ラファ・ナダル理事就任の波紋 フェリシアーノの証言とペレス会長の「後継者・私任化」暗闘劇

元男子テニス世界王者のラファ・ナダル氏がレアル・マドリードの理事会(Junta Directiva)へ電撃加入することが決定し、大きな波紋を呼んでいる。

元テニス選手のフェリシアーノ・ロペス氏はCOPEのラジオ番組『El Partidazo de COPE』に出演し、親友ナダルとの会話を告白。『ラファが現時点で会長職を目指して動き出したわけではない。それは彼自身の負担が大きすぎる。しかし、マドリードの理事会に加わり、トップアスリートとしての経験をクラブに還元し、多くのことを学ぶことには非常に大きな意欲と情熱を燃やしている』と証言した。ナダル氏(ソシオ番号67,778および名誉ソシオ)の理事就任は、11月21日にシウダ・レアル・マドリードで開催される臨時代表ソシオ総会で正式に承認される見通しだ。

しかし、現地メディアMARCAの評論記事はこの人事に潜むフロレンティーノ・ペレス会長の高度な政治的思惑を暴露している。

現在、ペレス会長は「クラブの一部民営化(ソシオへの株式寄付と称した構造改革)」に対するソシオからの強い反発と、自身の引退後に後継者として「愛弟子」アナス・ラグラーリ氏やベルント・ライチャート氏(スーパーリーグ推進責任者)に実権を握らせ続けるシステム構築という2つの難題に直面している。

次期会長選の有力対立候補であるエンリケ・リケルメ氏(Grupo COXオーナー、前回選挙で35%の票を獲得)の存在感が増す中、奇妙なことにリケルメ氏のエネルギー会社COXはナダル氏が所有する電動ボートレースチーム(@e1teamrafa)の胸スポンサーを務めている。

ペレス会長は、圧倒的な国民的人気を誇るナダル氏を理事会に引き込むことでリケルメ氏への牽制を行うとともに、将来的にナダル氏を「象徴的・お飾りの会長」として担ぎ出し、裏でアナス・ラグラーリ氏がCEOとして実権を握る「リモコン体制」を画策していると分析されている。

これに対し、対立候補のリケルメ氏は自身のInstagramでラファ・ナダルへ向け『親愛なるラファ、君のような人物がマドリードに加わることは大きな喜びだ。君ならクラブの売却を防ぎ、ソシオの透明性と民主主義を守り、問題を抱えるソシオのために内側から力になってくれると信じている』と牽制を含んだ祝辞を贈っている。 (via SPORT / MARCA)