している時期ですが、完璧に理解し始めていて、最高の状態のアスレティックを見せられていると感じます』
2点目を挙げたロベルト・ナバロも、前節セルタ戦に続き2試合連続ゴールと絶好調。イニャキからの素晴らしいパスに反応し、華麗な切り返しでアトレティコのDFグリマルドのマークを完全に外すと、相手GKオブラクのセーブが及ばない隅へと鮮やかなコントロールショットを沈めました。(via Mundo Deportivo)
多彩な才能の証明!3ポジションを完璧にこなして3点目を奪ったオイハン・サンセの躍動
オイハン・サンセは、アトレティコを奈落の底に突き落とす見事なパフォーマンスを披露しました。この試合、サンセは最初は慣れ親しんだ10番(トップ下)として先発出場。その後、試合の展開に伴って9番(センターフォワード)、組み立て時には3列目、そして最後は左ウイングへと次々に役割を変化させ、あらゆるエリアでアトレティコに脅威を与え続けました。そして89分、完璧なポジショニングから3点目の駄目押し弾を沈め、スタジアムを狂喜乱舞させました。
テルジッチ監督は試合後の記者会見で、この万能ミッドフィルダーに最大限の賛辞を送っています。
『サンセは本当に素晴らしいプレーを見せてくれた。今日は3つの異なるポジションに完璧に適応してくれた。彼はとてつもない才能を備えており、信じられないほどハードに働く。ピッチ上のどこであっても、彼にボールが渡ればすべてが良い方向に進む。私にとって不可欠な大黒柱であり、ラ・リーガ全体で見ても最高のフットボーラーの一人だ』
この大絶賛に対し、サンセ自身も謙虚ながら力強く答えました。
『自分にはまだまだ向上できるポテンシャルがあると信じているし、これからも全力を尽くすために日々努力を重ねていくつもりです。2連敗を喫した後のスタートでしたが、アトレティコのような強豪から勝ち点3を奪って連勝できたことは、チームの自信に大きく繋がります。リーグ戦は非常に長いですが、今日のようなクオリティの高いプレーを維持できれば、必ず上位に留まることができるはずです』
さらにサンセは、監督が掲げるスタイルについても『監督が求めるスタイルに、選手一同はとても強く共鳴しています。フットボールではフィジカルが整っていなければ戦えませんが、この監督のもとで、自分の身体は非常に良いコンディションを保てていると感じています』と明かしています。(via Estadio Deportivo)
テルジッチ監督が明かす勝因と娘からの愛のお守り「決して一人ではないと感じられる」
サン・マメスのベンチで熱く叫び続けたエディン・テルジッチ監督は、本拠地での記念すべき初勝利を手にし、満面の笑みで会見に姿を現しました。彼は常にポケットの中に忍ばせているパーソナルな「幸運のお守り」について尋ねられ、嬉しそうにその秘密を明かしました。
『実は、ポケットにいつも入れているのはコインではないんだ。娘が作ってくれた特別な磁石(マグネット)だよ。私には2人の美しくて愛らしい娘たちがいて、彼女たちは試合前に私のために手作りでお守りを作ってくれるのが大好きなんだ。これをいつも持ち歩いている。これで試合に勝てるというわけではないが、ポケットに入れているだけで、ピッチで戦う時に決して自分は一人ではないという温かい気持ちになれるんだ』
試合の戦術的な勝因についても、テルジッチ監督は深く分析しました。前半にアトレティコにポストを叩かれた大ピンチを認めつつも、その直後のゴールキックから、怖がらずに後ろから繋ごうとビルドアップを試みたチームの姿勢を『非常に勇敢だった』と評価。さらに後半は戦術を切り替え、縦への鋭い垂直の攻撃を意識させ、相手守備ラインの後方のスペースをトランジションのスピードで突くよう指示。これが2ゴールに繋がったと明かしました。
『これは私のチームではなく、私たちのチームだ。常に勝利に向けてあらゆる戦術的バリエーションを準備できている。バルベルデ前監督時代に築かれた堅守のベースを引き継ぎ、2試合連続無失点を達成できたことは喜ばしいが、失点を防ぐだけでなく、それを勝利に直結させるためのより多くの攻撃パターンの融合が必要だ。これからも進化を続けたい』と、今後の戦いに強い意欲を示しました。(via MARCA)
獅子たちの採点&個人評価!帝王ラポルテの完璧な壁と若手ゲレナバルレナの評価9大活躍、復活のイニャキ2アシスト
アトレティコを完全に沈黙させた選手たちの、個別パフォーマンス評価と詳細な採点内容です。
GK ウナイ・シモン(採点7)
シュートストップに関しては世界最高峰の輝きを放ち、後半のフリアン・アルバレスの至近距離シュートを完璧に防ぎました。しかし、ビルドアップ時の足元のパスやクリアに多くの不正確なキックが見られ、サポーターの肝を冷やす場面もありました。
DF アイメリク・ラポルテ(採点9・最高評価)
アトレティコの攻撃陣に対し、空中戦でも地上戦でも一切の自由を与えず、防壁として君臨しました。的確なカバーリングとクリアでピンチの芽を全て摘み取り、最終ラインを完璧に統率した姿はまさに「帝王」の呼び名にふわさしいものでした。
DF イニゴ・アレソ(採点7)
右サイドでアトレティコの左アタッカーであるルックマンを完璧にマークし、その攻撃力を完全に封殺しました。的確な守備に加え、絶妙なタイミングで攻撃にも積極的に顔を出しました。
DF ユリ・ベルチチェ(採点5)
前半は相手のカン・イン・リーの俊敏なドリブルに何度も翻弄され、1対1で苦戦を強いられました。しかし、時間の経過とともに落ち着きを取り戻し、後半には実質的に3バックの左センターバックとして堅実な役割を全うしました。
MF イニゴ・ルイス・デ・ガラレタ(採点6)
中盤の底でセカンドボールを拾いまくり、アトレティコのカウンターを未然に防ぐ黒子の役割を徹底しました。体力が続くまで走り抜き、中盤の防波堤として大きな貢献を果たしました。
MF ベニャト・ゲレナバルレナ(採点9・最高評価)
テルジッチ監督の起用に見事に応え、中盤で驚異的な運動量を見せました。激しいプレスでアトレティコの選手たちに自由を与えず、後半終了間際には右サイドからサンセへの美しいアシストを供給。文句なしのパフォーマンスでした。
FW イニャキ・ウィリアムズ(採点8)
かつての圧倒的な快速スプリントは鳴りを潜めましたが、経験豊富なポジショニングでチームを牽引しました。ニコの先制点に繋がるシュートを放ち、ロベルト・ナバロのゴールでは決定的なパスを供給。全得点に絡む2アシストを記録して勝利の立役者となりました。
DF ヨハネコ(採点6)
後半途中から左サイドバックに投入され、積極的な攻撃参加とキレのある切り返しで、本拠地のサポーターから何度も大きなスタンディングオベーションと拍手を浴びる大仕事をやってのけました。(via ElDesmarque)
激しい代償!空中戦の衝突で前半負傷退場を強いられたDFイェライ・アルバレスの容態
歴史的な快勝を飾ったアスレティックですが、前半終了間際に深刻なアクシデントに見舞われました。前半43分、空中戦の競り合いで、DFイェライ・アルバレスがアトレティコのMFユルマンドと頭部を激しく衝突させました。
イェライはピッチに倒れ込んで頭部を強打し、医師団の治療を受けて一度は立ち上がりました。しかし、数分プレーを続けたものの、激しい目眩と脳震盪特有のふらつきの症状が出て、再び芝生に座り込んでしまいました。自力で歩いてピッチを去ることはできたものの、続行は不可能と判断され、ハーフタイムにアイトール・パレデスとの交代を余儀なくされました。パレデスが後半に見事な守備を見せたため失点は防げましたが、今後数日間は脳震盪プロトコルに従い、精密な経過観察と診断を受けることになります。(via Estadio Deportivo)
サン・マメスに空いた5000席の謎!招待券回収問題がスタジアムの動員数に及ぼした影響
強豪を迎える大一番であり、超満員の熱狂が期待されたサン・マメスでしたが、公式の観客動員数には不自然に空いた約5,000席の空白が存在していました。この奇妙な空席問題の裏には、現在クラブの根幹を揺るがしている「招待券の強制廃止問題」が深く影響していると指摘されています。
ホセ・ジョン・ウリアテ会長率いる現役員会は、これまで選手、歴代会長、OBたちに長年分配されてきた観戦用の招待券を急遽すべて回収・廃止する決定を下しました。この決定に対し、元会長のホセ・フリアン・レルチュンディは『この対応は、私たちに対する完全な侮辱だ』と怒りを露わにしています。このようなフロントとOB陣との内紛が、本来埋まるべき席を空席にさせてしまうという直接的な悪影響をスタンドに引き起こしました。
このピッチ外の騒動について尋ねられたサンセは、
『これはフロントと僕たち選手側の間の内部的な問題であり、内部で解決すべきこと。これ以上の話を公の場でするつもりはありません』と慎重に言葉を選び、選手たちはあくまでピッチ上のパフォーマンスに集中している姿勢を強調しました。(via MARCA)
宿敵を超えた連帯!25年の歳月を経てアトレティコ戦のスタンドに響き渡ったサバレタへの追悼チャント
激しい攻防が繰り広げられたサン・マメスのスタンドでは、ライバルチームへの垣根を越えた感動的なシーンが目撃されました。
試合中、アスレティックのサポーターが陣取るスタンドから、1998年12月8日に旧ビセンテ・カルデロンスタジアムの周辺でアトレティコ・マドリードの極右ウルトラグループのメンバーに刺殺された、当時28歳だったレアル・ソシエダのサポーター、アイトール・サバレタを追悼するチャントが力強く叫ばれました。
アイトール・サバレタはバスク地方の全フットボールファンにとって暴力に立ち向かう不屈のシンボルであり、アスレティックサポーターはアトレティコ戦という特別な舞台において、一部の過激派を非難しつつ、ソシエダへの不変の連帯と暴力撲滅の強い意志をスタジアム全体に響かせました。(via ElDesmarque)
【本日の総括】
宿敵アトレティコをサン・マメスで3-0と完膚なきまでに叩きのめし、完璧なクリーンシートで2連勝を飾りました。ニコ・ウィリアムズの復活、サンセの万能性、そして新指揮官テルジッチ監督の戦術的柔軟性がピッチ上で完全に噛み合い始めており、獅子たちの新たな時代の幕開けを予感させる記念すべき一夜となりました。
