バレンシアCF 1月補強へ登録枠解放と過年度負債の清算が急務
バレンシアCFが、1月に開幕する移籍市場に向けてセンターバックとフォワードの獲得を目指し、クラブ内部で具体的な補強計画を進行させている。現時点での確度は交渉中の段階であり、スポーツディレクターのブラウリオ・バスケスを中心に、経営陣のキアト・リムやコーリー・ウールフォーク、そしてハビエル・アギレ監督が連携して準備を進めているところだ。
この動きの背景には、今夏の移籍市場最終日に生じた補強の不備が存在する。当時、ルカス・ベルトランの獲得交渉が最終局面で破談に終わり、チームは守備陣と前線の層を欠いたままシーズンに突入することを余儀なくされた。そのため、現在の攻撃陣はウーゴ・ドゥロとサディクの二人に過度な負担がかかっており、守備陣においてもボランチを本職とする選手をセンターバックに回してやり繰りする苦しい状況が続いている。
しかし、新戦力を迎えるにあたってクラブは大きな二つの障壁に直面している。まず一つ目の問題は、ファーストチームの選手登録枠が現在1枠しか空いていない点である。ターゲットとするセンターバックとフォワードの双方を獲得するためには、既存の登録選手から1名を放出しなければならない。
そこで放出候補の筆頭として名前が挙がっているのが、ミッドフィールダーのアリオゥ・ディエングだ。クラブ側は給与スペースの確保と登録枠の解放を目的として、彼の移籍交渉を後押しする構えを見せている。加えて、長期離脱中でバリャドリードが関心を示しているセルジ・カノスや、ハーヴェイ・エリオット、ディミトリ・フルキエらの去就についても、状況に応じて検討される見通しである。
さらに、今夏に加入した若手ミッドフィールダーの佐藤龍之介に関しても、1月に期限付き移籍で他クラブへ出される可能性が浮上した。先日解任された元スポーツディレクターのリサンドロ・イセイは自身の退職に際し、佐藤龍之介やディエング、ジュスティン・デ・ハースらの獲得実績を強調していた。ところが、直近のエルチェCF戦で佐藤龍之介の出場機会はなく、実戦経験を積ませるためのローン移籍が検討されている。
二つ目の障壁は、クラブの財務構造と過去の負債処理である。投資ファンドのPitchwiseから1億ユーロが注入されたことで人件費枠に約800万ユーロの上乗せが可能となり、夏の繰越分である約300万ユーロのフェアプレー枠も残されている。だが、ルベン・バラハやカルロス・コルベランら歴代監督の解任に伴う違約金や、過去の取引であるレンソ・サラビアに関する未払い金の精算が存在し、補強に投入できる実際の資金は大きく削られることとなる。
この状況が意味するのは、バレンシアCFがいくら補強資金の枠を得たとしても、人員整理と過年度の負債精算を同時に進めない限り、理想的な新戦力を獲得することはできないということだ。今後はアリオゥ・ディエングらの放出交渉がどのタイミングで妥結し、登録枠と資金枠をどれだけ生み出せるかが最大の注目点となる。(via ElDesmarque)
