ブアレのラージョ移籍が秒読み、保有権50%を残した変則取引で交渉決裂から電撃解決へ

プレシーズンでトップチームの練習に参加し、その高いポテンシャルを示していた22歳の若きセントラルMFンガゴロ・ブアレが、ラージョ・バジェカーノへ電撃移籍することになりました。すでにマドリードへ移動してメディカルチェックを控えており、契約完了が目前に迫っています。

ブアレとベティスの契約は来年6月までとなっており、数週間にわたって契約延長の交渉が行われていましたが、最終的に合意に至りませんでした。このままでは来夏にフリーで失うリスクがあったため、ベティス側はラージョに保有権の50%を約50万ユーロで売却し、将来の転売時に発生する移籍金の50%を受け取る権利を残すという妥協案で合意しました。

かつてノーベル・メンディをハル・シティへ売却した際、ベティスはラージョに対してブアレの優先交渉権を付加する代わりとして50万ユーロを受け取っていました。今回の移籍は、ブアレとラージョの間で交渉が合意に達したことで、この優先交渉権が発動する形で成立しました。

プレシーズン中にペジェグリーニ監督のもとでアピールし、アーセナル戦などでも卓越したパフォーマンスを見せていたブアレですが、契約条件を巡る対立が深刻でした。ブアレ側は『自分自身のパフォーマンスと今後のキャリアを考えれば、トップチーム登録の選手枠とそれに応じた給与を受け取るべき段階にいる』と主張していました。一方、クラブ側の提示は『まずはBチームの契約と給与を維持し、トップチームで8試合出場に達した時点で昇格ボーナスなどのインセンティブを付与する』というものでした。この提示に選手側が納得しなかったため、最終親善試合であるインテル戦以降はトップチームはおろか、Bチームの練習や試合からも外される苦境に陥っていました。

ベティスとしては有望な才能をただ手放すのではなく、将来のキャピタルゲインに望みを繋ぐ形での賢明な解決策を選択したと言えます。(via SPORT) (via Estadio Deportivo)

メスタジャは得意舞台、ペジェグリーニ体制の過去スタッツから紐解くバレンシア戦の相性

本日21時に敵地メスタジャでキックオフとなるバレンシアとの重要な一戦。この戦いを前に、ベティスには非常に強力なジンクスとデータが存在しています。

マヌエル・ペジェグリーニ監督が2020年夏に就任して以来、ベティスは鬼門とされるメスタジャでのラ・リーガ対戦において、6試合で3勝1分2敗と50%の勝率をマークしており、非常に高い確率で勝ち点をもぎ取っています。

指揮官就任後の2020/21シーズンにはセルヒオ・カナーレスとクリスティアン・テージョの得点で0-2の白星。続く2021/22シーズンにはウィリアン・ジョゼ、カナーレス、ボルハ・イグレシアスのゴールで0-3とバレンシアを粉砕しました。2022/23シーズンには0-3で苦杯をなめましたが、翌 2023/24シーズンにはアジョセ・ペレスが衝撃の2ゴールを叩き込み、1-2で劇的な勝利を飾っています。この勝利は当時バレンシアと欧州カップ戦出場権を直接争う中で極めて大きな意味を持ちました。

そして直近の対決となった2025年11月9日のゲームでは、ベティスがクチョ・エルナンデスのゴールで先制したものの、元ベティスのルイス・リオハに痛恨の同点弾を許して1-1のドローに終わっています。

過去4回の遠征で勝ち点を持ち帰っているこの抜群の相性の良さは、過密日程を戦う選手たちにとって大きな自信となるはずです。(via SPORT) (via Estadio Deportivo) (via Superdeporte)

バレンシア監督の悲鳴、W杯決勝に伴う延期日程が生んだ不平等な超過密スケジュールへの怒り

今夜行われるバレンシア戦は、もともとラ・リーガ開幕節として組まれていた試合でした。アルゼンチン代表のジョバニ・ロ・チェルソがW杯決勝に進出したことを受け、ベティス側が公式に延期を要請し、それが受理された経緯があります。

しかし、この延期スケジュールを巡り、対戦相手であるバレンシアのカルロス・コルベラン監督が激しい怒りと不満を表明しています。

コルベラン監督は、今週だけで3試合を戦わなければならないバレンシアの現状について、『私にとって、バレンシアが直面しようとしているこのスケジュールは、全くもって理解し難いものです。スペイン1部リーグにおいて、わずか2日間の休息だけで過酷な2試合を戦わなければならないクラブは、バレンシアだけです』と声を荒らげています。さらにベティスとの対比を挙げ、『私たちは明らかに不平等な条件でベティスと対戦することになります。相手よりも回復時間が33%も少ないのですから』と不条理さを強調しました。

さらに、『肉体的に回復するための時間が極めて不足しています。さらに、今は非常に厳しい暑さの8月であり、リーグが開幕したばかりの最初の週であることを考えれば、なおさら納得がいかない状況です』と吐露しています。

ベティス側は日程的な猶予を十分に得てこの初戦に挑む形となりますが、不条理な日程に燃えるバレンシアのモチベーションと、メスタジャの大歓声をいなす必要があります。(via SPORT) (via Superdeporte)

最新予想スタメン発表、新戦力パロットのデビュー時期と主力たちの復帰ロードマップ

バレンシア戦を前に、現地メディアから最新の予想スターティングメンバーが提示されています。中3日でのバレンシア戦、そして週末土曜日には早くもレバンテ戦が控える過酷な連戦期に突入するため、ペジェグリーニ監督はある程度のメンバー調整を施すとみられます。

ゴールマウスには、開幕戦で素晴らしいパフォーマンスを披露したアルバロ・バジェスが引き続き君臨。ディフェンスラインは、ベジェリンに代わってアンヘル・オルティス、バルトラに代わってディエゴ・ジョレンテが入る可能性が浮上しており、ナタンとフラン・ガルシアがディフェンスラインを構成する可能性が高まっています。

中盤ではファクンド・ベルナルとマルク・ロカが強力なダブルピボットを形成。その前方にパブロ・フォルナルスが陣取り、翼にはアントニーとロドリゴ・リケルメ、そして最前線はクチョ・エルナンデスが先発する見込みです。

最大の注目は、今夏加入したばかりのストライカー、トロイ・パロットの動向です。すでに全体練習に合流し招集メンバーに名を連ねていますが、まだ3回の練習しかこなしていないためベンチからのスタートが現実的です。それでもペジェグリーニ監督は彼の実力を認めており、後半の戦況に応じてベティスでの初陣を飾る見通しです。

なお、最新の怪我人情報として、ディエゴ・コンデ、アイトール・ルイバル、エズ・アブデ、モランテ、ゴンサロ・プティは欠場となります。全体練習に合流したロ・チェルソについても今夜の遠征からは外れており、週末のレバンテ戦での復帰に焦点を合わせて調整を続けています。(via SPORT) (via ElDesmarque) (via MARCA)

FW起用からの脱却、デオッサ本来の中盤復帰と移籍市場を動かす巨額売却のシナリオ

移籍市場が残り1週間に迫る中、ベティスの補強戦略を大きく左右する「キーマン」として、ネルソン・デオッサの存在が改めて脚光を浴びています。

プレシーズン中、ベティスはクチョ・エルナンデスの休暇合流の遅れや、新ストライカーであるトロイ・パロットの獲得手続きが遅れたことで深刻なFW不足に陥っていました。その結果、本来は中盤で起用されるべきデオッサが、急造のストライカーとして多くの親善試合で汗を流す事態になっていました。

しかし、クチョの復帰とパロットの正式加入により、その緊急事態は解消。今夜の試合からは、本来の彼の強みである中盤のポジションで本来の役割を果たす準備が整いました。

一方で、ペジェグリーニ監督はかねてより守備的MFソフィアン・アムラバトの獲得を熱望しており、さらにダニ・セバジョスのベティス復帰という夢も同時に追い求めています。この高額なダブル補強を実現させるためには、保有選手の売却資金が何よりも不可欠です。ベティスはデオッサの売却価値を1300万ユーロと設定し、移籍市場での資金調達の「切り札」に位置付けています。

現在、メキシコのクラブ・アメリカから強い関心が寄せられており、かつてバジャドリードを率いたギジェルモ・アルマダ監督がデオッサの獲得を熱望しているものの、現状の提示額はベティスが要求する額の約半分に留まっています。また、イングランドのチャンピオンシップやリバープレート、オリンピアコスなども獲得を模索しているとされており、市場の最終局面で急展開を迎える可能性があります。ベティスが悲願とする中盤の大改革が成就するかは、このデオッサの去去就がすべての引き金を引くことになりそうです。(via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

移籍最終盤の慌ただしい空気の中、若きブアレのラージョ移籍合流が秒読み段階を迎えています。今夜はロ・チェルソのW杯決勝進出に伴い延期されていたバレンシアとの重要な一戦。ペジェグリーニ体制下で相性の良いメスタジャで、新戦力パロットのデビューや、中盤に戻るデオッサのパフォーマンスに注目が集まります。過密日程に吠える敵将の闘志をいなし、今季2勝目を掴み取れるか、大一番に期待です。