試合結果と欧州大会出場権の完全消滅

アスレティック・ビルバオは本拠地サン・マメスでの今季最終戦となるラ・リーガ第37節で、セルタ・デ・ビーゴと1-1の引き分けに終わった。試合開始直後の前半4分、ミケル・ハウレギサルのボールロストからイライクス・モリバにボールを奪われ、最後はスウェーデン人MFヴィリオト・スウェドベリに強烈なシュートを叩き込まれて先制を許す苦しい立ち上がりとなった。しかし後半開始早々の51分、イニゴ・ルイス・デ・ガラレタを起点にユーリ・ベルチチェがクロスを上げ、イニャキ・ウィリアムズがディフェンダーの前に飛び込んで同点ゴールをマークした。チームはその後も相手を大きく上回るチャンスを作り逆転を目指したものの、決定力を欠きそのままタイムアップを迎えた。

この結果、アスレティックは勝ち点を45に伸ばして12位につけているが、カンファレンスリーグ出場圏内の7位ヘタフェ(勝ち点48)とは3ポイント差のまま最終節を迎えることになった。ヘタフェとの直接対決の成績(得失点差など)で下回っているため、最終節を待たずして来季のUEFAヨーロッパリーグおよびカンファレンスリーグへの出場権獲得の可能性が数学的に完全に消滅した。財政面を管理するジョン・ウリアルテ会長やギジェルモ・ルイス=ロンガルテ財務担当にとっても、欧州大会の収入を失うことは大きな打撃となっている。

(via ElDesmarque)

記録的な不振とサン・マメスのファンが見せた寛大さ

今シーズンのアスレティックは、少なくとも過去50年間で最悪とも言える不名誉な記録を残すことになった。チャンピオンズリーグとの二足の草鞋に苦しみ、負傷者が復帰し週1試合のペースに戻ったシーズン終盤でも調子は上向かなかった。直近5試合でわずか1勝しか挙げられず、37節を終えた時点でクラブワーストタイとなる18敗目を記録している。最終節のレアル・マドリード戦に敗れれば、19敗という歴史的な不名誉記録を樹立することになる。さらに昨季と比較して失点数は倍増し、得点力も著しく低下した。

アラベス戦の勝利以降、バレンシアやエスパニョールといった不調のチームに対して連続で無得点のまま敗れるなど、情けない試合が続いていた。それでも、この日のサン・マメスに集まったファンはチームに対してブーイングや怒号を浴びせることはなく、クラブのDNAである寛大さと忍耐をもって選手たちを後押しし続けた。

(via ElDesmarque)

バルベルデ監督の退任セレモニーと残した言葉

この試合は、エルネスト・バルベルデ監督にとってサン・マメスでの最後の指揮となった。試合前には、彼の3度の監督就任期間(2003-05年、2013-17年、2022-26年)に在籍した元選手やコーチングスタッフ全員が招待され、クラブのレジェンドであるホセ・アンヘル・イリバルから記念品が贈呈されるなど、盛大な退任セレモニーが行われた。

バルベルデ監督は試合後、次のように感情を込めて語った。

『ここでの最後の会見になる。試合も含め、今日経験したすべてのことが感動的だった。信じられないような出来事を経験してきたし、もっと多く勝ちたかったが、クラブとファンに感謝したい。この道のりを皆と共有できたことは喜びであり、ここにいられたことは名誉だ』

『4期目を務めるのはやりすぎだろう。チェチュ・ロホのアシスタント時代を含めれば10年ではなく11年になる。誰もが歳をとるものだ。指導してきた多くの選手やコーチングスタッフ、そして人々の愛情を目にして胸が熱くなった。今シーズンは私も含め、誰もが非常に苦しんだ。今のところは少し息をつきたい。間違いなくすぐには監督業に就かないが、その先は分からない』

『今日の試合は今シーズンの縮図だった。全てが裏目に出た。普段は非常に安定しているハウレギサルがボールを失ってしまった。我々は押し込み続け、ハーフタイムには逆転できると見ていた。リスクを冒したが、それが我々のプレースタイルであり、これほどの困難の後に得点を奪い、ファンと自分たち自身に勝利を捧げられると考えていた』

『勝てずに終わったのは残念だが、私たちが望んだようなシーズンにはならなかったものの、チャンピオンズリーグを楽しむことができた。PSG戦のような瞬間も経験したし、敗北には多くの苦い思いもあるが、このスポーツキャリアはそれだけの価値がある。ファンに対して疑念はなかった。勝てたはずの試合を2連続で落としたが、人々を後押しするのは我々自身でなければならない。0-1とされたことで少し頭が真っ白になったが、我々が押し込んでチャンスを作ればファンは乗ってきてくれる。我々のチームへの要求が高いことは良いことだ。豊かな歴史があり、そこに存在する重圧に耐えなければならない』

(via ElDesmarque)

次期監督エディン・テルジッチの就任と来季の展望

来シーズン(2026/27シーズン)からは、元ボルシア・ドルトムント指揮官のドイツ人、エディン・テルジッチが新監督として就任することが確定している。テルジッチはすでにバスクの選手たちとコンタクトを取り始めており、チームの競争力を再構築する任務を負う。来季は欧州カップ戦やスーペルコパ・デ・エスパーニャへの出場がないため、日程に余裕があり、トレーニングや各試合の準備に十分な時間を割けるというスポーツ面での利点を活かすことになる。また、ラシン・サンタンデールが14年ぶりに1部昇格を果たしたことで、来季はテルジッチ監督の下、サン・マメスとエル・サルディネーロでの「ミニ・ダービー」が復活することも決定した。

(via ElDesmarque)

イニゴ・レクエの退団と最終戦での不出場

バルベルデ監督に見出されてデビューを果たし、クラブで11シーズンを過ごした第2キャプテンのイニゴ・レクエも、今季限りでの現役引退および退団が決定している。クラブはすでに、テルジッチ新監督の構想に彼が含まれていないことを通達していた。最近6試合は招集外や出場機会なしが続いており、この日のホーム最終戦での出場が期待されたが、最後までピッチに立つことはなかった。

バルベルデ監督は彼を起用できなかったことについて、次のように釈明した。

『イニゴ・レクエに関しては、ゴロサベルが少し疲れていたとはいえ、ああいった交代をするような試合展開ではなかった。申し訳なく思うが、攻撃を強化したかったのだ。デ・マルコス、イラオラ、グルペギ、イケル・ムニアイン、イライソス、ラウール・ガルシアといった選手たちが去っていったが、かつてはもっと余裕があった。彼をピッチに送り出せなかったのは本当に残念だ』

なお、土曜日にサンティアゴ・ベルナベウで行われる最終節レアル・マドリード戦で、レクエがスタメン出場し、キャプテンマークを巻く可能性が高いと見られている。

(via MARCA)

イニャキ・ウィリアムズの同点弾と悲痛な叫び

公式戦509試合目の出場を果たしたイニャキ・ウィリアムズは、後半に同点ゴールを決め、その後もクロスバーをかすめる強烈なシュートを放つなど奮闘した。最終節に出場すれば、アンドニ・イラオラの出場記録に並ぶことになる。彼は試合後、ファンへの感謝と共に今季の苦悩を赤裸々に語った。

『感情的な一日だった。監督は多くの選手を成長させ、想像もできないようなことを達成させてくれた父親のような存在だ。イニゴ(レクエ)とエルネスト(バルベルデ)がビルバオで築いたキャリア、そして彼らが私たち全員に与えてくれたすべてを祝福したい。彼らの穴を埋めるのは非常に難しいだろう。彼らは生涯愛するクラブのために行ってきたすべてのことを大いに誇りに思って去ることができる。間違いなく、彼らがいなくなるのはとても寂しい』

『状況が危機的になる瞬間もあった。今年の経験から学ばなければならない。今のメンバーでこのような状況に陥ったことはなく、重圧と恐怖を感じていた。私たちはもっと謙虚にならなければならない』

『今は頭を下げ、歯を食いしばり、頭を空っぽにして、プレシーズンにはさらに強くなって戻ってくるよう努めるしかない。非常に厳しい一年だった。サッカーの複雑さを思い知らされた。毎シーズン、できるだけ早く降格圏から遠ざかり、一刻も早くヨーロッパの舞台を目指さなければならない』

『チームが多くのチャンスを作り出しながらも、昨年とは違いゴールネットを揺らすのに苦労しているのは残念だ。しかし何よりも、失点が多すぎるため試合をひっくり返すのが難しくなっている』

『今シーズンずっと見てきたような試合だった。多くのチャンスがあったがゴールを決めるのに非常に苦労し、一方で相手は我々の陣地に少し入っただけで、大したことをしなくても得点を奪っていく。何度も逆転しなければならないのは非常に困難であり、我々にとって大きな負担になっている』

(via ElDesmarque)

ユーリ・ベルチチェの去就と次節出場停止

今月末で契約満了となる36歳のユーリ・ベルチチェは、来季も残留するかどうかを熟考している。腓骨に問題を抱えながらもセルタ戦に出場し、見事なクロスで同点弾をアシストした。しかし、38分にイシドロ・ディアス・デ・メラ主審からイエローカードを受け、累積警告により最終節のレアル・マドリード戦は出場停止となった。

彼のポジションには若手のアダマ・ボイロがいるものの、まだ経験不足であり明確な代役がいないため、クラブ、テルジッチ新監督、そしてサポーターも彼の残留を強く望んでいる。

イニャキ・ウィリアムズはユーリについて『彼自身が言うべきことだ。チームは彼を必要としており、もう1年続けてほしいと思っている。彼にはそのニュースを発表する権利があり、私たちは彼の決断を尊重する』と語った。

バルベルデ監督も『ユーリ・ベルチチェはアスレティックにとって長年素晴らしいパフォーマンスを見せてきた素晴らしい選手だ。アダマ・ボイロもいるのであのポジションはうまくカバーされているが、ユーリは全てを捧げてくれる選手だ』と称賛している。

(via ElDesmarque)

ウナイ・エギルスの前十字靭帯断裂とサポーターの激励

ドゥランゴ出身の若手センターバック、ウナイ・エギルスに悲劇が襲った。金曜日のレサマでのトレーニング中に負傷し、医療検査の結果、右膝前十字靭帯の再建グラフト断裂という重傷であることがクラブから発表された。今季は医療許可を得て練習に合流していたものの、公式戦出場は1分も叶わぬまま、再び手術と長期の厳しいリハビリ生活を強いられることになった。CDミランデスでの武者修行を経て2028年6月30日までの契約延長を勝ち取った期待の若手に対し、サン・マメスの観衆は試合中に大きな拍手とスタンディングオベーションを送り、深い愛情と激励を示した。

(via ElDesmarque)

負傷者およびその他の契約・移籍動向

セルタ戦では、筋肉の負傷で今季絶望となっているニコ・ウィリアムズとオイアン・サンセトに加え、足首を痛めているダニ・ビビアンも欠場した。

契約面では、センターバックのジェライ・アルバレスが契約延長に合意した。また、アレックス・レゴに関しては、クラブ側が一方的に2年間の契約延長を行えるオプションを保持している。

なお、来季に向けた累積警告のリセット(夏の恩赦)が行われるため、警告リーチとなっていたミケル・ハウレギサル、アイトール・パレデス、イニゴ・ルイス・デ・ガラレタ、オイアン・サンセト、アレックス・ベレンゲル、ゴルカ・グルセタの6選手は、最終節を無事に終えれば来季の開幕戦に影響を持ち越すことはない。

(via ElDesmarque)

セルタ戦の出場選手個別パフォーマンス評価

・ウナイ・シモン (6点): 前半4分の失点は至近距離からの強烈なシュートであり防ぎようがなかった。それ以外はハイボールの処理などで安定していた。

・ゴロサベル (5.25点): ボール出しやクロスで雑なプレーが散見されたが、前半21分にはウナイ・ゴメスへ絶妙なパスを通した。

・ジェライ (7点): 前半10分に相手の激しいタックルを受けたが、積極的に前線へ上がり、デュエルでも圧倒的な強さを見せた。

・アイメリク・ラポルテ (5.75点): バルベルデにとって不動の左センターバック。相手FWジュグラの対応に当たった。イエローカードを受けたが、レッドでもおかしくないプレーだった。(※2026年現在アスレティック所属)

・ユーリ・ベルチチェ (7点): スタメン復帰。気持ちばかりが先行するチームに喝を入れる場面も。同点弾を完璧なクロスでアシスト。

・イニゴ・ルイス・デ・ガラレタ (7点): 中盤で冷静さをもたらそうと奔走。前半のベストプレイヤーであり、同点ゴールの起点となった。

・ミケル・ハウレギサル (3点): 開始早々の前半4分に致命的なボールロストで失点の元凶に。パスミスも多く疲労困憊の様子で、70分に交代。

・イニャキ・ウィリアムズ (6.25点): 公式戦509試合出場。51分に同点ゴールを記録し、その後もクロスバーをかすめるシュートを放つなど何度も決定機に絡んだ。

・ウナイ・ゴメス (6.5点): トップ下で出場し、豊富な運動量で200%の力を出し切った。前半21分には惜しいヘディングシュートも。なぜかハーフタイムで不可解な交代。

・アレックス・ベレンゲル (5.5点): 運動量を惜しまず、前線でかき回そうと奮闘した。

・ゴルカ・グルセタ (5点): ほとんどボールを供給されなかったが、前半には相手のミスからあわやという場面を作った。

・ロベルト・ナバーロ (評価なし): ウナイ・ゴメスに代わって出場。

・アレックス・レゴ (評価なし): ハウレギサルに代わって出場。

・マロアン・サンナディ (評価なし): グルセタに代わって出場。久々のピッチ復帰。

・ニコ・セラーノ (評価なし): ベレンゲルに代わって出場。最後に決定的なシュートを放つも相手GKに阻まれた。

・ウルコ・イセタ (評価なし): イニャキ・ウィリアムズに代わって出場。

(via ElDesmarque)

ラシン・サンタンデールなどでの武者修行組と元所属選手の活躍

14年ぶりの1部昇格を果たしたラシン・サンタンデールでは、アスレティックに籍を置く選手や元所属選手たちが大きな原動力となった。「ゲルニカの水牛」ことアシエル・ビジャリブレは30試合に出場し16ゴール3アシストを記録。昇格の祝賀パーティーでは公約通り代名詞のトランペット演奏を披露しファンを熱狂させた。また、イニゴ・ビセンテは39試合で8ゴール19アシストと魔法のようなパスセンスを披露。ローン移籍中のペイオ・カナレスは33試合5ゴール8アシストでクラブから残留を懇願されるほどの活躍を見せた。デビュー直後に前十字靭帯を断裂したマネクス・ロサノ(4試合2ゴール1アシスト)や、守護神として31試合で7つのクリーンシートを達成したホキン・エスキエタらの存在も光った。

(via ElDesmarque)

セルタ陣営から見たサン・マメスとアスレティックへの称賛

対戦相手であるセルタ・デ・ビーゴの選手や監督も、サン・マメスの雰囲気に感銘を受けている。

イアゴ・アスパスは『ここはプリメーラ・ディビシオンの中で最も美しいものが詰まったスタジアムだ。素晴らしい新スタジアムであり、ファンも熱狂的で、何より生え抜きの選手が多く在籍している。我々も少しずつ彼らのようになれたらと願っている』と最大限の賛辞を送った。

また、セルタの若手フェル・ロペスは、アスレティックのマンツーマンのプレスの厳しさに苦戦したと振り返りつつ、『バルベルデ監督へのスタンディングオベーションの際、ファンがクラブのアンセムを歌っているのが聞こえた。このようなスタジアムでプレーできるのは壮観だ』と語っている。

(via ElDesmarque)

他クラブ関連のアスレティック・ビルバオ絡みのトピック

・ダニ・カルバハル(レアル・マドリード)の退団が正式発表され、土曜日にサンティアゴ・ベルナベウで行われるアスレティック・ビルバオ戦が、彼にとってレアル・マドリードでのラストマッチとなることが決まった。

・セビージャのホルヘ・マリン理事が辞任を発表。彼は今季、サン・マメスでのアスレティック戦にFWアコル・アダムスを選手登録して出場させるため、自身のポケットマネーから60万ユーロを捻出するという異例の措置を取っていた。

(via SPORT)

【本日の総括】

サン・マメスでの最終戦は、欧州大会への道を完全に絶たれる痛恨の引き分けとなりました。バルベルデ監督やレクエとの別れ、そして歴史的な不振という重苦しい空気が漂う中、サン・マメスのファンは最後まで寛大さと愛を示し続けました。来季はテルジッチ新体制のもと、過密日程から解放された状況で名門復活を期すことになります。