クラブ公式声明
マイケル・オリーズ(バイエルン・ミュンヘン)への関心が一部メディアで報じられたことを受け、レアル・マドリードはクラブ公式声明を発表してこの噂を完全に否定した。声明では、選手やその代理人、関係者といかなる直接的・間接的な接触も行っていないと明言している。さらに、バイエルン・ミュンヘンとの間には歴史的に相互の尊敬、協力、称賛に基づく優れた協力関係があると強調し、事実と異なる憶測が広まったことに遺憾の意を示した。もし他クラブの選手に関心を持った場合は、まずはクラブ間で交渉を行うという組織としての忠誠心もアピールしている。
この背景には、フロレンティーノ・ペレス会長が選挙で約束した1億5000万ユーロの銀河系選手獲得公約がある。アトレティコ・マドリードのフリアン・アルバレスにオファーを出したものの断られ、その代替案としてオリーズの名前が浮上していた。バイエルンのヘルベルト・ハイナー会長も『我々は売却クラブではない。フロレンティーノ・ペレスがオファーを送りたいなら、その手間を省いた方がいい』と一蹴しており、移籍金は2億から2億2000万ユーロにのぼるとも言われていたが、今回の声明でこの騒動は完全に凍結された。(via SPORT) (via Estadio Deportivo) (via ElDesmarque)
移籍市場の動向
ジョゼ・モウリーニョ監督が全権を握り、ここ2シーズンの大きなタイトルの無さを補うための大規模なスカッド刷新が進められている。すでにベルナルド・シウバの獲得が決定しており、守備陣にはチェルシーからの電撃移籍でマルク・ククレジャ、さらにイブラヒマ・コナテも迎え入れられた。
モウリーニョ監督の現在の優先補強ポイントは、左利きのセンターバックと、リーダーシップや運動量、アグレッシブさを備えたボックス・トゥ・ボックス型のミッドフィールダーである。トニ・クロース退団以降求められていたクリエイティブなMFというよりは、より守備的な役割や広範囲をカバーできる選手を探している。
中盤の候補としては、チェルシーのエンソ・フェルナンデスやウェストハムのマテウス・フェルナンデスがリストアップされている。エンソ・フェルナンデスは過去にマドリードに住みたいと公言しており、チェルシーが欧州の大会出場を逃し財政的な負担軽減を強いられている状況を利用できる可能性がある。しかし現時点では公式・非公式の交渉は進んでいない。一方、ジョルジュ・メンデスが代理人を務めるマテウス・フェルナンデスも候補だが、ウェストハムは8000万ユーロを要求している。(via SPORT) (via ElDesmarque)
アユブ・ブアディへの関心
ワールドカップで一躍注目の的となっているのが、モロッコ代表でリール所属の18歳MF、アユブ・ブアディである。ブラジル戦やスコットランド戦で年齢に似合わない落ち着きやパス能力を披露し、レアル・マドリードのスカウト陣の目を釘付けにしている。
クラブはゲームメイクを牽引できる中盤の選手を求めており、彼がそのプロファイルに完璧に合致している。スコットランド戦後、マドリードからの関心について聞かれたブアディは笑顔を見せてその場を立ち去った。リールでチームメイトのオリヴィエ・ジルーは『彼の成熟度にはとても驚かされた。地に足がついているし、決定力を磨けば来年はレアル・マドリードにいるだろう。リールに引き留めるのは難しく、現在の市場価値は6000万から7000万ユーロだ』と太鼓判を押している。
一方、レアル・マドリードでチームメイトとなる可能性がある同じモロッコ代表のブラヒム・ディアスも『彼はとても素晴らしい選手で、18歳にして多くの個性と成熟度を持っている。彼がここにいてくれて嬉しい』と絶賛した。フランスでの評価額は約4000万ユーロとも言われているが、PSGやプレミアリーグのクラブとの争奪戦になることが予想されている。(via Estadio Deportivo) (via ElDesmarque)
カマヴィンガの去就
2021年の夏に18歳で加入し、大きな期待を集めていたエドゥアルド・カマヴィンガだが、マドリードでの5シーズン目を終え、クラブとモウリーニョ監督の構想外となった。クリエイティブな役割での不安定さなどが原因で、移籍市場にリストアップされることになった。
クラブは彼を売却し、新たな補強のための資金と枠を捻出したい考えだ。すでにPSG、マンチェスター・ユナイテッド、ユベントス、チェルシー、リバプールといったビッグクラブが状況を問い合わせてきている。2029年までの契約と10億ユーロの契約解除金が設定されているが、市場価値は1億ユーロから5000万ユーロまで下落しており、マドリードは6000万ユーロでの売却を希望している。
しかし、カマヴィンガ本人は退団を頑なに拒否している。ワールドカップに出場しないことを逆手にとり、プレシーズンでしっかりアピールしてモウリーニョ監督の信頼を勝ち取れると信じている。オーレリアン・チュアメニ、フェデ・バルベルデ、そして新戦力との厳しいポジション争いが待っているが、マドリードの環境を捨てるつもりはないようだ。(via SPORT)
ダニ・セバージョスの退団
ダニ・セバージョスの退団が数日中に正式決定する見込みである。ベティスから約1600万ユーロで加入して9年、不調や怪我、アーセナルへのローン移籍などを経て、ついにクラブを離れる。
モウリーニョ監督の構想には入っておらず、監督本人からの電話でその旨を伝えられたことが退団の決定打となった。セバージョスは残り1年の契約から得られる約1000万ユーロの給与を放棄することに同意し、その代わりにレアル・マドリードは移籍先がどこであれフリートランスファーのレターを渡すことで合意している。
現在は魅力的なオファーを探している段階であり、古巣のベティス(高給がネックとなっている)やマルセイユ、ミチェル監督率いるアヤックスなどが移籍先の候補として挙がっている。(via ElDesmarque)
シュロッターベックの悲劇
左利きのセンターバック補強としてモウリーニョ監督が最優先で獲得を熱望していたボルシア・ドルトムントのドイツ代表DFニコ・シュロッターベックが、ワールドカップのコートジボワール戦で負傷退場する悲劇に見舞われた。
守備の要として際立った活躍を見せていたが、守備のアクションで痛みを訴えて交代。ユリアン・ナーゲルスマン監督は『おそらく足首の内側靱帯の怪我だと思われる。あまり良い状態には見えなかった』と悲観的な見解を示している。
シュロッターベックの契約解除金は約6000万ユーロに設定されていると言われていたが、この大怪我によってレアル・マドリードの今夏の補強戦略は大きな見直しを迫られる可能性が高い。(via SPORT) (via ElDesmarque)
エムバペのW杯
フランス代表のキャプテンとしてワールドカップに臨んでいるキリアン・エムバペ。初戦のセネガル戦では2ゴールを挙げ、代表での通算得点を58に伸ばしたが、『グループリーグ初戦の2ゴールだけで十分だとは思っていない』と貪欲な姿勢を見せている。
メッシのW杯通算得点記録を追っていることについては『彼がゴールを決めるのは分かっていた。メッシはクリスティアーノとともに世界最高の選手だ。僕も追いかけているが、一番重要なのはワールドカップで優勝すること。僕が40歳になったときにはもう追い出されてここにいないだろうから、先のことは考えず今を楽しみたい』と語った。
また、レアル・マドリードのチームメイトから守備の強度を求められたと報じられたウスマン・デンベレについては『セネガル戦の前半、攻撃陣4人の中で彼が最高だった。ピッチ内での関係はもう少し磨く必要があるかもしれないが、彼はバロンドール受賞者であり、僕らにとって決定的な選手になる』と擁護している。さらに、PSGのプレッシング戦術が現代サッカーにインスピレーションを与えているかという問いには『勝者が常に正しい。以前はバルサのポゼッションやレアル・マドリードを真似ろと言われたが、今はPSGのカウンタープレッシングだ』と持論を展開した。(via SPORT) (via MARCA)
クルトワの躍動
ベルギー代表の守護神、ティボー・クルトワがワールドカップのイラン戦(0-0)で素晴らしいパフォーマンスを見せた。ベルギーは決定力を欠き、後半にはナタン・ンゴイの退場によって数的不利に陥ったが、クルトワのビッグセーブ連発がチームを敗戦から救った。
前半15分にはカナーニの振り向きざまのシュートを見事に弾き出し、後半開始直後にもメフディ・タレミの枠を捉えた強烈なシュートを驚異的な反射神経で防いだ。チーム全体としては不甲斐ない内容となったが、レアル・マドリードのGKはその実力を遺憾なく発揮している。(via SPORT) (via Mundo Deportivo) (via MARCA)
バルベルデへの賛辞
ウルグアイ代表を率いるマルセロ・ビエルサ監督が、カーボベルデ戦を前にフェデ・バルベルデに対して最大限の賛辞を送った。
ビエルサ監督は『バルベルデがマンチェスター・シティ戦で右サイドでプレーし、非常に際立った活躍をしたのを覚えている。彼のような選手はボールに触れる回数が多いほど、チームに与える影響が大きくなる。右サイドにいるとボールを受ける機会が減るかもしれないが、シティ戦ではたった4回のボールタッチで試合の勝利を決定づけた』と、その圧倒的な存在感と勝負強さを称賛している。(via MARCA)
エンドリッキの苦悩
ブラジル代表でカルロ・アンチェロッティ監督の下でプレーするエンドリッキが、出場機会の少なさに苦しんでいる。マドリードでの1年目にもアンチェロッティ監督の下で62試合中8試合の先発にとどまり、852分で7ゴールという結果を残しながらも重用されず、その後リヨンへ移籍して実力を証明しマドリードへ帰還した経緯がある。
しかし、ブラジル代表でも状況は変わっていない。初戦のモロッコ戦では出番がなく、ハイチ戦でも3-0とリードした後半19分からの出場にとどまった。監督が要求する前線からのハイプレスを定期的にこなせないことが理由とされているが、SNSではファンから『アンチェロッティはエンドリッキを出さないためなら何でもする』というミームがバズっている。アンチェロッティ監督は『彼には忍耐がある。急いではいないし、年齢の割にとても成熟している。正しいタイミングで起用する』とマドリード時代と同じ説明を繰り返している。(via SPORT) (via Mundo Deportivo)
ククレジャの活躍
電撃的な移籍でレアル・マドリードの新たな一員となったマルク・ククレジャが、スペイン代表のサウジアラビア戦(4-0)で左サイドバックとして先発出場し、攻守にわたって傑出したパフォーマンスを披露した。
守備では堅実な対応を見せ、アレックス・バエナとの連携で左サイドを支配。攻撃面でも非常にアクティブで、コーナーキックからの強烈なボレーシュートが相手DFハッサン・アルタムバクティのオウンゴールを誘発し、チームの4点目を生み出した。新天地での活躍に向けて、最高の形で弾みをつけている。(via ElDesmarque)
【本日の総括】
オリーズ獲得の噂を公式声明で完全否定したクラブは、モウリーニョ新監督の下で中盤と守備の補強に注力。しかし、ターゲットのシュロッターベックが負傷し、カマヴィンガやセバージョスの放出問題も抱えるなど、市場での動きは複雑化しています。一方、W杯ではエムバペ、クルトワ、ククレジャらが存在感を示す中、エンドリッキは出場機会に苦しんでいます。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
モウリーニョ監督が求めるのは、クロースのような創造性よりも、広範囲をカバーする守備的強度とアグレッシブさです。ククレジャの獲得やシュロッターベックへの執着は、左サイドの守備的安定とビルドアップの質を再構築する意図が見えます。一方で、カマヴィンガの放出検討は、中盤の構成をよりフィジカルかつ規律重視へシフトさせる意思表示でしょう。戦術的な噛み合わせを優先するあまり、個の閃きをどう組み込むか、そのバランス調整が今後の鍵となります。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
オリーズ獲得の噂を即座に公式声明で否定したことは、クラブがバイエルンとの良好な関係を重視し、無用な摩擦を避けるという明確なメッセージです。ペレス会長の公約達成へのプレッシャーは依然として高いものの、組織としての品位と交渉の正当性を優先する姿勢が伺えます。モウリーニョ監督の全権掌握により、チームの空気は規律と結果を求める方向に一気に傾いており、エンドリッキのような若手の起用を巡る葛藤は、クラブが目指す「即戦力重視」の過渡期を象徴していると言えるでしょう。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
今夏の編成は、放出と補強の整合性が問われる局面です。セバージョスの契約解除は給与枠の整理として合理的ですが、カマヴィンガの売却は市場価値の下落を考慮すると慎重な判断が必要です。シュロッターベックの負傷は、左利きCBという補強優先順位の再考を迫る大きな誤算となりました。ブアディのような若手への関心は将来への投資として理解できますが、まずは中盤の過剰な人員整理と、モウリーニョ監督が求めるプロファイルに合致した即戦力の確保を優先すべきでしょう。