アンドレ・アルメイダが語るバレンシア時代の暗黒と、崩壊寸前のクラブにサポーターが呼びかける「奇跡の団結」
ピッチ内外で暗いニュースが続くバレンシアCF周辺から、元所属選手が明かした苦悩に満ちた過去と、苦境のクラブを愛し続けるサポーターによる感動的なアクションが世間の耳目を集めています。
まず、この夏にバレンシアからラシン・サンタンデールへと新天地を求めたポルトガル人MFアンドレ・アルメイダが、移籍会見の席上で、バレンシアで過ごした後半の3年間が、自身の精神を蝕むほどの暗黒の時期であったことを赤裸々に告白しました。
『私と私の家族だけが、バレンシアでどれほど苦しい思いをしてきたかを知っている。最初のシーズンこそポジティブだったが、その後はピッチに立ってもまったく快適にプレーできなくなってしまった。ピッチの上の私の表情を見てもらえれば分かったはずだ。私は常に悲しみに満ちていた。当時のバレンシアのために戦う気力すら、完全に失いかけていたんだ。何があったのか、これ以上公の場で詳細を語るつもりはないが、私の頭をリセットするためにはどうしてもこの移籍という大きな変化が必要だった』
バレンシアのピッチ外の重苦しい現状を象徴するかのように、先日のバルセロナ戦で0対5の大敗を執った直後、メディアの取材に応じた新加入のアルナウト・ダンジュマも、クラブの現状に対して極めて冷徹な分析を口にしています。
『フットボールというのは、ただ気合いを入れるだけでどうにかなるほど単純なものではない。このクラブはあまりにも長い間苦しみ続けており、現状を急激に変えるような特効薬はない。ファンにとって我慢を強いられるのは辛いことだが、負け方にも限度がある。私たちは早急に、この深い闇から抜け出すための具体的な解決策を見つけなければならない』
こうした泥沼の状況に対し、25年以上にわたってバレンシアのソシオ(会員)であり株主でもあるサポーターのラファという男性が、地元メディアに寄せた悲痛な公開書簡が、多くの人々の心を揺さぶっています。
『私は物心ついたときからバレンシアのサポーターで、祖父や叔父、兄弟と共にメスタージャへ通い続けてきた。今、私はクラブの光が完全に消えかかっているのを感じて、本当に心が沈んでいる。私たちは長年にわたり抗議活動を行い、スタジアムをボイコットし、プラカードを掲げて闘ってきた。しかし今、バレンシアファンの間で最も恐ろしいのは、怒りではなく諦めの感情が支配しつつあることだ。私たちはこの惨状に慣れてしまいつつある。絶対に慣れてはいけないのに』
ラファさんは、ファンやペニャ(私設応援団)、元選手、メディアがそれぞれの方法で抗議活動を行うあまり、組織が分裂して力を失っている現状を指摘し、エゴを捨てた奇跡の「団結」を強く呼びかけました。
『もう過去のいざこざやエゴ、個人的な対立はすべて脇に置くときだ。全員が同じテーブルに座り、お互いのやり方の違いを認め合いながらも、バレンシアを救うという唯一の目的のために手を結ばなければならない。バラバラに闘う私たちは、ただの疲れ切った数千人のファンに過ぎない。しかし、全員が一つにまとまれば、私たちは再びバレンシアそのものになれるのだ』 (via Superdeporte / MARCA / ElDesmarque)
【本日の総括】
本日はピッチ外の様々なストーリーが交錯しました。ピケやモウリーニョによる審判判定を巡る過激なSNS・会見の応酬は、ラ・リーガにおける伝統的な「マドリード優遇論」の火種を再び燃え上がらせています。その一方で、プジョルが明かした家族的な静かな生活や過去のアビダルとの感動的な絆、そしてカタルーニャ語を通じて多国籍なロッカールームに笑顔をもたらすシュチェスニーの様子などは、フットボールが持つ温かい人間味を感じさせるものでした。一方で、元選手の告白やサポーターの公開書簡に見られるバレンシアの深刻な内部崩壊と、それでも諦めずに「団結」を模索するファンの姿は、現代サッカーが抱える光と影を痛烈に示しています。