伝統の本拠地バジェカス一時立ち退きとブタルケでの仮住まい

🏠 スタジアムの安全性問題や、これに伴う大規模な改修工事の影響により、ラージョ・バジェカーノは本来のホームスタジアムであるエスタディオ・デ・バジェカスを一時的に使用できなくなっています。そのため、当面の間は同じマドリード州のレガネスの本拠地であるエスタディオ・デ・ブタルケを仮のホームスタジアムとして借り受けてリーグ戦を戦わなければならないという、極めて特殊な移籍制限の状態に置かれています。

この大きなピッチ外の課題について、スポーツディレクターを務めるデビッド・コベーニョ氏は次のように複雑な心境を明かしました。

『スタジアムの安全に関わる問題自体はすでにすべて解決されたと聞いている。しかし、チームにとってもファンにとっても、一刻も早く本来の我が家であるバジェカスに戻るために力を尽くさなければならない。私たちのサポーターが安心して、いつもの慣れ親しんだ街のスタジアムでフットボールを楽しめる環境を早く整えることが何よりの優先事項だ』と語り、地元への早期復帰を熱望しています。(via MARCA)

4200万ユーロ超の売却資金とコベーニョSDが画策する追加補強

💸 今夏のラージョ・バジェカーノは、クラブの計画的な人員整理と非常に巨額な売却益の獲得に成功しています。センターバックのノーベル・メンディをイングランドのハル・シティへ、固定とボーナスを含めて2300万ユーロを超える金額で売却。さらに、左サイドバックのレギュラーであったペップ・チャバリアをプレミアリーグの名門チェルシーへと1900万ユーロで放出しました。この2選手のみの売却によって、クラブは実質4200万ユーロ以上の非常に大きな資金力を手に入れることとなりました。

これによりクラブには財政的な焦りや売却の必要性が一切なく、余裕を持った状態で市場を立ち回っています。チームを率いていたイニゴ・ペレス監督がビジャレアルへと旅立ち、後任として昨季Eibar(エイバル)で素晴らしい実績を残して自身初のプリメーラ挑戦を勝ち取ったベニャ・サン・ホセ新監督を迎えたなかで、フロントはさらなる上積みを狙っています。

すでにクンブラやツィタイシュヴィリを補強したものの、コベーニョSDは、

『これまでに何人かの新戦力が加わったが、市場の最終盤に向けてさらに2名から3名の獲得を実行するつもりだ。昨シーズンに見せた強固なチームの継続性を維持しつつ、確実に競争力を高めていく』とさらなる大型補強を画策しています。また、セビージャの左サイドバックであるアドリア・ペドロサの獲得にも関心を示していると囁かれています。(via SPORT)

セビージャが狙う主力デ・フルートスへの移籍拒否と5000万ユーロの盾

🛡 移籍市場の終了が迫るなか、セビージャは主力のルーベン・バルガスに退団の噂があるため、その後釜としてラージョに所属する29歳の実力派ウインガー、ジョルジ・デ・フルートスの獲得に本腰を入れています。セビージャのスポーツディレクターであるヨセ・イグナシオ・ナバロ氏が選手側やラージョのフロントに対して具体的な調査やアプローチを行ったことが確認されています。

しかし、 Vallecas(バジェカス)側はこの打診に対して、非常に強硬な姿勢で拒絶を言い渡しました。デ・フルートスは2028年6月までの長期契約を残しており、彼に設定されている契約解除金は5000万ユーロという極めて高額なものです。今夏すでにメンディとチャバリアを巨額の移籍金で売却したラージョにとって、これ以上の主力を安売りして資金を得る財務的な必要性は一切ありません。

ベニャ・サン・ホセ監督の新プロジェクトにおいて、デ・フルートスは絶対的なキーパーツとして位置づけられており、クラブ側は『市場価格を大幅に超えるような天文学的なオファーが届かない限り、彼を今夏に放出することは100%あり得ない』と断定し、他クラブからの接触を完全にシャットアウトしています。(via Estadio Deportivo)

開幕を10分遅らせた新テクノロジー「接続ボール」の電波障害トラブル

⏱ ラ・リーガ開幕戦となるセビージャ戦において、ピッチ外のテクノロジーに関わる前代未聞のトラブルが発生しました。今シーズンからプリメーラ(1部リーグ)全体で導入された、内部にインテリジェントなセンサーを搭載してオフサイド位置や様々なプレーを正確に追跡できる新しい「バルン・コネクター(接続ボール)」ですが、試合前に接続不具合が発生しました。

ボール自体からは正常に電波の送信が行われていたものの、マドリードのラス・ロサスにある中央のVOR(ビデオ・オペレーション・ルーム)において、その電波を受信するための接続システムに問題が生じました。ボールのセンサー技術を担当するKinexon社、ラ・リーガのVARインフラを提供するMediapro社、そして半自動オフサイド(SAOT)のライセンスを持つHawk Eye社の3社間での接続が確立できず、ビデオ判定ルームでデータを使用できない事態となりました。

現場の技術者たちが懸命に修正を試みたものの復旧には至らず、主審の Ricardo de Burgos Bengoechea氏はキックオフ直前、両チームの監督とキャプテンにボールの不具合を伝えました。この調整のために、サンチェス・ピスフアンでの開幕戦のキックオフは約10分間遅れる結果となりました。なお、規定によりVAR等の技術トラブルで試合が中止されることはなく、不具合を伝えたうえで試合は行われました。(via Mundo Deportivo)

アルバロ・ガルシアが試合後に激怒した判定基準への強い不満と疑惑

🤬 試合はラージョが1-2で逆転敗戦を喫しましたが、ピッチ上でゴールを記録したものの、後半にペナルティキックを与えてしまったアルバロ・ガルシアは、試合後のインタビューでDe Burgos Bengoetxea主審をはじめとする審判団のジャッジ基準について怒りを露わにしました。

『今日の試合では合計3つのペナルティキックが判定されたが、内容は極めて互角の激しい試合だった。ピッチ上で主役になるべきではない人たちがゲームをコントロールし、主役になりすぎていたのは本当に大きな問題だ。私のペナルティの場面については、相手の方が一歩早くボールに触れており確かに判定ははっきりしていたが、主審は私たちのGKバタジャがボールをキャッチするよりも前から、時間稼ぎを疑って執拗に秒数のカウントを始めていた。それだけでなく、前線でンテカが倒されたシーンでは何一つ笛を吹かず、セビージャの最初のペナルティの時には迷わずジャッジを下していた。さらに納得がいかないのは、前半にイシが決めた素晴らしいヘディングゴールが無効にされたシーンだ。もしあのゴールが逆の立場のチームだったとしたら、VARは間違いなくしっかりとモニターで映像をチェックして、ファウルを取り消していたはずだ』と強い憤りと判定の不公平さを訴えました。(via Mundo Deportivo)

ベニャ・サン・ホセ新監督が語る悔しすぎる開幕敗戦の教訓と戦術的総括

👤 悲願のプリメーラ指揮官としてのデビュー戦で、終了間際の劇的な逆転負け(1-2)を喫したベニャ・サン・ホセ監督は、試合後の記者会見で信じられないほどの落胆を示しながらも、選手たちのハードワークを最大限に称えました。

『本当にこれ以上ないほどタフで、悔しさの残る敗戦だ。選手たちはこの過酷なピッチの上で、極めて大きな努力を示してくれた。セビージャという難しいスタジアムで先制に成功し、チームとして良い戦いを見せていただけに、最後の土壇場にペナルティキックで勝利を奪われるのはあまりにも残酷なシナリオだ。最初のペナルティだけでなく、試合を決めた最後のルジューヌのPKについても、もし主審がVARからの指示だけに頼るのではなく、自らの足でモニターへ行ってリピート映像を確認していれば、おそらくファウルはないと判断して判定を覆していただろう。それでも、チームがピッチ上で見せた高い位置からの激しいプレッシングや、そこからの縦への素早い垂直的な推進力といった、私たちがプレシーズンから磨いてきたアイデンティティを表現できたことは非常に満足している。新しい秒数カウントのルールや非常に厳しい気温と湿度により、試合のスピードが早まり、どちらのチームも正しい配置を保つのが難しかった。だからこそ、後半に相手が一人少なくなった数的優位の時間帯に、ボールをもっとキープしてゲームをコントロールする忍耐強さが必要だった。これからはボール保持のクオリティを高め、最後のクロスやボックス付近でのフィニッシュの精度をさらに磨いていかなければならない』と今後の課題を口にしました。(via MARCA)

元主審イトゥラルデ氏がラジオ生解説でジャッジを前言撤回したドタバタ劇

📺 セビージャに劇的な勝利をもたらした、アディショナルタイムにルジューヌがロビー・ウレをエリア内で倒した決勝ペナルティキックの場面において、スペインの名物元国際主審であるイトゥラルデ・ゴンサレス氏が、ラジオ番組の生放送中に自身の見解を二転三転させる一幕があり、リスナーの間で大きな話題となりました。

試合中、ウレの転倒シーンが流れた瞬間、イトゥラルデ氏は生放送のマイクに向かって強いトーンで叫びました。

『これは絶対にペナルティではない!ディフェンダーは全くアタッカーに触れていない。攻撃の選手が自分で倒れて、まるで痛そうに膝を抱えているだけの見え透いたシミュレーションだ。VARはすぐに主審を呼び、シミュレーションを行った選手に警告のイエローカードを与えるべきだ!』と強く主張。スタジオ内もそのコメントに同調して騒然となりました。

しかし、その後にテレビの拡大カメラアングルから撮影された決定的なズームスロー映像がモニターに映し出されると、イトゥラルデ氏は慌てて言葉を詰まらせ、気まずそうに前言を撤回。

『あ、待ってほしい。スローで拡大すると、確かにルジューヌの足がアタッカーの足元に接触している。この非常に速い走りのスピードのなかでは、たとえこのような微細な接触であっても、走っている選手がバランスを崩して転倒するには十分なはずだ』と言い直しました。

また、元審判のウクシオ・カアマニョ氏も自身のSNSで、

『これはペナルティに値する。接触自体は確かに非常に微細だが、攻撃選手が走るなかで足を地面に下ろそうとする空中の瞬間に接触が起きたため、確実にバランスを崩させている。足が地面に設置している状態での接触であれば倒れるほどではないが、この空中の瞬間だったことが最大のポイントだ』と判定を全面的に擁護する見解を示しました。(via Estadio Deportivo)

開幕戦セビージャ戦におけるラージョ戦士たちの個人パフォーマンス完全査定

📊 リーグ開幕戦に先発し、過酷なピッチで戦った選手たちの詳細な査定と評価は以下の通りです。

アウグスト・バタジャ(GK)[評価 5]は、前半に一度はPKを宣告されたもののVARの介入で救われました。しかし、後半には不運にも2度のPKに沈むこととなりました。

アンドレイ・ラティウ(DF)[評価 6]は、驚異的な走力を発揮して右サイドを何度も駆け上がり、セビージャの守備ラインを大きく脅かしました。

フロリアン・ルジューヌ(DF)[評価 7]は、守備の中央で圧倒的な存在感を見せ、強烈な30メートル超の長距離フリーキックで相手ゴールを脅かす素晴らしい活躍を見せました。しかし、最後の最後でウレを倒してペナルティを決定づけたシーンが痛恨のミスとなりました。

パテ・シス(DF)[評価 6]は、本職ではないセンターバックとしてルジューヌの相棒を務めましたが、空中戦で無類の強さを見せてディフェンスを支えました。

イバン・バジウ(DF)[評価 6]は、左サイドバックのレギュラーが去った穴を埋めるために慣れない左サイドで起用されましたが、破綻なく無難にまとめました。

ウナイ・ロペス(MF)[評価 6]は、中盤の底でタクトを振り、チームが最も良いリズムでボールを動かしていた時間帯にオフェンスを牽引しました。

オスカル・バレンティン(MF)[評価 5]は、中盤で強固なプレッシングを見せて相手の攻撃を何度も寸断したものの、後半に入ると明らかにフィジカルの低下が見られました。

ジョルジ・デ・フルートス(MF)[評価 4]は、本来の持ち味である鋭い仕掛けや輝きを放つことができず、後半終盤にはキケ・サラスの激しいタックルを受けて痛むなど厳しい一日となりました。

イシ・パラソン(MF)[評価 4]は、幻のヘディングゴールがあったものの、全体的に相手のフアン・イグレシアスとの不要なコンタクトやファウルが多く、攻撃への関与が少なすぎました。

アルバロ・ガルシア(FW)[評価 7]は、相手DFとGKの連係ミスを見逃さずに先制ゴールを陥れる素晴らしいハイプレスを見せましたが、後半にエリア内でシエラを倒して同点PKを与えてしまったのが非常に悔やまれます。

ランディ・ンテカ(FW)[評価 5]は、前線で体を張り、ターゲットマンとして守備のサポートやキープ力でチームを大いに助けました。

途中出場のセルヒオ・カメホ(FW)[評価 5]は、左サイドバックの守備カバーまで戻るなど献身的な働きを見せ、同じく途中出場のアレマオ(FW)[評価 5]も体を張って戦いました。フラン・ペレス(FW)[評価 4]は警告を受け貢献できず、ペラヨ・フェルナンデス(DF)[評価 5]は守備を固めましたが、ペドロ・ディアス(MF)[評価 4]はアディショナルタイムに痛恨のボールロストを犯し、結果としてそれが決勝PKの起点となってしまう致命的なミスを記録しました。(via ElDesmarque)

【本日の総括】

新生ラージョ・バジェカーノは、ベニャ・サン・ホセ新監督のもとで臨んだ開幕戦において、アルバロ・ガルシアの電撃的な先制ゴールや強烈なハイプレスなど素晴らしい時間帯を作ったものの、度重なる判定への不満や終了間際のミスに泣き、1-2で逆転敗戦を喫しました。バジェカス立ち退き問題やさらなる新戦力の登録問題といったピッチ外の複雑な課題はありますが、売却資金の豊かさや主力デ・フルートスの慰留成功などポジティブな基盤を支えに、チームは次節の戦いに向けて再配置と調整を急いでいます。