FCバルセロナ 1月の市場でトップレベルのセンターバック獲得へ緊急着手

FCバルセロナが、来年1月の移籍市場でトップレベルのセンターバックを獲得する方針を固め、具体的な交渉準備に入ったという観測が強まっている。強豪との連戦で守備の破綻が露呈したことを受けて、スポーツ部門を統括するデコとハンジ・フリック監督は、夏の市場で未解決のまま残されていた守備陣の補強を最優先課題に掲げた。

この決断を後押しした最大の要因は、直近の試合で見せたディフェンス陣の深刻な脆さにある。チームは強豪のPSG戦とレアル・マドリード戦という最重要な2試合だけで合計6失点を喫した。さらにベティス戦でもゴールキーパーのジョアン・ガルシアが2度にわたって失点を許す事態となった。3試合で合計8失点というデータは、ヨーロッパ屈指の得点能力を誇るチームであっても到底維持できるものではない。その結果として招いた2つの痛い敗戦が、クラブ首脳陣に冬の市場での補強実行を強く決断させる結果となった。

現場を指揮するフリック監督のもとでは、ディフェンダーのエリック・ガルシアやフランス代表のジュール・クンデといった主力が離脱するトラブルに見舞われている。しかしながら、バルセロナのようなビッグクラブにおいては、こうした主力選手の怪我や離脱に対処できる層の厚さを備えておくことが不可欠だ。もともとジュール・クンデに関しては今夏の移籍市場において適切なオファーがあれば売却に応じる方針が採られており、エリック・ガルシアについても右サイドバックでの起用が第一案とされていた経緯がある。

現在のバックラインでは、若手センターバックのパウ・クバルシと左サイドバックを本職とするジェラール・マルティンが中央の守備を担っている。パウ・クバルシが議論の余地のない主力として守備陣を支える一方で、本来のポジションではないジェラール・マルティンを起用せざるを得ない状況には明らかな構造上の歪みが存在する。さらにウルグアイ代表センターバックのロナルド・アラウホが退団したあとに、負傷歴を抱えるデンマーク代表のクリステンセンに頼り切る編成は、開幕前から極めて危険な賭けであったといわざるを得ない。

こうした守備の脆弱性は、運の悪いことに最も困難な強豪との2試合で一気に表面化する形となった。だが、タイトルがかかるシーズン終盤を迎える前に問題点が明白になったことは、見方を変えれば修正の時間的猶予が残されていることを意味する。フリック監督が構築するハイラインの戦術システムには、より高い守備の安定感と個の対応力が欠かせず、2年前のインテル戦や昨年のアトレティコ・マドリード戦でも同様の警告が発せられていた。3年連続で同じ過ちを繰り返すことは、クラブにとって決して許されない事態である。

つまり、今回の補強動向が示しているのは、どれほど圧倒的な攻撃力を備えていても、最後線を支える世界クラスのセンターバックがいなければタイトル獲得は不可能だという現実である。デコとフリック監督が1月の冬の市場でいかに迅速かつ確実な即戦力を補強できるかが、今シーズンのクラブの命運を左右する最大の焦点となる。(via SPORT)