開幕戦ラージョ・バジェカーノ戦の逆転劇

開幕戦となったラージョ・バジェカーノ戦は、開始わずか4分にサガンテのミスから先制を許す苦しい展開となりました。前半、相手の予想外のプレッシングに苦しんだガルシア・プラザ監督は、ハーフタイムにペケを投入して4-1-4-1の布陣へと変更します。これによりアグメがアンカーに入り、グリディとペケが中盤の間に入り込んで試合の支配権を奪い返しました。後半、ファーストハーフに左サイドでラティウに苦しんだオソに代わって、キケ・サラス、スアソ、アグメを中心としたビルドアップから右サイドのミゲル・シエラへ展開する戦術が当たり、PKを獲得してグリディが同点弾を沈めます。キケ・サラスが退場して10人になるアクシデントに見舞われながらも、マヌ・ブエノのボール奪取から最後はロビー・ウレがPKを獲得し、ペケが沈めて2-1の劇的な逆転勝利を飾りました。 (via ElDesmarque)

監督と新キャプテンによる魂の更衣室スピーチ

初戦の勝利の背景には、更衣室での熱い言葉がありました。試合前、ガルシア・プラザ監督は選手たちに対し『ファンはみんなに会いたがっているし、一緒に闘いたがっている。しかし、そのためにはまず我々がその情熱をピッチ上で示さなければならない。最初のミーティングから君たちにそう言ってきたはずだ』と鼓舞しました。ハーフタイムで0-1とリードされていた場面では、監督は冷静さを保ちつつ『私の言うことを信じてくれ。試合は0-1だが、0-0や1-0の可能性もあった。明確な考えを持ち、ハードワークを続け、団結して試合をひっくり返そう。自分たちを信じて冷静にやれば絶対に負けない。今すぐゴールを決めてもいいし、残り15分で決めたとしても、我々は勝てる。走り続けろ、団結しろ、カバーを怠るな』と逆転を強く信じて語りかけました。また、新たにキャプテンとなったガブリエル・スアソも試合前に『我々自身の歴史が今日始まる。過去はどうでもいい、前に何が起きたかも関係ない。自分たちの歴史は自分たちの汗と血、最低限のベースである闘志で書き上げるのだ。そこから試合を始めよう』とチームメイトを熱く鼓舞していました。 (via Estadio Deportivo)

アグメへのサウジアラビアからのメガオファーと財政的影響

中盤の要であるアグメに対し、サウジアラビアの新興クラブであるネオムSCから2500万から3000万ユーロという破格のオファーが届いています。このクラブはサウジアラビア政府の公的投資基金から資金提供を受け、近未来都市ザ・ラインの建設計画を背負う超富裕層クラブです。アグメの代理人であるジブリル・ニアングはすでにセビージャを訪れてクラブと会談しました。この移籍が実現すれば、セビージャはかつてインテルから合計800万ユーロで買い取った権利(インテルへの10パーセントの転売取り分を差し引いたとしても)により、最大1700万ユーロの純利益を手にすることになり、ラ・リーガの財務健全化規則1:1をクリアし、補強資金を大幅に確保できます。しかし、24歳のアグメ自身は、欧州5大リーグから離れてサウジプロリーグへと移籍することに難色を示しており、今後の去就は不透明です。 (via Estadio Deportivo)

攻撃陣・中盤・守備陣における補強プランの最新状況

アダムスの売却にともない、すでに獲得したロビー・ウレに続く2人目のフォワードとして、セビージャはジョージ・イレニヘナの獲得を熱望しています。一時はレンタルで合意間近でしたが、アル・イテハド側が税制や経済的な理由から完全移籍を要求したため交渉は停滞しています。なおイレニヘナは直近の国王杯で2ゴールを記録するなど好調を維持しています。セビージャはイレニヘナのレンタルを諦めずに狙い続ける一方、交渉がまとまらない場合に備えて他の若いレンタル候補の調査も進めています。中盤ではコチョラシュヴィリとの個人合意は完了しているものの、スポルティングCPが要求する移籍金550万ユーロの満額支払いに対してセビージャは変数込みの妥協案を模索しています。さらにノルウェー代表でボデ/グリムトのキャプテン、パトリック・ベルグや、コナー・バロンの調査も行われています。一方、ガルシア・プラザ監督の要請により急遽浮上したセンターバックの補強は、ディフェンスラインの最後のピースと位置づけられており、マルカオの退団を条件としてマジョルカのラージョやプマスのルベン・ドゥアルテが候補に挙がっています。 (via ElDesmarque)

余剰戦力の整理とペドロサのマジョルカ移籍交渉

セビージャはサラリーキャップ制限を空けるために徹底的な選手放出を敢行しています。すでにアダムスをヴェネツィアへ1680万ユーロ(プラス変数670万ユーロ)で売却し、ファンル・サンチェスをボーンマスへ放出、さらにニアジュー、ラファ・ミル、ジョルダン、ソウ、ガットーニらの放出によって給与負担を減らしました。現在、構想外となっている左サイドバックのアドリア・ペドロサには、ラージョとの交渉が決裂したのち、マジョルカが最も強い関心を示しています。セビージャはペドロサの移籍金を200万ユーロと見積もっており、マジョルカが彼の高額な給与の大半またはすべてをカバーする買取オプション付きのレンタル移籍が最も有力なシナリオとなっています。ペドロサは昨季エルチェへレンタルされ、27試合(1084分)に出場して1ゴール1アシストを記録していましたが、今季のセビージャでは登録すらされていない唯一の選手です。この他にも、ファビオ・カルドーゾやマルカオ、エジュケ、バルガスなどの構想外選手の処分を急いでいます。 (via Estadio Deportivo)

元スターの息子ロビーニョ・ジュニオルの売り込み

移籍市場が残り2週間となる中、ブラジルからセビージャに興味深い売り込みがありました。元レアル・マドリードやミランのスター選手であるロビーニョの息子、18歳のロビーニョ・ジュニオルです。サントスFCで2025年7月にプレコフデビューを果たし、2027年4月までのプロ契約を結んだものの、2026年に入ってからは出場機会が激減し(リーグ戦23試合中3試合のみ、コパ・スダメリカーナ9試合中3試合のみ)、サントス側も彼のヨーロッパ挑戦を模索しています。セビージャとラージョ、イタリアのジェノアが候補として浮上しており、安価な給与での買取オプション付きレンタル移籍の形であれば、かつてのイドゥンボ・ムザンボのようなステップアップ移籍を見越した投資として、ガルシア・プラザ監督にとっても検討の余地があります。 (via Mundo Deportivo)

アスレティック・ビルバオ戦に向けた最新のトレーニングと怪我人状況

ラージョ戦での劇的な勝利を祝ったのち、2日間のオフを終えたチームは火曜日の朝からトレーニングを再開しました。次節、土曜日17時にサン・マメスで行われるアスレティック・ビルバオ戦に向けた準備がスタートしています。前節ペナルティキックで得点を挙げたものの途中で違和感を訴えて交代したジョン・グリディは、この日全体練習に合流し問題なくメニューをこなしたため、出場への懸念は一掃されました。去就が噂されるアグメやバルガスもプロフェッショナルとして通常通りトレーニングに参加しています。一方で、プレシーズン初日の怪我で大腿四頭筋を痛めたアルフォン・ゴンサレスは少なくともあと3週間の離脱が必要であり、ラージョ戦で一発退場となったキケ・サラスはビルバオ戦が出場停止となります。その他、ペドロサやファビオ・カルドーゾ、マルカオなどの構想外の選手たちは個別、または移籍準備のためトレーニングからは外れています。 (via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

開幕戦を劇的な逆転で制し、5年ぶりの好スタートを切ったセビージャ。ピッチ内での戦術調整や更衣室での団結力が実を結ぶ一方、ピッチ外ではアグメへの破格オファーや、それによって引き起こされる連鎖的な戦力補強、さらにはペドロサをはじめとする余剰戦力の整理と、移籍市場閉幕までの残り2週間でクラブの未来を左右する計画が激しく動いています。