【今回のラインナップ】

✅ アトレティコ・マドリード戦 試合経過と結果

✅ ハンジ・フリック監督の試合後コメント

✅ ダニ・オルモの試合後コメント

✅ フレンキー・デ・ヨングの試合後コメント

✅ エリック・ガルシアの退場と審判判定への議論

✅ トニ・フレイシャ元理事の怒りの発言

✅ アトレティコ・マドリード陣営からの言及

✅ UEFAへの抗議とピッチコンディション問題

✅ チャンピオンズリーグの賞金と経済効果

✅ ラミン・ヤマルの歴史的記録更新とエピソード

✅ フェルミン・ロペスの負傷と形成外科医の訪問

✅ ラポルタ会長とデコSDのロッカールーム訪問

✅ エスパニョール戦でのチャントに対するラ・リーガの告発

✅ アトレティコ・マドリード戦 選手・監督の個人評価

 

■【アトレティコ・マドリード戦 試合経過と結果】

UEFAチャンピオンズリーグ準々決勝の第2戦がアトレティコ・マドリードの本拠地シビタス・メトロポリターノで行われた。第1戦を0-2で落としていたバルセロナは、先発メンバーにエリック、ジェラール、オルモ、フェルミン、ラミン・ヤマル、ガビという6人のカンテラ出身選手を起用し、スペイン人選手9人が名を連ねる平均年齢24歳の陣容で臨んだ。

試合開始わずか35秒でラミン・ヤマルがムッソのセーブを強いるシュートを放つと、前半4分、クレマン・ラングレのクリアミスを拾ったフェラン・トーレスのパスから、ラミン・ヤマルがGKの股を抜くグラウンダーのシュートを決め、バルセロナが先制する。前半24分にはダニ・オルモの絶妙なスルーパスに抜け出したフェラン・トーレスが左足でファーサイドのトップコーナーにシュートを突き刺し、0-2とリードを広げた。合計スコアで同点に追いついたバルセロナだったが、前半31分、マルコス・ジョレンテの右サイドからの素早い突破とクロスからアデモラ・ルックマンにファーサイドでゴールを許し、1-2となる。

後半に入り、55分にはガビのシュートをラングレが弾いたところに反応したフェラン・トーレスがネットを揺らしたが、VARの介入によりオフサイドと判定されゴールは取り消された。77分にはアレクサンデル・セルロートへのファウルでエリック・ガルシアが一発退場となり、バルセロナは10人での戦いを強いられる。終盤にはロナルド・アラウホを前線に投入するパワープレイを見せたが、スコアは動かず1-2で試合終了。バルセロナはこの試合に勝利したものの、2戦合計スコア3-2でアトレティコ・マドリードが準決勝進出を決めた。180分間でバルセロナは枠内シュート15本(第1戦7本、第2戦8本)で2得点、アトレティコは8本(第1戦3本、第2戦5本)で3得点という決定力の差が勝敗を分けた。

(via SPORT / AS / Estadio Deportivo)

 

■【ハンジ・フリック監督の試合後コメント】

敗退が決まった後、ハンジ・フリック監督は自身の感情とチームのパフォーマンスについて以下のように語った。

『私たちは結果に非常に失望している。特に前半には多くのチャンスがあった。3点目を決める機会があったのに、最終的にあのゴールを許してしまった。私たちは素晴らしい試合をした。1人少ない状況でも選手たちは素晴らしかった。私が見たものを高く評価している。運があまりなかった。そういうこともあるし、受け入れなければならない。これは小さなディテールの問題だ。もっとうまくやらなければならないことはあるが、最終的にメンタリティと態度の面でチームはすべてを出し切った。彼らは素晴らしい仕事をしたものの、達成できなかった』

『どう改善するかを話した。前半でもっとゴールを決めるべきだった。相手のゴールは予想していなかった。2つの試合を見れば、私たちが準決勝にいるにふさわしいチームだったと思う。次のステップはラ・リーガで優勝することであり、私たちはその道を進んでいるが、まだ達成されたわけではない。団結して良いプレーと態度を見せなければならない。私たちが今日持っていたこのメンタリティを見たい』

『チャンピオンズリーグで勝つことは夢であるため、誰もが失望している。ファンもきっとそうだろう。私たちは若いチームであり、改善すべき点がある。来シーズンはもっと良くなるだろう。今日は選手たちがやったことを誇りに思えるのが良いことだ。毎日学び、より良くならなければならない。選手たちと一緒に取り組んでいる。失望しているが、それがサッカーであり人生だ』

『審判については話したくない。私たちがそれを変えることはできないからだ。それを受け入れる必要がある。私がそのことについて話せばあなたたちにとっては良いだろうが、私は話すつもりはない』

『マドリードとのクラシコでリーガを制覇することが喜びになるかについては、いつ勝つかは気にしていない。ただ勝ちたいだけだ。日にちは関係ない。ラ・リーガに集中しなければならない。厳しいことだ。誰もが私たちができると思っていたし、失望しているが、受け入れなければならない』

(via SPORT / AS / Estadio Deportivo)

 

■【ダニ・オルモの試合後コメント】

試合のMVPに選出されたダニ・オルモは、悔しさを滲ませながら次のように振り返った。

『私たちはもっと多くのことをしなければならなかったと分かっている。誰も私たちに何もプレゼントしてくれないし、むしろ私たちから奪おうとするだろう...。これは今後数年間のための経験だ。私たちは非常に若い。立ち上がり、進み続ける』

『アトレティコも良いプレーをするチームであり、私たちが遅れてプレッシャーをかけた時にどうダメージを与えるかを知っていて、それを利用してゴールを決めた。私たちにはゴールを決める他の機会もあった。そして、退場や私が受けたPKのような疑わしいプレーもあるが、それは言い訳にはならない』

『私たちは改善を続けなければならない。同じような形で2年連続で敗退しているが、主張し続けなければならない。アイデアは明確であり、プロジェクトは成功している。そうすればタイトルを獲得し、ファンに喜びを与えることができる』

(via Mundo Deportivo / MARCA)

 

■【フレンキー・デ・ヨングの試合後コメント】

後半途中から出場し、退場者の穴を埋めるためにセンターバックとしてもプレーしたフレンキー・デ・ヨングは、試合後にこのように述べた。

『私たちは非常に良い試合をしたと思う。すべてを試み、命を懸けたが、運が味方しなかったような気がする。1人少ない状況になり、それは常に困難を伴う。交代が役立ったかどうかは分からない。全員が命を懸け、出せるものをすべて出した。それでも十分ではなかった』

『しかし前に進むしかない。私たちは年々成長している。すべての大会で競争できるチームを持っている。私たちが正しい道にいないという意味ではない。このまま続ければ、いつかは私たちの側に転がるだろう』

『両方の試合を支配した。1試合目では、試合を決定づけるプビルの退場とPKになるべきプレーがあった。今日は疑わしいプレーがいくつかあった。すべてのディテールが私たちに不利に働いた』

(via Mundo Deportivo / MARCA)

 

■【エリック・ガルシアの退場と審判判定への議論】

試合を大きく左右したのが、77分(一部記録では78分や79分)のエリック・ガルシアの退場劇である。アレクサンデル・セルロートの抜け出しに対してエリック・ガルシアが背後から接触し、セルロートが転倒。当初、副審はオフサイドの旗を上げ、クレマン・トゥルパン主審もイエローカードを提示したが、VARの介入によりオフサイドは取り消され、さらに決定的な得点機会の阻止としてレッドカードへと判定が変更された。この場面ではジュール・クンデが近くに位置していたため、レッドカードの妥当性についてバルセロナ陣営から疑問の声が上がった。しかし、元審判のマテウ・ラオスは中継内で『ついにVARが合理的に使用された。クンデは正面から防御できる位置にいなかった。主審がモニターを見に行ったのは素晴らしいことだ』と判定を支持した。

また、前半40分にはダニ・オルモがペナルティエリア内でマルコス・ジョレンテに背後から押されて倒れる場面があったが、主審はPKを与えず、VARも介入しなかった。このプレーについて元審判のペレス・ブルルは『PKを宣告するほどの十分な接触は見られない』と評価した一方で、番組「El Chiringuito」のジョセップ・ペドレロルなどは明確なPKであると主張し、判定を巡る見解は真っ二つに分かれている。

(via SPORT / MARCA / Mundo Deportivo)

 

■【トニ・フレイシャ元理事の怒りの発言】

度重なる判定の不利に対し、バルセロナの元理事であるトニ・フレイシャは自身のSNS上で激しい言葉を使って怒りを露わにした。

『対戦の全体を通じて非常に優れていた。アンチフットボールと意図的に操作された判定が、私たちの通過を妨げた。恥ずべき大会だ。詐欺師のために作られている。UEFAよ、もっと私たちを痛めつけてみろ、さあ、できるだろう』

(via MARCA)

 

■【アトレティコ・マドリード陣営からの言及】

勝利したアトレティコ・マドリードのディエゴ・シメオネ監督や選手たちも、バルセロナのクオリティを高く評価している。シメオネ監督は『バルサのようなチームと対戦する方法はただ一つ、攻撃することだけだ。彼らは信じられないほどのスピードで並外れたプレーをする。守備だけではだめだが、バルサはあなたたちに守備を強いる』と語った。

スポーツディレクターのマテウ・アレマニーは『バルセロナのレベルも強調しなければならない。彼らは素晴らしい攻撃を見せた。ラ・リーガでの幸運を祈っている。私はバルセロナで素晴らしい数年間を過ごした』と古巣へエールを送った。

キャプテンのコケは『バルセロナの持つレベルは凄まじい。私たちはあそこで素晴らしい試合をし、今日も立ち直ることができた』と述べ、アントワーヌ・グリーズマンも『彼らは非常に良いプレーをする素晴らしいチームだ』と称賛した。

(via SPORT / AS / MARCA / Mundo Deportivo)

 

■【UEFAへの抗議とピッチコンディション問題】

バルセロナは第1戦でマルク・プビルがペナルティエリア内で手を使ってボールを止めたにもかかわらず、イシュトヴァーン・コヴァーチ主審がPKを宣告しなかった件について、UEFAの管理・倫理・規律委員会に正式な抗議と音声の公開を求めていた。しかし、UEFAはこの抗議を「受理できない」として却下した。

一方で、第2戦のピッチコンディションに関するバルセロナの要望は受け入れられた。試合前日の練習でハンジ・フリック監督がピッチの芝が長すぎることと乾燥していることに不満を示し、UEFA関係者に直接抗議を行った。その結果、試合当日の運営会議でUEFAは芝の長さを26ミリ(規定の最大は30ミリ)に保つことと、試合前およびハーフタイムに散水を行うことを約束し、厳格に監視された。

(via Esport3)

 

■【チャンピオンズリーグの賞金と経済効果】

バルサはベスト8で敗退したものの、今大会で多額の賞金を獲得した。UEFAからの賞金内訳は以下の通りである。

・参加費:1862万ユーロ

・リーグフェーズでの成績(5勝1分):1120万ユーロ

・引き分けによる余剰金の分配:84万ユーロ

・リーグフェーズ5位による賞金:880万ユーロ

・上位16チームに入ったボーナス:200万ユーロ

・ベスト16進出ボーナス:1100万ユーロ

・ベスト8進出ボーナス:1250万ユーロ

・バリューピラー(スポンサー、TV放映権、過去10年の歴史的係数):3538万ユーロ

これらの総額は1億340万ユーロ(約6450万ユーロの競技ボーナスを含む)となり、2018-19シーズンの1億1773万ユーロ、2024-25シーズンの1億1656万ユーロに次ぐ、クラブ史上3番目に高いチャンピオンズリーグ収入を記録した。しかし、準決勝進出による1500万ユーロの追加ボーナスと、ホーム開催での入場料収入などは逃す結果となった。

(via Mundo Deportivo / SPORT)

 

■【ラミン・ヤマルの歴史的記録更新とエピソード】

ラミン・ヤマルは試合前の記者会見で『違いを生み出せることを願っている。チョロ(シメオネ)が私に恩恵を与えて、サイドで1対1の状況を作ってくれることを期待している』と堂々たる発言を残した。有言実行の形で前半4分に先制点を挙げたヤマルは、これでチャンピオンズリーグ通算11ゴールとなり、19歳未満の選手としてはキリアン・ムバッペの10ゴールを抜いて史上最多記録を樹立した。18歳275日での快挙である。今シーズンの全公式戦では44試合に出場し、23ゴール17アシストを記録。合計40ゴールに関与し、昨シーズンの39ゴール関与をすでに上回っている。

また、試合前日のメトロポリターノでの練習中には、芝生の状態を気にするフリック監督の横で、マルク・カサドに対して『相棒、君の髪のためにピッチの芝生を少し取っておきなよ』と冗談を飛ばし、カサドが空蹴りをして応じるなど、大一番を前にしてもリラックスしたチームの雰囲気を示していた。

(via SPORT / AS / MARCA)

 

■【フェルミン・ロペスの負傷と形成外科医の訪問】

前半24分、0-2となった直後にフェルミン・ロペスはヘディングシュートを放った際、勢いよく飛び出してきたGKフアン・ムッソのスパイクが顔面に激突。鼻や頬付近から激しく出血する事態となった。ピッチ上で長時間の治療を受けた後、止血用のテープと絆創膏を貼ってプレーを続行した。

実はフェルミンは、直前のエスパニョール戦のウォーミングアップ中にも額に打撃を受けており、マドリードの宿泊ホテルには形成外科医のホルヘ・プラナス医師が訪問していた。プラナス医師は傷跡の保護や状態の確認を行い、理学療法士のラウル・マルティネスと共に撮影した写真をSNSに投稿していた。

(via SPORT / MARCA)

 

■【ラポルタ会長とデコSDのロッカールーム訪問】

試合後、ジョアン・ラポルタ会長とスポーツディレクターのデコは、失意に沈むロッカールームを訪れた。アトレティコのエンリケ・セレソ会長の招待で貴賓席から試合を見守っていたラポルタ会長は、選手たちのもとへ降りて慰労の言葉をかけた。彼らはチームがヨーロッパの舞台で見せた戦いぶりと姿勢を全面的に支持し、現在はレアル・マドリードに勝ち点9差をつけて首位に立つラ・リーガの制覇に全力を注ぐよう、選手たちを激励した。

(via MARCA)

 

■【エスパニョール戦でのチャントに対するラ・リーガの告発】

ラ・リーガは、直近の第31節エスパニョール戦(4-1でバルサ勝利)において、バルセロナの一部のファンが発した攻撃的なチャントについて、RFEFの競技委員会および反暴力委員会に告発状を提出した。ゴル・スドの「Grada Gol 1957」のセクター20から24に位置するファングループが、30分、55分、65分に「エスパニョールを憎む」と約25〜40秒間、組織的に歌ったことが対象となった。クラブ側は32分と57分に、暴力や排外主義を禁止するメッセージをスタジアムのスクリーンや場内アナウンスで流すなどの予防措置を講じており、ラ・リーガもその対応を肯定的に評価している。なお、試合後に選手たちとファンが歌ったチャントは試合後の出来事であるため今回の報告には含まれていない。

(via Mundo Deportivo / Estadio Deportivo)

 

■【アトレティコ・マドリード戦 選手・監督の個人評価】

スペイン各紙によるバルセロナの選手および監督の個人評価は以下の通り。

 

ジョアン・ガルシア:ルックマンの至近距離からのシュートにはなす術がなかったが、ル・ノルマンの至近距離からの決定的なシュートを足で防ぐ素晴らしいセーブを見せた。

ジュール・クンデ:ルックマンの対応に苦労し、失点シーンではルックマンへの対応が遅れた。攻撃面では右サイドでのより深い位置への侵入が必要だった。

エリック・ガルシア:出場停止のクバルシの代役として先発し、完璧に近いプレーを見せていたが、セルロートを倒してレッドカードを受けた。

ジェラール・マルティン:左センターバックとしてプレーし、グリーズマンのシュートをブロックしてピンチを救うなど、素晴らしい働きを見せた。

ジョアン・カンセロ:ジュリアーノ・シメオネの突破をうまく封じ込めたが、攻撃面での垂直性には欠け、いつものような攻撃の脅威にはなれなかった。

ガビ:情熱、仕事量、闘争心、献身、努力をすべて見せた。イエローカードを受けたが、退場したエリックに代わって中盤の穴を埋めるために走り回った。

ペドリ:本調子ではなく、存在感を欠いた。彼がデュエルに勝てずボールを失ったところから失点が生まれた。かつての姿の影になっている。

ダニ・オルモ:フェランへの素晴らしいアシストを記録したが、ラミン・ヤマルのパスからの決定機を外してしまった。ジョレンテから押されたとしてPKをアピールした。

フェルミン・ロペス:左サイドで起用され、ムッソとの激しい衝突で大出血したが、ピッチに戻って戦い続けた。常にチームのために顔を張り、素晴らしい教訓を残した。

ラミン・ヤマル:開始30秒で決定機を作り、4分に先制ゴールを決めた。前半は異次元のプレーだったが、後半は個人技に走りすぎ、アトレティコの守備に封じられた。

フェラン・トーレス:スタメン抜擢に応え、ラミン・ヤマルのゴールをアシストし、自身もダニ・オルモのパスから素晴らしい左足のシュートでゴールを決めた。後半のゴールはオフサイドで取り消された。交代時にはボトルを叩きつけて悔しがった。

ロベルト・レヴァンドフスキ:68分から出場したが、ヘディングシュートが1本あっただけで試合に影響を与えられなかった。

マーカス・ラッシュフォード:68分に投入されたが、期待された突破力は見せられず、結果を残せなかった。

フレンキー・デ・ヨング:82分に投入。センターバックとしてもプレーせざるを得なかったが、コンディションが上がっていないように見えた。

ロニー・バルドグジ:89分から出場。終了間際にアラウホへ精度の高いクロスを送った。

ロナルド・アラウホ:89分にスクランブルで前線に投入され、ヘディングの決定機を迎えたがクロスバーを越えてしまった。

ハンジ・フリック監督:カンテラ出身選手を主体とする攻撃的な布陣を敷き前半を支配したが、レッドカードなどの不運に見舞われ、後半の交代策も実を結ばなかった。

(via SPORT / AS / MARCA / Mundo Deportivo)

 

【本日の総括】

CL準々決勝の第2戦は1-2で勝利したものの、合計スコア3-2で悔しい敗退となった。前半はカンテラーノを中心とした圧倒的な攻撃力を見せつけたが、エリックの退場やVARの判定など不運も重なり、ベスト4には届かなかった。今後は首位を走るラ・リーガの制覇に向けてチーム一丸となって進むのみである。