狂乱のサッカーから完全制御へ!マタラッツォ監督が植え付ける変幻自在のビルドアップ

今季のレアル・ソシエダの戦術的進化において最も顕著な変化は、かつて見られた「一時的な狂気(カオスな乱打戦)」からの脱却と、試合展開を意のままに操るコントロール能力の向上です。

マタラッツォ監督が目指すスタイルは、ボールを保持して冷静にゲームをコントロールしながら、最適なタイミングでギアを上げて攻撃を完結させるというものです。先日のレバンテ戦でも、その戦術的企図がピッチ上の随所に見られました。

ビルドアップ時には非常にユニークな立ち位置が採用されています。GKアレックス・レミロ以外のフィールドプレーヤーは基本的に高い位置を取りますが、最終ラインはジョン・マルティンとモディボ・サールの2センターバックのみ、あるいはピヴォテ(トゥリエンテスやゴロッチャテギ)が落ちて3バックを形成する可変システムを導入。左右のサイドバックであるエクトル・フォルトとセルヒオ・ゴメスはビルドアップ初期からウイングバックのように高い位置を取り、前線に人数をかける攻勢を強めています。

守備面では、レバンテの強みである左サイド(チアゴ・フェルナンデスとマヌ・サンチェス)の攻撃に対し、右のエクトル・フォルトとスチッチの間でマークの受け渡しに混乱が生じる場面があったものの、マタラッツォ監督の指示とゴロッチャテギやマルティンのカバーリングによって迅速に修正されました。

さらに攻撃面では「3列目からの飛び出し」が威力を発揮。トゥリエンテスのゴールシーンでは、エリア内にFWオスカルソンやミケル・オヤルサバルの攻撃陣だけでなく、中盤のトゥリエンテスとゴロッチャテギの2人が一気に雪崩れ込んで厚みのある攻撃を完結させました。前回のホーム戦(デポルティーボ戦で3-0から3-2に詰め寄られた拙いゲーム管理)の反省を生かし、リード時にも焦ることなく長いポゼッションで相手を静和化しつつ、3点目を狙い続ける大人のゲーム運びが完成しつつあります。(via Diario Vasco)

【本日の総括】

連勝街道を突き進むレアル・ソシエダは、チームの戦術的成熟度が一段と増しており、アランブルやエレーラの復帰で層の厚さも一段と増しています。今週末のバスク・ダービーに向けては相手ビルバオの主力を巡る負傷離脱の報やチケット激戦のニュースが飛び交いますが、最高の状態で敵地サン・マメスへ乗り込む準備は万全です。