ジョゼ・モウリーニョ新体制とサイドバックの大刷新

レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長は、無冠に終わった昨シーズンの失敗を繰り返さないため、移籍市場で外科手術のような大胆な介入を行いました。昨季獲得した右のトレント・アレクサンダー=アーノルドと左のアルバロ・カレラスが、圧倒的な不安定さで期待に応えられなかったためです。ペレス会長は、国際的な舞台で活躍する2人の最高峰のサイドバック、スペイン代表のマルク・ククレジャとオランダ代表のデンゼル・ダンフリースを電撃的に獲得しました。

この2人は、サンティアゴ・ベルナベウでの第2次政権をスタートさせるジョゼ・モウリーニョ新監督が描く「3-5-2」のシステムにおいて、攻撃的なウイングバックとして非常に重要な役割を担うことになります。

ククレジャは現在行われているW杯でもスペイン代表の不動の左サイドバックとして活躍しており、最後方からのビルドアップに不可欠な存在です。オーストリア戦ではミケル・オヤルサバルの2ゴールを両方ともアシストする活躍を見せ、さらにはファウルで取り消しになったものの幻のゴールも記録しました。一方のダンフリースも、ロナルド・クーマン監督率いるオランダ代表で絶対的な右サイドバックとして君臨。スウェーデン戦で2アシストを記録するなど躍動しました。彼は先日マドリードへの移籍について問われた際、『何も言えないし、言うべきでもないし、言いたくもない。祝福してくれてもいいし、好きにしてくれて構わないが、私はW杯に集中している』と語っていましたが、オランダの敗退により公式発表は間近に迫っています。

この補強の煽りをまともに受けているのが、23歳のアルバロ・カレラスです。シャビ・アロンソ前監督の強い要望で昨夏ベンフィカから5000万ユーロで獲得したものの、監督解任とともに序列を下げ、モウリーニョ監督の構想からも完全に外れています。マドリードは彼を今夏の放出候補の筆頭としており、獲得時に支払った4500万ユーロから5000万ユーロを回収できるオファーを待っています。現在チェルシーの監督に就任した恩師シャビ・アロンソが関心を示しているものの、アロンソ監督はラージョ・バジェカーノのペップ・チャバリアにも興味を持っており、マドリード側も2031年まで長期契約を残すカレラスを安売りするつもりはありません。マドリードの左サイドにはククレジャに加え、負傷で構想外のフェルラン・メンディ、同じく放出候補のフラン・ガルシアもいるため、カレラスの居場所は皆無となっています。(via SPORT, Estadio Deportivo, MARCA)

イブラヒマ・コナテ獲得とセンターバック事情

守備陣の再構築を図るレアル・マドリードは、リバプールとの契約を満了したイブラヒマ・コナテをフリーエージェントで獲得しました。度重なる負傷に悩まされた最終ラインに、エリートレベルでの豊富な経験をもたらすための補強です。

しかし、これだけで補強は終わりません。モウリーニョ監督は守備の保証となるため、センターバックの2枚獲りをクラブに強く要求しています。この動きにより、昨夏に獲得したディーン・フイセンの立場は非常に危うくなっています。フイセンはマドリードでの1年目でパフォーマンスの浮き沈みが激しく、今回のW杯を戦うスペイン代表のメンバーからも落選してしまいました。(via MARCA)