2026年5月12日、レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長が緊急記者会見を開きました。以下は、ペレス会長が会見で語った発言の極めて詳細な記録と、その裏側や周辺情報のまとめです。
「あちこちで私が辞任するという噂があるようですが、残念ながら辞任はしません。選挙管理委員会に対し、役員選挙のプロセスを開始するよう要請しました。現在の役員会として、私たちはこの選挙に立候補します」。
「なぜ選挙を招集するのか。簡単な理由です。私は2000年から、クラブのオーナーがソシオであるように取り組んできました。マドリードにはたった一人のオーナーはいません。マドリードは10万人のソシオで構成されているのです」。
「私がこの決断を下したのは、私に対する反対の世論を生み出そうとするキャンペーンによって、不条理な状況が作り出されているからです。確かに、私たちは最高とは言えない結果に終わった時期を利用されていますが、スポーツでは常に勝てるわけではありません。それは過去にもあったことです。しかし、彼らはその状況を利用して私を個人的に攻撃しているのです」。
「私に銃弾を撃ち込まない限り、追い出すことはできません。なぜなら、私にはマドリードのすべてのソシオの支持があると確信しているからです。だからこそ選挙を行い、私たちは立候補するのです」。
「私がどこにいるのか、存在していない、病気だと言われ、一部の人は私が末期がんを患っていると言いました。私のことを心配してくれた人たちに言っておきますが、私は毎日レアル・マドリードの会長と、私の企業の会長を兼任しています。私の企業はインフラ分野で世界をリードし、17万人の従業員を抱え、年間500億ユーロを売り上げています。もし私の健康状態が完璧でなければ、両方を務めることはできません」。
「なぜそんな噂が出たのか分かりません。もし私が末期がんだったら、どこかのがんセンターに入院しなければならず、そうなれば世界中でニュースになっていたはずです。友人でさえその噂を信じて、中国にある末期がんの最高の治療施設を勧めてきました。『ふざけるな』と思いましたよ」。
「こんなに腹立たしいことは人生で初めてです。私が歩けないだの、病気だのと言うなんて、本当に不当極まりないことです。私は決して立ち止まりません」。
「ABC紙のダビド・サンチェス・デ・カストロという記者が、私が役員会の前に『とても疲れている』と最も親しいサークルで言ったと報じました。どうしてこんなことが言えるのでしょうか。私は朝早く起き、クラスで最後まで起きていて、動物のように働いているのです。疲れているとすれば、世界中を飛び回っているからであり、サッカーのせいではありません」。
「ABCはVocentoグループのもので、彼らは『Relevo』というデジタル新聞を作りました。Relevoはラ・リーガなどと結託して、マドリードと私を攻撃するためだけに存在し、2500万ユーロの赤字を出して消滅しました」。
「私の父は何十年も前に私にABCを定期購読させました。私は父を敬うために明日、定期購読を解約します。父もそれを望むはずです。どうしてABCがRelevoのようなデジタルの新聞を作れるのでしょうか。誰も買わず、2500万ユーロを失い、マドリードを毎日貶めるだけです。私はマドリードの会長として、こんなことを許すわけにはいきません」。
「ホセ・マリア・ガルシアや、その後に続いたセグロラといった『体制の知識人』と呼ばれるジャーナリストたちがクラブを支配しようとしていますが、オーナーはソシオです。彼らは過去に、携帯電話番号を教えない選手を社会的に抹殺していました。私はそんな権力を彼らに渡すつもりはありません」。
「私たちは、サッカー史上に前例のない最大の汚職スキャンダルに直面しています。バルセロナが20年間も審判のトップに資金を分配していたなど想像もできませんでした。私たちは最近になってそれを知ったのです」。
「審判委員会の会長は『忘れるべき過去のことだ』と言いますが、どうして忘れられるでしょうか。私たちはUEFAに500ページの資料を提出し、徹底的に追及します。これは世界サッカーの最大の汚職事件であり、彼らは罰せられなければなりません」。
「私はここでチャンピオンズリーグとリーグを7回ずつ制覇しましたが、少ないと分かっています。他のタイトルは盗まれたからです。14回は勝てたはずです。だから私は怒っているのです。この1年間だけでも18ポイントが奪われました。Real Madrid TVを見れば分かることです。私は決して黙りません」。
「(選手間の喧嘩について)私が過ごした26年間で、選手が喧嘩しなかった年は1年たりともありません。若い彼らが蹴り合いになっても、翌日にはコーヒーを飲む仲に戻ります」。
「しかし、それを外部に漏洩した者がいることは許しがたい問題です。内部に『悪人の車(carro de los malos)』に乗っている者がおり、私たちは誰が情報を漏らしたか特定しています。喧嘩そのものより、情報を漏らしてマドリードをカオスに見せかけようとする行為の方が悪質であり、私はそれを容認しません」。
「陰で動き、電力会社と話をしているメキシコなまりの男が立候補しようとしているようです。ジャーナリストと裏で結託して『マドリードはカオスだ』と吹聴するのではなく、堂々と立候補して私と議論すればいいのです」。
「彼らは銀行に行って、電力会社の会長が保証できるか聞いて回っているようですが、立候補する本人の個人資産で保証しなければならないのです。私は2000年に立候補したとき、自分の資産で約1億7000万ユーロを保証しました。彼らをはじめ、立候補したい全員を待っています」。
「スタジアムからウルトラスを追放したことで、世界中から賞賛されています。彼らは二度とマドリードには入れません。また、年間シートを不正転売して金を稼ごうとする再販業者も追放しており、今年だけで16人のソシオを除名しました。彼らがマドリードを再び支配しようとするなら、私は全力で戦います」。
「私は、マドリードの資産をソシオに引き渡したいと考えています。もしマドリードの価値が100億ユーロだとしたら、私はそれを10万人のソシオに1人当たり10万ユーロずつ還元したいのです。彼らが経済的にも真のオーナーになるまで、私はここを去りません」。
「ベルナベウの改修が6億で始まり13億に膨れ上がったと批判する者がいますが、それは嘘です。最初の契約の6億は屋根の分であり、その後に地下格納庫(ヒポゲオ)に4億、そして座席や装飾のために段階的に資金が投じられたためです。家を建てるのと同じで、段階的に支払われるものです」。
「スーパーリーグは終わっていません。私たちはEU司法裁判所で勝利し、現在UEFAと交渉中です。子供たちがアフリカでもどこでも、無料でサッカーを見られるようにするためです。これはマドリードのためだけでなく、サッカー全体のためなのです」。
「今日はスポーツや監督、選手について話す時期ではありません。今日はソシオの利益を守るための選挙招集について話すために来たのです」と回答を拒否しました。
一方で、会見の終了を促す広報担当者を制止し、「午後は暇だから全員の質問に答える。自由に聞いてくれ」と語り、結果的に16もの質問を受け付け、会見は1時間43分という異例の長丁場となりました。
ペレス会長が「メキシコなまりの男」「電力会社と話をしている」と名指しを避けて批判した対立候補の正体は、再生可能エネルギー企業「Cox」のオーナーであるエンリケ・リケルメです。ペレス会長は、リケルメがビジネス上の宿敵であるイベルドローラ社のサンチェス・ガラン会長や、ミヤトビッチら元レアルのレジェンドたちと結託していると強く警戒しています。
今回、ペレス会長が突然選挙を前倒しした理由は、対立候補の準備期間を奪うための奇襲だと分析されています。ペレス自身が改定した非常に厳しい立候補条件(20年間の継続したソシオ歴と、クラブ予算の15%にあたる約1億8700万〜1億9000万ユーロを個人資産として国内銀行で保証すること)を満たす必要があります。
選挙プロセスが開始されると、立候補の準備期間はわずか10日間しかありません。リケルメは現在ビジネスでパナマに滞在しており、彼の側近は準備期間が短すぎるため見送るべきだと助言しているとのことです。
選挙の前倒しにはもう一つの狙いがありました。コメンテーターの分析によると、木曜日に行われるオビエド戦で、ベルナベウの観客から「ペレス辞任」を求める大規模なブーイング(プレビシト)が起こる計画がありました。ペレス会長は自ら選挙を招集することで、「辞任を求める必要はない。不満があるなら選挙で私に投票しなければいい」という状況を作り出し、スタジアムでの抗議運動を未然に鎮静化させることに成功したと評価されています。
ペレス会長が「悪人の車に乗っている情報漏洩者を特定している」と発言した直後、SNS上で波紋が広がりました。ジャーナリストのマノロ・ラマが投稿した「ペレスの会見は哀れで支離滅裂だ」という批判的な動画に対し、あろうことかレアル・マドリードのキャプテンの一人であるダニ・カルバハルが「いいね」を押したのです。カルバハルは約10分後に「いいね」を取り消しましたが、ファンの間では「彼こそがペレスの言う情報漏洩者(出て行くべき人間)ではないか」との憶測が飛び交い、物議を醸しています。
ロッカールームでの喧嘩により、頭部を縫うケガを負い15日間の離脱となっているフェデ・バルベルデに対して、他クラブが水面下で動いています。パリ・サンジェルマン(PSG)のルイス・カンポスSDがバルベルデの周辺関係者に接触し、「もし今回の騒動やマドリードの状況に不満があり、クラブを出ることを望むのであれば、PSGは喜んで迎え入れる」と伝えたことが明らかになりました。現時点でバルベルデ側に退団の意思はないものの、チームの混乱に乗じた引き抜き工作が始まっています。
ペレス会長の過激な発言に対し、他クラブは以下のように反応しています。
- バルセロナ:ペレス会長の「審判を買収した」「最大の汚職」という直接的な非難を受け、公式に声明を発表。「法務部門が発言と非難の内容を詳細に精査しており、名誉毀損などでの法的措置(提訴)を検討し、適切な時期に決定を下す」としています。
- アトレティコ・マドリード:ペレス会長の会見を「絶対的に支離滅裂(esperpéntica)」と見ており、「彼にしゃべらせておけば自ずと自らを窮地に追い込むだけだ」として、公式な反論や声明は一切出さない方針を固めています。
メディアやジャーナリストたちからは、今回のペレス会長の振る舞いに対してかつてないほどの厳しい批判が相次ぎました。
「スペインスポーツジャーナリスト協会(AEPD)」のヘスス・アルバレス会長は公式声明を発表し、「ペレス会長によるスポーツジャーナリストへの重大な非難を完全に拒絶する。敬意を持った批判は民主主義社会におけるジャーナリズムの不可欠な要素である」と強く抗議しました。
ジャーナリストたちからも、「スポーツ面の失敗から目を逸らすためにメディアという架空の敵を作っている」「トランプ前大統領の陰謀論とバイデン大統領のエネルギー不足を足したような、老いと弱さを露呈した支離滅裂な会見」「名会長としてのレガシーを自ら破壊した」「まるで映画『トレンテ』のワンシーンのようだ」と酷評されました。
また、名指しで攻撃されたABC紙のルーベン・カニサレス記者は「私は動揺していない。彼はRelevoへの恨みをABCにぶつけているだけだ」と冷静に語り、ABC紙は翌日の紙面で「ペレスはマドリードの失敗を隠すために不条理な攻撃をした」と大々的に報じています。











