マレーロ抜擢で再燃する「正GK論争」と、縦への高速サッカーが引き換えにしたゲームコントロールの課題
これまで不動の守護神としてゴールマウスを守り続けてきたアレックス・レミロに代わり、エルチェ戦でウナイ・マレーロを先発抜擢したマタラッツォ監督の決断が、チーム内に大きな議論を巻き起こしている。
過密日程や他大会の開幕を待つことなく、ラ・リーガの重要な一戦でマレーロにゴールを託したという指揮官の選択は、ソシエダにおけるゴールキーパーの位置づけがもはや絶対的なものではなくなりつつあることを示している。これにより、正GKの座を巡る『正GK論争』が本格的に再燃することとなった。
一方で、チームが抱える戦術的な課題も明確になりつつある。エルチェ戦において、10人になった直後に2点リードをあっさり追いつかれた展開は、数的不利や非常事態におけるチームの安定感の欠如を露呈した。
イマノル前監督時代に象徴された「ボール保持による圧倒的なゲーム支配」から、マタラッツォ監督の下では「縦への推進力、スピード、ダイレクトなアタック」を極限まで追求するスタイルへと変化を遂げた。ボールをポゼッションして試合をコントロールするのではなく、素早い切り替えと縦への勢いで相手にダメージを与えるスタイルは得点力を向上させた反面、試合展開を落ち着かせる術を失わせ、相手に不要な反撃の機会を与えてしまうリスクと背中合わせになっている。今後直面する様々な危機的局面において、いかにゲームをコントロールしてリードを守り切れるかが、今シーズンの成否を大きく左右することになる。(via Mundo Deportivo)
【本日の総括】
アウェイでの191日ぶり勝利と3戦無敗で波に乗るソシエダですが、マルチャルの23分間での途中交代劇や10人時のゲームコントロール、久保建英の苦悩、そして再燃する正GK論争など、勝点3の裏には多くのドラマと課題が凝縮されていました。ヨーロッパ戦線を前に、さらなるチームの成熟が期待されます。