カリム・アデイェミ レアル・マドリードの辞退を経て実現したバルサ移籍

バルセロナに所属する24歳のドイツ代表アタッカー、カリム・アデイェミの移籍を巡り、宿敵レアル・マドリードが昨夏の段階で獲得を見送っていた事実が判明した。すでに完全移籍で合意し完了している取引だが、宿敵同士の補強戦略の違いと獲得辞退の裏側が明らかになった点において大きな注目を集めている。

この舞台裏を明かしたのは、移籍市場の動向に精通する著名ジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノだ。同氏がDAZNの番組内で語ったところによれば、昨夏の移籍市場においてアデイェミの獲得打診はレアル・マドリード側にも持ち込まれていたという。ところが、レアル・マドリードの強化部は彼がクラブの求める補強プロファイルに合致しないと判断し、交渉を見送る決断を下していた。

レアル・マドリードが辞退した一方で、アデイェミ本人の希望はバルセロナ一本に絞られていた。当時ボルシア・ドルトムントに所属していた彼は、2027年6月30日までの契約を残していたものの、クラブからの延長オファーを拒否する姿勢を鮮明にしていた。この状況を捉えた代理人のホルヘ・メンデスがバルセロナへ獲得を提案し、絶対的な第一希望としてバルセロナ移籍を望む選手の意向が交渉を優位に進める鍵となった。

契約満了でのフリー流出を恐れたボルシア・ドルトムントは、当初4000万ユーロの移籍金を要求していた。これに対してバルセロナは初回提示として2000万ユーロを提示し、主導権を握ったまま話し合いを継続した。最終的に両クラブは、固定額2200万ユーロに業績に応じた変動額700万ユーロを加えた合計2900万ユーロで合意に達し、当初の要求を大きく下回る好条件での獲得が結実した。

つまり、レアル・マドリードの戦力構想における見送りと、選手の強いバルセロナ志向が噛み合ったことで、市場における格好の機会が生まれたということだ。バルセロナにとっては、ドイツ代表の俊足ウイングを競合なしに割安で確保できた見事な補強劇となった。今後はこの移籍のドラマを経て加入したアデイェミが、伝統の一戦でどのような輝きを放つかが焦点となる。(via SPORT)