デポルティーボ・アラベス

悲劇のガルセス、復帰直前に前十字靭帯断裂。パスポート偽装事件に続く不運

デポルティーボ・アラベスに所属するアルゼンチン人DFファクンド・ガルセスに、あまりにも残酷な悲劇が襲いました。今朝のトレーニング中、彼は右膝の前十字靭帯(ACL)を断裂する大怪我を負い、全治6〜8ヶ月の長期離脱を余儀なくされることが発表されました。

ガルセスのここまでのキャリアは、数奇なサスペンス小説のようです。前所属のアルゼンチン・コロン時代、クラブとの移籍交渉のもつれから丸1年間練習から干され、完全な孤立状態で1人でトレーニングを続けていました。今冬にようやくアラベスへフリー移籍し、急ピッチでプレシーズン調整を完了。

しかし、彼の祖父がマレーシア生まれであるという虚偽の書類を提出してマレーシア代表として登録、プレーしていたことが発覚。FIFA(国際サッカー連盟)の厳密な調査により、祖父の実際の出生地はアルゼンチンのサンタフェであったことが証明され、パスポート偽造により「1年間の公式戦出場停止処分」を下されました。その処分が今年11月にようやく解け、実戦復帰に向けて厳しい練習を重ねていたまさにその矢先、今回の靭帯断裂に見舞われ、彼の今シーズンはピッチに一度も立つことなく終わりを迎えることになりました。(via AS)

ミケル・ロドリゲスも前十字靭帯断裂で手術へ。アラベスが緊急補強を本格検討

アラベスの守備陣における前十字靭帯の悪夢は、ガルセスだけにとどまりません。同じくディフェンダーのミケル・ロドリゲスも、数日前の練習中に左膝の前十字靭帯を断裂しており、明日、名医として知られるミケル・サンチェス医師の執刀のもと、膝の再建手術を受けることが発表されました。

シーズン開幕直後にして、守備のバックアッパーである2人のセンターバックを同時に同じ大ケガで失うという最悪のドミノ倒しに見舞われたアラベス。

クラブのスポーツディレクションは、リーグ規定で認められている「9月1日以降にフリー契約となっている無所属のセンターバック」を緊急獲得するための市場調査を本格的に開始しました。しかし、この時期にコンディションが整っている実力派の守備者を見つけ出すのは極めて困難であり、アラベスの今シーズンの守備プランは非常に大きな軌道修正を迫られています。(via AS)

【本日の総括】

ラ・リーガの強豪や歴史ある名門が、それぞれ全く異なる背景を抱えながら激動の9月を過ごしています。21年ぶりとなる待望のチャンピオンズリーグ復帰を果たしたレアル・ベティスが歓喜に包まれる一方、ピーター・リム体制12年目で「統治不可能」な暗黒期に突入しているバレンシアは、宿敵バルサ戦での侮辱発言に揺れるなど、悲喜こもごものコントラストが鮮明に浮かび上がっています。さらに、アラベスを襲った前十字靭帯断裂の連続や、酷暑プログラムへの現場からの悲痛な叫びなど、戦術やマネジメント、そして選手たちの健康を揺るがす数々の出来事が、このリーグが世界で最も苛烈で情熱的な舞台であることを改めて物語っています。