イェライ・アルバレスの闘病と出場停止処分の真相
ディフェンダーのイェライ・アルバレスが、自身のキャリアを大きく揺るがした二つの重大な試練について語りました。2017年にスペイン代表の合宿中に精巣癌の宣告を受けた当時について振り返り、『癌を告げられた瞬間、サッカーやU-21代表への招集などは本当にどうでもよくなった。ただ生きたい、一刻も早く治療を開始したいという思いだけが頭を占めていた』と、当時の命の危機に対する切実な恐怖を告白しました。
さらに昨年、パートナーが服用していた脱毛予防薬を誤って摂取してしまったことでドーピング陽性反応を示し、10ヶ月の出場停止処分を下された件についても言及しました。UEFA側は彼に意図的なドーピングの意志がなかったことを全面的に認めた上での処分となりましたが、イェライは『自分が何をしたのか、そしてどのような結果が伴うのか、その責任は重々自覚していた。処分内容には完全に納得しており、満足している。リーグ戦の最後の10試合でピッチに戻り、少しでもチームの助けになれたことが何よりの救いだった』と、真摯に受け止めていた当時の複雑な心境を明かしました。 (via Estadio Deportivo)
テルジッチ新監督とバルベルデ前監督への評価
イェライ・アルバレスは、チームを率いたエルネスト・バルベルデ前監督と、新しく就任したエディン・テルジッチ監督の二人の指揮官について高い評価とリスペクトを示しました。前監督バルベルデについて『アスレティック史上最高の監督であることに疑いはない。当時21歳だった未熟な私を信頼して起用し、多くのことを教えてくれた。何より、クラブに40年ぶりとなるコパ・デル・レイのタイトルをもたらし、ガバラを川に浮かべてファンと喜びを分かき合えたことは彼の偉大な功績だ。寡黙に見えて、選手への伝達能力が極めて高い素晴らしい指導者だった』と最大の敬意を表しました。
一方で、新たに就任したテルジッチ新監督の指導についても絶賛しており、『監督は最初から非常に明確なアイデアを私たちに提示してくれた。エネルギーとポジティブな精神にあふれており、異なるシステムや戦術コンセプトを少しずつチームに定着させている。そのポジティブなキャラクターは選手にも好影響を与えており、新シーズンに向けた期待と興奮がチーム内で高まっている』と語り、チームの変革に手応えを覗かせています。 (via Estadio Deportivo)
スペイン代表のワールドカップ制覇とウナイ・シモンへの賛辞
スペイン代表がワールドカップで世界王者となった偉業について、チームから参加していた守護神ウナイ・シモンらの活躍を大いに誇りに思っている様子が語られました。代表チームの素晴らしい戦いぶりに対して『彼ら全員に心からのお祝いを送りたい。ディフェンダー陣や、ゴールキーパーのウナイ・シモンも含め、グループとして信じられないほど高いレベルのワールドカップを戦い抜いた。誰もが注目していなかった中から強豪を次々と撃破していく姿は、仲間意識と献身的な努力がもたらす美しさを世界に見せてくれた』と補足のいらない賛辞を送りました。
自身が代表に復帰したいかという問いに対しては、『もちろんワールドカップで優勝したいという夢は誰もが持っているが、それについて深く考えすぎることはない。私にとって唯一無二のクラブはアスレティックであり、このクラブのために働き、アスレティックと共にすべてのタイトルを勝ち取ることこそが最大の目標だ』と断言し、バスクの雄に対する揺るぎない忠誠心を示しました。 (via Estadio Deportivo)
カンテラ出身の超新星ヨハネコの台頭と若手たちのサバイバル
チームは今夏のプレシーズンにおいて、カンテラから5人の若手選手(ゴールキーパーのミケル・サントス、センターバックのモンレアル、攻撃的ミッドフィールダーのセルトン・サンチェス、フォワードのギフト、そして右サイドバックのヨハネコ)をトップチームのトレーニングに帯同させ、サバイバルを行わせています。その中でも、Baiona出身の22歳の右サイドバック、ヨハネコが指揮官から絶大な信頼を勝ち取りつつあります。
ヨハネコは2年前に消滅したボルドーからフリーでアスレティックのBチームに加入し、一昨季はセグンダBのルーゴで20試合、昨季はBチームで21試合に出場して経験を積んできました。今回のプレシーズンでは、ラシン・サンタンデール戦で自慢の頑強なフィジカルを活かしてゴールを決めるなど目覚ましい活躍を披露しています。
テルジッチ監督が求める圧倒的な走力、縦への推進力、そして右ウイングバックもこなせるポリバレント性を完璧に備えており、すでにクラブと結んでいる2年契約(さらに2年の自動延長オプションあり)を背景に、今シーズンのトップチーム登録がほぼ確実視されています。 (via Estadio Deportivo)
アンドニ・ゴロサベルの放出を巡る動向
右サイドバックのアンドニ・ゴロサベルが、テルジッチ新監督の構想外となっていることが判明し、この移籍市場の期間中に売却される可能性が非常に高まっています。クラブ側は、彼に支払われている高い年俸の負担を軽減し、少しでも売却益を得たいと考えており、国内外のクラブと交渉する姿勢を見せています。
現在、彼に対してはラ・リーガのCAオササナが獲得に関心を示しているほか、右サイドバックの深刻な人材不足に直面しているバレンシアCFも強い関心を寄せています。バレンシアは第一候補としてジローナのアルナウ・マルティネス獲得の正式オファーを提示していますが、交渉が決裂した場合の有力な代案としてゴロサベルをリストアップしています。しかし、ゴロサベルの高額な給与がバレンシアにとって経済的な大きなネックとなっており、取引が進展するかはバレンシア側の財務判断に委ねられているのが実情です。 (via ElDesmarque) (via SPORT)
プレシーズンマッチの状況と今後のスケジュール
テルジッチ監督のもとで新シーズンを迎えるチームは、非常に順調な仕上がりを見せています。ここまでプレシーズンで戦った6試合のうち、Eibar戦での2-2の引き分けを除く5試合をすべて勝利で飾っており、無敗をキープしています。特筆すべきはディフェンスのソリッドさで、これまでの6試合で許した失点はわずかに「2」のみという、完璧なディフェンススタッツを誇っています。また、チームのプレゼンテーションマッチ(親善試合)の対戦相手であったブルゴスCFのディフェンダー、オイエル・ルエンゴがこの試合での負傷によって開幕戦を欠場することになり、チームのインテンシティの高さが証明される格好となりました。
開幕まで残り約2週間となる中、チームには今後もさらに3つのタフな親善試合が控えています。8月9日17時30分からフランスのオリンピック・マルセイユ戦、8月14日20時45分からセリエAのアタランタ戦、そして開幕直前の8月21日19時30分からレアル・サラゴサ戦が行われる予定で、新システムを極限まで研ぎ澄ますためのプロセスが続けられます。 (via Estadio Deportivo) (via AS)
フランス当局によるマルセイユ戦での赤白着用禁止措置
8月9日にフランスの敵地ベロドロームで行われるオリンピック・マルセイユとの親善試合を巡り、フランス内務省および現地の安全当局から、異例とも言える極めて厳しい観戦規制が通達されました。スタジアム内の全スタンド、さらにはスタジアムの周辺地域全体において、アスレティックを象徴する赤と白のユニフォーム、マフラー、旗、その他クラブを特定できるあらゆる識別エンブレムを着用および掲示することが全面的に禁止されます。
スタジアム内でのファンの隔離措置が取られないためのフランス当局による安全管理方針ですが、バスクから遠征するサポーターにとっては非常に厳格なルールとなります。
なお、8月14日に開催されるアタランタ戦(Stadio di Bergamo)のビジターチケットは、8月7日朝から13日までアタランタの公式ポータルで一般発売されることが決定しました。チケット価格は大人10ユーロ、16歳未満は5ユーロと設定されており、当日はスタジアムへの入場時にDNI(身分証明書)またはパスポートの提示が必須となります。 (via Mundo Deportivo)
【本日の総括】
アスレティック・ビルバオは、イェライ・アルバレスが語った癌闘病と理不尽な出場停止処分の真実、そしてウナイ・シモンを称えるクラブへの熱い忠誠心など、ピッチ外でチームのアイデンティティを証明する重要な話題が相次ぎました。ピッチ上ではエディン・テルジッチ新監督のもとプレシーズン6戦5勝1分・わずか2失点と異次元の安定感を見せており、22歳の超新星ヨハネコの台頭や構想外となったゴロサベルの売却動向など、若手の活用と人員整理を同時に進めるバスクの伝統に基づいた骨格作りが、開幕に向けて完璧に進展しています。