デポルティーボ・ラ・コルーニャ 詳細レポート (2026年8月8日)
ジェノア戦の劇的勝利 イタリア遠征を1-0の白星で締めくくる
デポルティーボ・ラ・コルーニャは、イタリア遠征の締めくくりとしてジェノアと敵地マラッシ(Marassi)で対戦し、1-0の見事な勝利を収めてプレシーズン無敗を維持しました。
イダルゴ監督率いるチームは、前半から非常に落ち着いたボールポゼッションを披露。スタメンにはアマトゥッチ、マリオ・ソリアーノ、ビジャレスを並べた強固な中盤を形成し、実戦を強く意識した盤石のシステムをテストしました。ジェノアもボールを保持したものの、デポルの高い守備組織が機能し、GKレオ・ロマンの守るゴールが脅かされる場面はほとんどありませんでした。
右サイドバックに入ったベルギー人DFヌウビが卓越した技術からサイドを突破してチャンスを作ると、先発のオーバメヤンもマリオ・ソリアーノのスルーパスから持ち前のスピードを見せてゴールを強襲。さらに、今週の水曜日にローマから正式加入したばかりの新戦力アンヘリーニョが左サイドバックとして先発デビューを飾り、高いフィットネスと安定した守備を見せて開幕に向けて素晴らしい存在感を示しました。
後半には、今年3月に膝の手術を受けて以来、実に約5ヶ月間離脱していたカンテラ出身の星メジャがピッチに帰還。ロウレイロとともに今プレシーズン初出場を果たすと、右サイドハーフの位置からさっそく鋭い突破を見せて完全復活を印象づけました。
試合が動いたのは後半の終盤、途中出場から「金のゲームチェンジャー」として機能しているオランダ人フォワードのザカリア・エダハシュリが、相手の隙を突いた鋭いカウンターからエリア内のケビンへ極めて正確なラストパスを配給。これをケビンが冷静にゴールへと流し込み、値千金の決勝点を奪いました。ジェノアは直前の親善試合でイングランドのボーンマスに1-10で大敗しており、ホームサポーターの前で名誉挽回を期して臨んでいましたが、デポルは敵地のプレッシャーを跳ねのけて完璧に勝ち切りました。(via AS)
フィオレンティーナ戦の粘り強いドロー 照明消灯トラブルを乗り越えンソンゴ・ビルが同点弾
ジェノア戦に先立って行われたセリエAの強豪フィオレンティーナとの一戦は、ピッチコンディションの劣悪さから全体的にリズムが停滞する重い展開となりましたが、劇的な形で1-1のドローに持ち込み、無敗の牙城を守りました。
試合開始早々の前半8分、ルイスミ・クルスの正確なコーナーキックから、オランダ人のザカリア・エダハシュリがマークを剥がして鋭いヘディングシュートを放ちましたが、惜しくも枠を外れました。その後はファビオ・グロッソ監督率いるフィオレンティーナにゲームをコントロールされ、前半17分にセットプレーのデザインされた形からシェール・ンドゥールに先制ゴールを許しました。
前半の終盤には、モイーズ・キーンらの空中戦の強さにデポルの守備陣が苦戦し、さらにセットプレーから決定的なピンチを何度も招くなど、守備の連係不足という明確な課題を露呈しました。また、試合中にスタジアムの照明が突然消灯するハプニングが発生し、約6分間ゲームが中断されるというアクシデントもありました。
後半に入ると、左サイドのジャコモ・クアリアータの果敢な攻め上がりを中心にデポルが反撃を開始。試合終了間際の後半89分、相手のペナルティエリア内での不用意なバックパスから獲得した間接フリーキックのチャンスにおいて、カメルーン人フォワードのンソンゴ・ビルが豪快なシュートをネットに突き刺し、劇的な同点ドローを奪い取りました。(via ElDesmarque)
ジェノヴァの路上で繰り広げられたウルトラ同士の激しい大乱闘劇
ピッチ上での好成績とは対照的に、試合前夜のジェノヴァの路上において、デポルティーボのウルトラグループである「リアソール・ブルース(Riazor Blues)」と、ジェノアのウルトラグループによる、映画のワンシーンのような極めて悲惨な大規模暴動・乱闘事件が発生しました。
事件は金曜日の深夜12時40分頃、ジェノヴァの歴史的な中心地であるエルベ広場(Piazza delle Erbe)で起きました。鉄パイプ、ヘルメット、木製の棒、さらには着火されたトーチ(松明)やペットボトルのロケット花火などで完全に武装した約100人のウルトラ集団が突如として路上に現れ、互いを追いかけ回しながら物を投げつけ合う大乱闘を開始しました。
当時、広場は多くの外国人観光客や夜を楽しむ若者、住民などで賑わっていましたが、このあまりに突然の凄惨な光景に広場全体は一瞬にしてパニックへと陥りました。テラス席に座っていた人々は悲鳴を上げ、代金を支払うことなく四方へ逃げ惑いました。周辺の店舗は緊急事態を察知して即座にシャッターを下ろし、逃げ遅れた一般客やスタッフを店内に避難させて安全を確保しました。
事件の動機や引き金については現在も解明されていませんが、現地の治安当局は、長年のウルトラ同士の個人的な「意図的な精算(ケジメ)」による計画的な襲撃であった可能性を強く視野に入れて捜査を行っています。負傷者の詳細な報告は現時点で届いていないものの、1部リーグへの開幕をわずか9日後に控えたタイミングでのこの重大な治安トラブルは、クラブと地域に大きな衝撃を与えています。(via ElDesmarque)
クラブによる暴力行為への絶対的非難と厳重な処分方針の公式声明
この深刻なサポーター暴動不祥事に対し、デポルティーボ・ラ・コルーニャはすぐさま公式ウェブサイト上に公式非難声明を発表し、いかなる暴力行為も断固拒否する極めて厳しいクラブの立ち位置を表明しました。
クラブは声明を通じて、カギ括弧で『ジェノヴァの路上で発生した不名誉極まりない事件の報道に関し、デポルティーボは、いかなる形式の暴力、脅迫、公序良俗に反する秩序の乱れに対しても、完全かつ絶対的な非難を表明します。このような野蛮で理不尽な行為は、私たちの歴史あるクラブの価値観や熱狂的なサポーター全体の精神を代表するものでは断じてありません。スタジアムのピッチ内外を問わず、私たちの組織が100年以上にわたり大切に守り続けてきたリスペクト、温かい共存、社会的責任の原則に真っ向から反する犯罪行為です。現在クラブは、現地の治安当局や関係専門機関と緊密に連絡を取り合って詳細な情報を収集しており、全容解明に向けて全面的な協力を行っています。もし私たちの関係者の関与が証明された場合、クラブは法的枠組みや独自の権限を最大限に活かし、断固とした厳しい制裁措置を講じることを約束します』と発表しました。(via Mundo Deportivo)
ラ・リーガのセキュリティ規制導入を巡るファン団体とクラブの対立
今回の遠征先での暴力衝突事件は、現在デポルティーボのフロントオフィスと、リアソール・ブルースや「オールド・フェイセズ(Old Faces)」、そしてデポルサポーター連盟との間で勃発している、ホームスタジアムの安全対策を巡る深刻な対立関係をさらに悪化させることになりました。
ラ・リーガが定める厳格なセキュリティ要請を遵守するため、クラブ側は年間シート会員が集まるスタジアムのゴール裏「マラトン・インフェリオール」スタンドの入場規制を今シーズンから大幅に強化することを決定しました。これにより、当該エリアの会員は、スタジアムに入場する際や年間パスポートを受け取る際に、顔写真付き身分証明書による完全な個人識別プロセスの通過を義務付けられ、会員証は「他人に一切譲渡できない個人用」として厳密に管理されることとなりました。
昨シーズン、このエリアはプロリーグ全体で最も多い行政・規律処分を科されるなど、トラブルの温床となっていた背景から、クラブは強硬姿勢を維持しています。しかし、サポーター連盟やウルトラグループは、この規制措置を『不当な個人監視であり、サポーターを排斥する行為だ』と強く非難しており、最新の交渉会合においても一切の合意に達することなく、物別れのまま決裂していました。今回のイタリアでの大暴動により、クラブ側の取り締まり姿勢はさらに厳格化することが予想されます。(via MARCA)
ソリアーノSDが主導する1部復帰に向けた補強計画と移籍市場の最新動向
スポーツディレクターを務めるフェルナンド・ソリアーノは、1部リーグで戦い抜くためのチーム再編の最前線に立ち、移籍市場における「オペレーション放出」を進めて登録枠を空ける調整を急いでいます。
デコSDを擁するクラブ間との交渉の末、ローマから実力派左サイドバックのアンヘリーニョを獲得したことで、最大の弱点であった左サイドの補強は完全に完了しました。ソリアーノは次なるステップとして、エリートレベル(1部)での豊富な実戦キャリアを備えた「守備的ミッドフィールダー」と「即戦力センターバック」の2つのポジションの補強を熱望しています。
守備的MFでは、かねてより獲得候補の筆頭に挙げていたジョージ・コチョラシュビリに焦点を当てていましたが、セビージャFCがジブリル・ソウの売却益を得て交渉の主導権を奪い、獲得合意へ接近しているため、デポルは獲得を断念せざるを得ない状況に陥っています。
一方、センターバックのポジションでは、ナポリに籍を置く実力者ラファ・マリンのラ・リーガ復帰の動きを非常に注視しており、獲得の可能性を模索して水面下での駆け引きを続けています。また、前線の余剰人員として、アタッカーのザカリア・エダハシュリの去就次第では、前線のさらなる補強案も浮上しています。(via ElDesmarque)
【本日の総括】
イタリア遠征をジェノア戦での1-0の勝利、フィオレンティーナ戦での1-1のドローという完璧な無敗で終え、ピッチ上では1部復帰に向けて素晴らしい完成度を証明したデポルティーボ。しかしピッチ外では、深夜のジェノヴァの路上におけるウルトラ同士の激しい乱闘暴動が発生し、スタジアム規制を巡るファン団体とクラブとの対立も深刻化するなど、開幕戦に向けて極めて重い治安面の宿題を突きつけられる形となりました。ソリアーノSD率いるフロントが、残された期間でコチョラシュビリを逃した中盤の穴埋めとセンターバックの補強をどのように進めるかが、開幕戦のエルチェ戦、そして過酷なシーズンを戦い抜く最大の鍵となります。