エディン・テルジッチ新体制のプレシーズンと国際親善試合へのロードマップ

選手たちはプレシーズン中のミニ休暇を終えて今週金曜日にレサマの練習場に戻ります。ラ・リーガ開幕節が延期されたことに伴い、テルジッチ監督は過酷なトレーニングセッションを詰め込むのではなく、選手たちに5日間の休暇を与えてリフレッシュさせるマネジメントを選択しました。このリフレッシュ期間は金曜日に終了し、チームはプレシーズン最終盤の調整に入ります。開幕後はセビリア、バルセロナ、セルタとの非常にタフな3連戦が1週間という超強行軍で待ち受けているため、選手たちに心身の休息を与えることが最優先されました。

チームは金曜日と土曜日にレサマで練習を行い、その後日曜日の午後にフランス・マルセイユへ渡り、オリンピック・マルセイユとのプレシーズン国際親善試合に臨みます。これが8月に行われる2つの国際親善試合の1つ目となります。

2つ目の親善試合は、翌週の金曜日にアタランタと対戦します。アタランタは昨季のチャンピオンズリーグでアウェイで勝利を収めた縁起の良い強豪相手。テルジッチ監督は、マルセイユ戦とアタランタ戦を本番レベルの非常に重要なテストと位置づけており、リーグ戦開幕に向けて完成度を極限まで高める計画です。

なお、新シーズンに向けたプレシーズン最後の親善試合は、8月21日の20時45分からレアル・サラゴサと対戦することが決まっています。今シーズンは欧州カップ戦の出場権を逃したため、テルジッチ監督にとっては自らのサッカースタイルを浸透させ、ビルバオのプロジェクトを再活性化させる大きな機会となります。(via MARCA / via Estadio Deportivo)

エースのイニャキ・ウィリアムズが復帰戦で一撃、指揮官も絶賛する戦術的多様性

プレシーズン6戦目となったブルゴス戦で、チームは0-3で見事な勝利を収め、今夏の親善試合で5勝目を挙げて新体制での好調ぶりを証明しました。この試合における最大の好ニュースは、ガーナ代表としてワールドカップに出場していたイニャキ・ウィリアムズがチームに合流し、今夏初めてアスレティックのユニフォームを着てピッチに立ったことです。さらに、イニャキはチームの3点目を決める鮮烈な活躍を見せ、試合後にはファン、特に子供たちから大歓声を浴びてユニフォームをねだられました。

テルジッチ監督はイニャキ・ウィリアムズをウイングのポジションだけでなく、より中央の9番のポジションでも起用し、戦術的な選択肢を広げるためのテストを精力的に行いました。試合後、テルジッチ監督はイニャキの復帰について『イニャキにとって最も重要だったのは、今日初めて実戦でプレーできたことだ』と語り、カンテラ出身のヘレナバレーナが負傷したことで、急遽予定されていた45分間よりも長い時間プレーすることになった点について、『本来は45分だけの予定だったが、本人のフィーリングも良く、ヘレナバレーナの負傷にリスクを冒したくなかったため、長くプレーさせた』と詳細を明かしました。

さらにテルジッチ監督は、イニャキがウイングと9番の両ポジションをハイレベルでこなせる能力を高く評価し、『彼は我々のために9番とウイングという2つの異なるポジションでプレーした。これは彼が過去にもやってきたことであり、将来も期待していることだ』『彼は様々な方法でチームを助けることができる。非常に良く、そして重要なスタートを切ってくれたと思う』と手放しで絶賛しました。

イニャキ・ウィリアムズはクラブで通算500試合以上に出場している生ける伝説です。今夏32歳を迎え、キャプテンマークを巻いて新シーズンを戦います。

元アスレティックの伝説的選手であるアイトル・ララサバル氏は、新シーズンに向けて『テルジッチ監督の最大の挑戦は、再びファンをワクワクさせることだ』と期待を語る一方で、イニャキのライバル(競争相手)の必要性を説き、『イニャキ・ウィリアムズは長年素晴らしいレベルを維持しているが、彼にもそのポジションで競争相手が必要だ。もう一方のウイングにはベレンゲルやニコ・ウィリアムズがいるかもしれないが、ウイングにはさらにもう一人補強が必要だと感じている』と、テルジッチ体制の攻撃陣にさらなる補強の必要性を主張しています。(via Estadio Deportivo)

若き逸材ペイオ・カナレスがテルジッチ監督の心を掴みファーストチームで確固たる地位を確立

ミッドフィールダーの若き新星ペイオ・カナレスは、今夏のアスレティックのプレシーズンで最も衝撃を与えているタレントの1人です。昨季、レンタル先のレーシング・サンタンデールで素晴らしいパフォーマンスを見せたバリカ出身の21歳は、アスレティックに復帰後、エディン・テルジッチ監督の心を完全に掴みました。彼の戦術的適応力と高い技術はファーストチームにおいて非常に高く評価されており、新シーズンは他クラブへレンタルされることなくアスレティックに残留し、トップチームで重要な役割を果たすことが確定しています。

一方で、カナレスの流出を阻止できなかったレーシング・サンタンデール側は、大きな荒涼感に苛まれています。レーシングのスポーツディレクターを務めるチェマ・アラゴン氏は記者会見で、彼の退団とアスレティックでの新ステータスについて本音を露わにし、『我々がここに連れてきたかったのに連れてこれなかった唯一の選手であり、実際、すべての関係者が望んでいた選手は、先日ラレドで行われた対戦で背番号28を背負って我々の対戦相手としてプレーしていた選手(ペイオ・カナレス)だ』と語り、その才能がアスレティックの手元に戻ったことを深く惜しみました。カナレスの今夏のプレシーズンにおける急成長は、新体制のチームに若き創造性と活力を注入しています。(via ElDesmarque / via Estadio Deportivo)

フレン・アヒレサバラのレンタル移籍難航と経済的障壁によるレーシング撤退の真相

バレンシアCFへのレンタル期間を終えてアスレティックに復帰した若いゴールキーパー、フレン・アヒレサバラの去就を巡り、移籍市場での交渉が難航しています。テルジッチ監督は新シーズン、アヒレサバラに出場機会を与えるため、別のクラブへ再びレンタル移籍させる方針を固めており、フロントは放出先を模索してきました。獲得の最有力候補とされていたのは、昨季2部から昇格したレーシング・サンタンデールでした。

しかし、レーシングのスポーツディレクターを務めるチェマ・アラゴン氏は記者会見で、アヒレサバラの獲得交渉から完全に撤退したことを公表しました。アラゴン氏はその真相について、『フレン・アヒレサバラが我々の第一候補だったのは事実だ。選手本人も、代理人も、そしてアスレティック自身もそれを知っている。しかし、アスレティック側が提示した条件は、現在の我がクラブの経済的な許容範囲を遥かに超えており、この移籍を実行することは不可能だった。そのため、我々はすでに他のターゲットに目を向けている』と明かし、アスレティック側が設定した高額な経済的負担(レンタル料や給与負担割合)が障壁となったことを暴露しました。

他の国内クラブも同様の理由で獲得を断念しており、アヒレサバラのレンタル交渉は現在完全にストップしています。テルジッチ監督はアヒレサバラを自らの今季のファーストチーム構想外として位置づけており、クラブは引き続き条件を妥協するかどうかも含めて買い手を模索していますが、厳しい市場の現実に直面しています。(via ElDesmarque / via Estadio Deportivo)

テルジッチ監督が断行する今夏の「5つの放出オペレーション」と攻撃陣・中盤の再編

エディン・テルジッチ監督が率いるアスレティックは、プレシーズンを通じてチームの最適化を目指し、今夏の移籍市場閉幕までに少なくとも「5つの放出オペレーション(人員整理)」を完了させる方針で動いています。今夏のファーストチームにおける新加入の動きは、レンタルバック組であるミッドフィールダーのペイオ・カナレスやベニャト・ヘレナバレーナのファーストチーム合流に留まっており、クラブは過剰な人員を整理することに全神経を集中させています。

まず1つ目は前述の通り、構想外となっているゴールキーパーのフレン・アヒレサバラのレンタル放出であり、高額な要求から難航しているものの引き続き放出先を探しています。

2つ目はディフェンダー陣の整理。センターバック陣の編成に大きな動きはないものの、右サイドバックのポジションにおいて、若手のウーゴ・リンコンとヘスス・アレソがプレシーズンでのパフォーマンスによって、アンドニ・ゴロサベルとのレギュラー争いに勝利しました。この結果、ゴロサベルの放出が浮上しており、現在バレンシアCFやCAオサスナが彼の獲得に向けて強い関心を示しています。

3つ目と4つ目は、中盤(ミッドフィールダー)における2つの放出計画です。

中盤の底を務めるウナイ・ベンセドールは1部のクラブへの移籍を希望して模索していましたが、クラブ側は彼との契約を解除する方向で調整を進めています。また、中盤は現在深刻な飽和状態にあり、もう1人の放出候補としてヘレナバレーナやセルトンのどちらかがテルジッチ監督によって選ばれ、放出される見込みです。

5つ目は攻撃陣の左ウイング。新鋭のアルバロ・ジャロとニコ・セラーノが、プレシーズンを通じてテルジッチ監督に猛烈なアピールを続けていますが、層の厚い攻撃陣において両者ともに十分な出場時間とスペースを確保することは不可能なため、どちらか一方がこの夏の市場の最終盤に放出される方向で動いています。テルジッチ監督は、新シーズンに向けてより研ぎ澄された少数精鋭のチーム構成を急ピッチで目指しています。(via ElDesmarque / via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

アスレティック・ビルバオはエディン・テルジッチ新監督のもと、プレシーズンから着実にチーム作りを進めています。アイコンであるイニャキ・ウィリアムズの復帰と即ゴールという素晴らしいニュースや、カナレスのようなレンタル復帰組の覚醒により、戦術的なバリエーションは確実に豊かになっています。その一方で、アヒレサバラの高額な要求条件に伴うレーシング撤退に代表されるように、過剰人員を整理するための「5つの放出オペレーション」には未だ難航しているタスクも多く、テルジッチ監督が望む少数精鋭の陣容を構築するためのフロントの交渉力が、市場閉幕までの残り3週間で厳しく試されることになります。