アレッシオ・リスチ監督の解任と契約解除の背景
オサスナはヘタフェ戦での劇的な残留決定から2日後となる月曜日、アレッシオ・リスチ監督の解任を正式に発表しました。最終節でなんとか1部残留を果たしたものの、最終的に降格したマジョルカと同じ勝ち点42にとどまり、シーズン終盤は5連敗を喫するなど、エルチェ対ジローナの試合結果に助けられての残留だったことが解任の決定打となりました。パンプローナのクラブ経営陣にとっては、シーズン当初に掲げた目標から遠く及ばない最小限の成果と見なされています。
リスチ監督はもう1年の契約を残していましたが、クラブが設定したスポーツ面での目標に到達しなかったため、違約金なしで契約解除条項を発動することが可能となりました。クラブは公式声明で、リスチ監督のシーズンを通じた献身、努力、コミットメントに感謝を表明し、ソシオやファン、理事会、従業員に対する素晴らしい対応を称賛しました。さらに、アルベルト・ヒネス、ダリオ・ナバロ、ジャンルカ・トロイロ、ジョアン・ガルシアらコーチングスタッフに対しても、初日からクラブの特質に適応した完璧な仕事ぶりを評価し、今後のプロフェッショナルな挑戦の幸運を祈っています。
(via Estadio Deportivo / Esport3 / ElDesmarque)
ブラウリオSDが語る解任理由と今後のチーム作り
スポーツディレクターを務めるブラウリオ・バスケスは、今回のリスチ監督解任の背景について詳細を説明しました。ブラウリオSDはまず、『彼らのようなコーチングスタッフの働きを見たことがありません。もしそれだけで決まるなら、我々はリーグチャンピオンになっていたでしょう。クラブ、ディレクター、人々、ファンに対する彼らの献身と対応に心から感謝したいです。そして彼らに最大の幸運を祈っています』と、スタッフのプロ意識を大いに称賛しました。
その一方で、解任の理由については『我々には刺激が必要だったと思います。チームのダイナミクスは悪かったのです。我々の使命の一つは、将来何が起こるかを予測することです。一種のカタルシスが必要だと考えました。当然、責任はコーチングスタッフ、スポーツディレクター、選手など我々全員にあります。犯人探しをするよりも解決策を探ろうとしています。この1ヶ月間のチームのダイナミクスは非常に悪く、新しいシーズンを始めるにあたって新しい刺激がある方が良いと思ったのです』と語り、チームの停滞感を払拭するための苦渋の決断であったことを明かしました。
契約解除についても『スポーツ面での目標があり、それが継続か、話し合って分析するかを決めるものでした。我々がしたのはそれです。その目標が達成されなかったため、契約解除条項がありました』と説明しています。
(via Estadio Deportivo)
次期監督候補にアルグアシルとアラサテが浮上
過去4年間で4人目となる新監督を探すオサスナですが、次期監督候補としてイマノル・アルグアシルとハゴバ・アラサテの名前が強く挙がっています。アルグアシルはレアル・ソシエダを去ったのち、サウジアラビアでの初の海外挑戦でも解任されましたが、現在はラージョ、ビジャレアル、ジローナからも関心を寄せられる存在です。一方のアラサテは、2024年夏にオサスナを去りマジョルカと3年契約を結んだものの、2年目の2月に成績不振で解任されています。
両者とも、2部降格の危機をすんでのところで逃れたオサスナが求める確実性の高いプロフィールに完璧に合致しています。しかし、ブラウリオSDは新監督人事について『何が出てきても関係ありません。私の頭の中にはないのです。私は選手と監督と共にいることに集中していました。48時間前まで我々がどのカテゴリーにいるのか分からなかったのですから。我々が持つであろう監督について考えている余裕はありませんでした。今は正解を見つけ、計画を立てなければなりません』と述べ、残留争いの渦中では次期監督について考える余裕は全くなかったと率直に告白しています。
(via Estadio Deportivo / Esport3 / ElDesmarque)
W杯スペイン代表ビクトル・ムニョスを巡るレアル・マドリードの動向
オサスナの右ウイングとして今季のリーグ戦でセンセーションを巻き起こし、スペイン代表としてW杯のメンバーにも選出された22歳のビクトル・ムニョスに対し、他クラブからの関心が急増しています。この状況に最も神経を尖らせているのが、彼に対する800万ユーロの買い戻しオプションを持つレアル・マドリードです。このオプションは6月末で期限切れとなります。
マドリードは彼がトップチームでプレーするにはまだ早く、オサスナにもう1年残るのがベストだと考えていましたが、最近の調査でプレミアリーグなどの他クラブが獲得に動く可能性が高まっていることに懸念を抱いています。オサスナのブラウリオSDは、放出する場合は4000万ユーロの契約解除金かそれに近い額を要求する構えです。もしオサスナが他クラブへ売却した場合、マドリードは移籍金の50%(最大2000万ユーロ)と過去にオサスナが支払った600万ユーロを受け取ることになりますが、買い戻しの権利は永遠に失われます。そのため、マドリードは自ら買い戻しオプションを行使し、その上で自らが他クラブと直接交渉を行うべきか、期限が迫る中で急ピッチで検討を進めています。
(via ElDesmarque)
オサスナにまつわる他クラブ選手たちの過去と現状
その他のニュースとして、過去にオサスナに関わった選手たちの動向も報じられています。ヘタフェに所属するルイス・ミジャについては、前節のオサスナ戦での活躍が、2027年まで契約を残す彼にとってヘタフェでの最後の貢献になったのではないかと噂されています。
また、今夏のW杯でモロッコ代表に選出されたアブデ(現ベティス)に関しては、エルクレスからバルセロナへステップアップしたのち、2022年のW杯前にバルセロナからのローン移籍でオサスナに加入し、そこでの素晴らしい活躍が代表入りを決定づけたことが改めて回想されています。
さらに、同じくベティス所属のチミー・アビラについても、2024年の冬の移籍市場でオサスナから400万ユーロに加えて出場試合数に応じた70万ユーロのボーナスという条件でベティスへ移籍した経緯が振り返られています。加えて、かつてオサスナに700万ユーロで移籍したラウール・ガルシア・デ・アロの名前も、カンテラーノの大型移籍例として言及されています。
(via ElDesmarque / AS / Estadio Deportivo)
【本日の総括】
劇的な残留を果たしたオサスナでしたが、成績不振と目標未達を理由にリスチ監督の解任に踏み切りました。今後はカタルシスを求めた新監督の選定に加え、W杯代表のビクトル・ムニョスを巡るレアル・マドリードらとの交渉など、激動のオフシーズンに突入します。