プレシーズン・エルデンセ戦の展望

ジローナのロイヤルベルド・トレーニングセンターでの合宿を終えたカルロス・コルベラン監督率いるチームは、パテルナのシウダ・デポルティーバに戻り、水曜日の20時からセグンダ・ディビシオン(2部)のCDエルデンセとプレシーズン2試合目のテストマッチを行います。会場となるアントニオ・プチャデス・スタジアムのソシオ向けチケットは、発売からわずか2時間で完売し、ファンからの大きな期待を集めています。

この試合の最大の注目は、今夏の新戦力たちの本拠地お披露目です。すでに前回の非公開試合でデビューを果たしたユスティン・デ・ハースやアリウ・ディエングに加え、プレシーズン序盤で旋風を巻き起こしている日本人の佐藤龍之介(Ryunosuke Sato)や、GKストーレ・ディミトリエフスキの初出場が見込まれています。現在チームはフィジカル的な負荷が高い第3週目の時期ですが、コルベラン監督は戦術の浸透を最優先に進めています。

なお、両チームが最後に対戦したのは2025年1月7日のコパ・デル・レイで、この時はセルジ・カノスとディエゴ・ロペスのゴールにより0-2でバレンシアが勝利し、コルベラン監督の就任初勝利を飾った相手でもあります。エルデンセはクラウディオ・バラガン監督の下、最初の親善試合でミルウォールに敗れたものの後半に巻き返して93分に得点するなど粘りを見せており、チームのアイデンティティ構築に燃えています。

この試合はクラブ公式チャンネルやウェブサイト、Golチャンネルで視聴できるほか、地元のÀ Puntが残りの全プレシーズンマッチを放送します。土曜日には同じスタジアムの同時間でCDカステリョン戦が予定されており、来週にはストーク・シティFCとの国際試合も控えています。(via ElDesmarque) (via SPORT) (via MARCA)

ペトロ・デ・ルアンダ戦の総括と若手右SBの台頭

チームは先週土曜日、アンゴラ1部王者ペトロ・デ・ルアンダとのプレシーズン初戦を戦い、ウマル・サディクのゴールで一矢報いたものの1-3で敗れました。クラブから「トレーニング」と位置付けられたこの非公開試合で際立っていたのが、アカデミー出身の2人の右サイドバックの活躍です。トーマス・ムニエとの交渉が決裂したため、ルボ・イランソの状況が不透明な中、彼らにチャンスが巡ってきました。

スタメンに抜擢されたアーロン・マジョルは、元々レバンテから獲得したピボテの選手ですが、そのパワーを買われてコルベラン監督から右サイドバックとして見出されています。本人は『トップチームでデビューしてサッカー選手としての実感を得ることはすべての子供の夢です。バレンシアCFのようなビッグクラブでそれを叶えられるなんて最高です』と喜びを爆発させています。

また、彼に代わって出場したロドリゴ・ガモンはパテルナ生え抜きの攻撃的サイドバックで、より前のポジションからコンバートされたことでスピードが活きており、ムニエのようなタイプを求めるコルベラン監督の好むスタイルに完全に合致しています。今季はBチームでのプレーが基本となりますが、『小さい頃からの夢です。毎日努力して、このチャンスを100%活かさなければなりません』と力強く語り、アピールを続けています。(via ElDesmarque) (via MARCA)

ウイングの補強動向とラマザニの復帰

昨季、コルベラン監督の下で31試合に出場し6ゴール2アシストを記録、バレンシアの1部残留に大きく貢献したラルジー・ラマザニの復帰が現実味を帯びてきました。所属先のリーズ・ユナイテッドを率いるダニエル・ファルケ監督は、米国でのプレシーズンツアーのメンバー30名からラマザニを外し、事実上の構想外であることを明確に示しました。

選手本人はバレンシア帰還を強く望んでおり、友人のハビ・ゲラのSNS写真に『あと一人足りない』とコメントを残し、サディクやヘスス・バスケスらとかつて過ごしたメスタージャへの復帰をアピールしています。ロン・ゴーレイCEOが6月にイングランドへ赴き、2024年に投資した1200万ユーロ(固定+変動)の一部回収を望むリーズと、買い取りオプション付きのローンや安価な移籍を模索するバレンシアとの間で交渉が行われていますが、まだ金銭的な要求に達しておらず、クラブは焦らず市場の推移を見守っています。

また、左ウイングの補強候補として、アーセナルのリース・ネルソン(26歳)にも関心を示しています。契約が2027年までとなっており、アーセナルはフリーでの流出を避けるため今夏の退団を容認する構えです。ネルソンはプレミアリーグ内からのオファーを断り、海外でのプレーを前向きに検討しています。ただし、彼をかつてフラムで指導したマルコ・シウバ監督率いるベンフィカが最大の競争相手になると見られています。クラブは佐藤龍之介の加入だけではサイドの陣容が不十分だと考えており、補強を継続しています。(via ElDesmarque) (via MARCA)

新たなGK探し

バレンシアの強化部は、ストーレ・ディミトリエフスキのバックアッパーとなるGKの確保に動いています。当初はFCフォレンダムのケイン・ファン・オーフェレンと5年契約で基本合意していましたが、クラブ間の署名に至らず、最終的にイプスウィッチ・タウンが約400万ユーロで彼を獲得しました。右サイドバック補強に全力を注いだため、獲得を逃した形です。

クラブはクリスティアン・リベロに新天地を探すよう通達しており、ビセント・アブリルもレンタルに出す方針です。そのため、リサンドロ・イセイとハンス・ヒルハウスが中心となり、東欧ルートで「第2のギオルギ・ママルダシュヴィリ」となる若く安価で将来性のあるGKを代理人を通じて探しています。トップチームの選手登録枠を消費しないU-23の選手が理想的とされており、右SBに次ぐ優先課題として残りの移籍期間で獲得を目指します。(via ElDesmarque)

メスタージャ最終シーズンとチケット更新

今季のバレンシアは、103年(一部では104年とも)の歴史を持ち、プリメーラ最古のスタジアムであるメスタージャでの最終シーズンを迎えます。これまで3000試合以上が開催されたこの聖地でのラストイヤーに向け、ファンは驚異的な熱量を見せています。

新シーズンに向けたシーズンチケットの更新率は99.5%に達し、予想をはるかに上回る約40,000人のソシオが更新を完了しました。シーズンチケットを保持するための前提となるソシオとアボナードを合わせると、クラブの会員数は約47,000人という圧倒的な規模に膨れ上がっています。

欧州カップ戦の出場権を持たないにもかかわらず、ファンはチームを支え続けています。昨季はラ・リーガで最も高い観客動員率(90.4%)を記録し、平均観客数は44,918人(総動員数898,367人)に達し、45,000人超えを12回記録しました。レアル・マドリード戦では最多の47,537人を記録しており、新スタジアム「ノウ・メスタージャ」への移行を前に、メスタージャは毎試合ほぼ満員の最高の雰囲気でチームを後押しすることになります。(via ElDesmarque)

フェラン・トーレス移籍による育成補償金

ワールドカップ決勝でスペイン代表を優勝に導くゴールを決め、世界的な注目を集めているフェラン・トーレス(FCバルセロナ)の去就が、バレンシアの財政に思わぬ恩恵をもたらす可能性があります。

ルイス・エンリケ監督が熱望するパリ・サンジェルマン(PSG)やレアル・マドリードが彼に関心を示しており、デコSDとの関係悪化によりバルセロナでの契約延長交渉が半年以上停滞していることから、今夏に移籍する可能性が浮上しています。もし彼が移籍した場合、12歳から20歳までバレンシアの育成組織で育ったフェラン・トーレスの育成補償金として、バレンシアは移籍金総額の3.5%を受け取る権利を有しています。移籍が実現すればクラブに貴重な収入をもたらすことになります。(via ElDesmarque)

【本日の総括】

メスタージャ最終年を迎え、ファンは99.5%という驚異のチケット更新率でチームへの愛を示しました。プレシーズンでは若手サイドバックが台頭する中、新戦力のデビューが期待されるエルデンセ戦に注目が集まります。移籍市場ではラマザニ復帰に向けた動きや、東欧からの新たな守護神発掘が進められており、戦力整備が着々と進行中です。