強豪マドリードとの死闘!90分の劇的失点に泣くも1-2の接戦で高い実力を証明
エスパニョールはホームのRCDEスタジアムに強豪レアル・マドリードを迎え、1-2で敗れました。開幕戦でレバンテを3-0で下した勢いをそのままに、試合終了間際まで勝ち点をもぎ取る寸前まで迫ったものの、最後の瞬間に涙をのむ悔しい結末となりました。
試合は前半からレアル・マドリードがボールを支配する展開となりました。前半9分、アルダ・ギュレルの正確なフリーキックから、ゴール前に飛び込んだジュード・ベリンガムにヘディングシュートを叩き込まれ、早くも先制を許してしまいます。しかし、エスパニョールの選手たちは慌てることなく、高いインテンシティと統率された組織的守備でマドリードに対抗しました。
前半30分に追いついた後は、試合は完全に一進一退の攻防となりました。後半に入り、マドリードがさらに圧力を強める中でも守備陣が体を張り続け、ドミトロヴィッチのファインセーブやフェデ・バルベルデの強烈なシュートがポストを直撃する幸運もあり、同点のまま時計の針を進めました。
しかし、勝ち点1が目の前に見えた90分、悲劇が訪れます。キリアン・ムバッペがスピードに乗ってペナルティエリア内に侵入し、ディフェンダーのウナイ・ニュニエスをかわして放ったボールが、タイリス・ドランの足に当たって不運にもリバウンドとなり、これを後半80分に投入されたばかりの相手フォワード、カルロス・ Espí(エスピ)に拾われ、 Dmitrovic をかわして1-2の決勝ゴールを流し込まれてしまいました。劇的な結末で敗れたものの、エスパニョールが昨季の王者を相手に最後の最後まで対等以上に渡り合った戦いぶりは、今後のリーグ戦において大きな自信と価値を示すものとなりました。(via Estadio Deportivo)
アレックス・カラトラバの値千金の同点弾!ヴィニシウスとの火花とスタンドのビーチボールチャント
この激しい死闘において、エスパニョールに一時歓喜をもたらしたのが右ウイングとしてスタメン出場したアレックス・カラトラバです。
1点ビハインドで迎えた前半30分、左サイドを崩したハビ・エルナンデスが中央へと絶妙なグラウンダーのクロスを供給。これに逆サイドから2列目を通って完全にフリーで走り込んできたアレックス・カラトラバが、ダイレクトで合わせてクルトワの手からゴールを奪い、見事な同点弾をネットへ突き刺しました。彼にとって、これがエスパニョールでの初ゴールであると同時に、嬉しいラ・リーガ1部での初ゴールとなりました。
カラトラバはこの日、ゴール以外でもマドリードのヴィニシウス・ジュニオールとピッチ上で激しい火花を散らし、スタジアムの温度を極限まで引き上げました。前半3分にカラトラバが守備でヴィニシウスを倒した際、倒れたヴィニシウスから不必要なキックを浴びせられたことで両者が激しく口論。その後も緊張状態が続き、前半31分(32分)には再び両者が激しく交錯して一触即発の事態となり、主審のサンチェス・マルティネス氏から両者にイエローカードが提示されました。
さらに後半45分(後半開始直後)、カラトラバが相手サイドバックのアルバロ・カレラスに対して足元へのチャージを行い、マドリードの選手たちやベンチのモウリーニョ監督は2枚目のイエローカードによる退場を強く要求しました。一発退場は免れたものの、マノロ・ゴンサレス監督はこれ以上の数的不利のリスクを避けるため、後半65分にカラトラバをラファ・バウザと交代させました。
カラトラバ自身は試合後、ヴィニシウスとの摩擦について次のように語り、ピッチ上の熱さを振り返りました。
『私の方は闘志が燃え上がっていたからであり、彼の方は常にマークされて追い詰められていると感じていたからだと思います。でも、すべてはピッチ上の出来事であり、サッカーの一部です。それ以上の問題ではありません』
また、スタンドではヴィニシウスがディフェンダーのクレメンス・リーデルと小競り合いを起こした際、観客から「ビーチボール、ヴィニシウスはビーチボール」という、バロンドールを逃したことを揶揄する強烈な皮肉のチャントが響き渡り、ホームサポーターが一体となって相手のエースを激しく揺さぶる熱い雰囲気を作り出していました。(via MARCA / Mundo Deportivo)
公式Xの皮肉投稿が大反響!プール飛び込みシミュレーションにクルトワが猛反論
後半61分(62分)、マドリードのヴィニシウスがペナルティエリア内に侵入し、エスパニョールのエドゥ・エスポシトとのわずかな接触で大げさにピッチへ転倒するシミュレーション(プールへの飛び込み仕草)を行いました。マドリード側はペナルティキックを要求したものの、サンチェス・マルティネス主審はこれを流し、一方でヴィニシウスに対してシミュレーションによる2枚目のイエローカード(退場)を提示することもしませんでした。
この審判の判断に激怒したエスパニョールは、公式Xアカウントで、ヴィニシウスのこの行動を痛烈に皮肉る以下のコメントを投稿しました。
『2枚目のイエローカードを出すには、あと何回プールに飛び込めばいいのでしょうか?どなたか友人のために教えてください』
この投稿はSNS上で瞬く間に大反響を呼び、審判のダブルスタンダードに対する議論を加熱させました。元国際審判員のイトゥラルデ・ゴンサレス氏もこの判定に対し、『ヴィニシウスの体には確かに少し手が触れたが、彼は自分で完全に崩れて飛び込んでいた。すでにイエローカードを持っている状況で、なぜ彼があのような退場リスクのある真似をしたのか理解できない。主審がファウルを取って2枚目のイエローを提示しても、何らおかしくない場面だった』と同調し、エスパニョール側の主張を支持しました。
この公式アカウントの皮肉な投稿に対し、レアル・マドリードのゴールキーパー、ティボー・クルトワはゾーンミックスのインタビューで非常に強い語気で猛反論を展開しました。
『彼らが他のチームと戦うときにも、対戦相手に対してこのような投稿をするのかどうか、ぜひとも見てみたいものだね。そもそも、彼らの Cala(カラトラバ)だってその前に退場処分になるべきだった。他人を批判する前に、まずは自分たち自身の鏡を見て、自分たちの選手がピッチで何をしたかをしっかりと確認するべきだ。すべてのフォワードはエリア内で倒れようとするものだ。自分の都合の良い側だけを見て文句を言うのは非常に簡単なことだよ』
このようにクルトワは語り、エスパニョール側のSNSを使った抗議姿勢を厳しく牽制しました。(via SPORT / Mundo Deportivo / MARCA)
もはや触ることも許されないのか!マノロ監督が語る判定基準への強い怒りとモウリーニョ監督への返答
試合後の会見に臨んだエスパニョールのマノロ・ゴンサレス監督は、強豪マドリードを相手に素晴らしい戦いを見せた選手たちへの誇りを口にする一方で、試合中の主審の判定基準における決定的な不公平さに対し、怒りを爆発させました。
マノロ監督は、主審のサンチェス・マルティネス氏の判定のダブルスタンダードについて、次のように具体的に指摘しました。
『審判が試合の勝敗を直接決定づけたとは言いません。しかし、あまりにも判定の基準が相手とこちらで違っていたことに腹が立っています。私たちがスローインを行うたびに、主審は厳しい制限時間を数えて威嚇してきましたが、マドリードに対しては一度も時間をカウントすることはありませんでした。また、私たちがマイボールにして素晴らしいトランジッションに入ろうとした局面でのファウルについても、彼らはすぐに笛を吹いて私たちの攻撃の流れを止めてしまいました。このような非対称な基準は、これほどの高い競争レベルの試合においては、文字通りチームを殺すことになります。同じような接触ファウルであっても、マドリードには吹かず、私たちには吹く。これでは選手たちの精神が削られてしまうのは当然です』
さらに、後半に主力を次々と交代させた理由についても、この審判への不信感が原因だったと明かしました。
『私たちが Riedel、Calatrava、Edu Expósito をピッチから下げたのは、彼らがすでにイエローカードを受けていたからです。今日の審判のあのような一貫性のない判定基準を見ていると、マドリードを相手にイエローカードを1枚持っている選手をこれ以上ピッチに残しておくことは、あまりにも退場のリスクが高すぎて全く信用できませんでした。これほどの相手に10人で戦うことになれば、それは完全な死を意味するからです。だからこそ交代を急ぐしかありませんでした。私たちは時間稼ぎをしていたわけではないし、そもそも時間稼ぎのやり方すら知りません』
また、対戦相手のジョゼ・モウリーニョ監督が『ヴィニシウスはピッチの上で周囲からあまりにも激しいいじめや過剰なターゲットにされている』と主張したことに対し、マノロ監督は記者たちの前で真っ向から次のように怒りの反論を行いました。
『おいおい、だったら彼に一切触れてはいけないとでも言うのかい?これはフットボールという、お互いに体をぶつけ合う競技だ。今日の試合において、相手の体を傷つけるような悪質なタックルや過剰な反則など、どこにも一枚も存在しなかった。すべては普通の競り合いの中でのファウルであり、私たちの選手のだれ一人として、彼を挑発したり狙い撃ちにしようとしてピッチに入った者などはいない。すべてはゲームの中の単なる競り合いに過ぎないんだ。もし本当に激しいタックルが見たければ、かつてのディエゴ・マラドーナの時代まで遡ればいい。あれこそが文字通りの犯罪的な守備だった。現代はこれほど多くのカメラに囲まれており、不当な暴力など存在し得ない。ここRCDEスタジアムにおいては、彼に対するいかなる挑発も過剰な暴力も存在しなかった』(via SPORT / MARCA / Mundo Deportivo)
守護神ドミトロヴィッチの神がかったセーブ連発と新戦力ドルクシッチの完璧な公式戦デビュー
エスパニョールがマドリードの圧倒的な猛攻を90分まで1-1で耐え抜くことができたのは、ゴールキーパーのマルコ・ドミトロヴィッチの驚異的な神がかったパフォーマンスによるものでした。
このセルビア人守護神は、幾度となく訪れた決定的なピンチを驚異的なセービングで防ぎ、チームを救い続けました。前半37分、完全にディフェンスラインを突破して1対1の局面を作ったキリアン・ムバッペとの緊迫した場面では、ドミトロヴィッチは抜群の飛び出しで距離を詰め、体全体を投げ出して、左膝を巧みに使ってシュートをブロックするスーパーセーブを披露しました。
さらに後半52分には、コーナーキックから高い打点で合わせたベリンガムの決定的なヘディングシュートに対し、ドミトロヴィッチは驚異的な反射神経で右手を伸ばし、片手一本でボールをゴールライン上からかき出す神セーブを成し遂げました。この大活躍により、彼は敗戦したチームにあって間違いなく最高の選手としての評価を獲得しました。
また、今夏にゼニトからレンタルで加入したスロベニア代表の24歳センターバック、ヴァニャ・ドルクシッチが、この大一番で嬉しい公式戦デビューを果たしました。マノロ監督が試合前に『フィジカルもメンタルもすでに完全に準備が整っている』と太鼓判を押していたドルクシッチは、イエローカードを受けて退場が危惧されていた Clemens Riedel(クレメンス・リーデル)に代わって後半65分にピッチに立ちました。
ドルクシッチは、マドリードの交代選手であるヤン・ディオマンデらの推進力や、サイドから強引に侵入を図るヴィニシウスに対し、冷静沈着なポジショニングと力強いクリアで対応。危なげないプレーでエスパニョールの守備ブロックを強固に支え、来週以降のスタメン入りに向けて最高のデモンストレーションを行いました。マノロ監督も『彼はチームの競争力を確実に引き上げてくれる素晴らしいディフェンダーだ』と彼のデビュー戦での働きを高く評価しました。(via Mundo Deportivo / SPORT)
親友との約束を背負うタイリス・ドランとハルケの魂を継ぐロヘル・イノホの背番号ストーリー
このマドリード戦で、左ウイングとして精力的に走り回り、守備でも高い貢献度を示したタイリス・ドランが、自身の背番号24に込められたあまりにも重く尊い想いについて明かしました。
エスパニョールにとって、背番号21が伝説のダニ・ハルケに捧げられた聖なるものであるように、ドランにとって24番は、生涯忘れることのない親友のレガシーです。
『2020年10月24日、私の親友が自ら命を絶ってしまいました。この24番は、彼に対する永遠の哀悼と敬意を胸に刻み、彼が天国から誇らしく思ってくれるようなプレーをするための誓いの番号です。過去に人生のどん底を経験した際も、一度だってフットボールを辞めたいと思ったことはありません。むしろフットボールこそが、私を暗闇から救い出してくれた恩人なのです』
ドランはこのように語り、ピッチ上で全力で戦うための精神的なエネルギーの源を明かしました。
また、エスパニョールの魂とも言える背番号21(ダニ・ハルケの番号)について、2024年にニコ・メラメドが退団して以来、空き番号となっていましたが、今シーズンからカンテラ出身の若き生え抜きディフェンダー、Roger Hinojo(ロヘル・イノホ)がこの重い番号を受け継ぐことになりました。
プレシーズンでマノロ監督の信頼を勝ち取り、開幕戦に続いてマドリード戦でもスタメンとして起用されたイノホは、並外れた度胸と粘り強い守備でヴィニシウスやギュレルと渡り合い、素晴らしいパフォーマンスを披露しました。マノロ監督は試合後、この若い才能について次のようにファンに辛抱強いサポートを呼びかけました。
『イノホはプレシーズンから素晴らしい成長を遂げており、私は彼を完全に信頼しています。ただし、サポーターの皆さんには、彼がこれから何試合かパフォーマンスを落とす日があったとしても、焦らずに温かい目で見守ってほしいと願っています。彼はまだ成長の途中にあり、エスパニョールの未来を担う素晴らしい逸材なのですから』(via MARCA / SPORT)
エースのロベルト・フェルナンデスにハル・シティから巨額オファー!モンチSDが語る残留への願い
開幕のレバンテ戦で見事な2ゴールを決めて勝利の絶対的立役者となったロベルト・フェルナンデスに対し、イングランド2部のハル・シティから驚愕の超巨額オファーが提示されているという噂が浮上し、クラブ周辺が騒がしくなっています。
オファーの内容は、レンタル料100万ポンドの支払いに加え、1400万ポンドの強制買い取りオプションが設定された、総額1750万ユーロ(約1400万ポンド)にも上る大規模なものです。ハル・シティ側は、選手本人に対しても年俸400万〜500万ポンドの3年契約という、2部リーグとしては破格の個人条件を提示しているとされています。
この去就に関する不穏な噂に対し、エスパニョールのスポーツディレクターを務めるモンチ氏は、マドリード戦の試合前のインタビューで次のように語り、エースへの絶対的な信頼と、このままエスパニョールに残留してほしいという強い願いを表明しました。
『現在、キケ・ガルシアが大きな負傷で長期離脱しているというチームの厳しい状況もあります。ロベルトが初戦で見せてくれたような素晴らしい活躍を、このエスパニョールで今シーズンも変わらず続けてくれることを強く期待していますし、彼が私たちの計画において極めて重要な存在であることは言うまでもありません。ロベルトには、こういった外の騒がしい噂に決して惑わされることなく、目の前の試合にただ落ち着いて集中してほしいと願っています』
モンチ氏はこのように話し、噂の早期収束を望む姿勢を示しました。ロベルトはこの試合でもスタメンフル出場を果たし、得点こそならなかったものの、前線で泥臭く体を張り続け、オマール・エル・ヒラリからの素晴らしいクロスからチャンスを迎えるなど、エースとしての絶大な存在感を示し続けました。(via SPORT / Mundo Deportivo)
移籍市場最終盤の動き!ミゲル・ルビオのバジャドリード移籍とウイングの緊急補強
マドリードとの死闘の裏で、エスパニョールのフロント陣は移籍市場の閉幕(締め切り日)を数日後に控え、戦力整理と最後の補強に慌ただしく動いています。
クラブは、28歳のスペイン人センターバック、ミゲル・ルビオがラ・リーガ1部のリアル・バジャドリードへ完全移籍することを正式に発表しました。契約期間は2030年までの4年間となります。昨シーズンに加入したルビオは空中戦の強さを見せていましたが、戦術的な理由から今シーズンはマノロ監督の構想外となったことで、新天地へと旅立ちました。また、同様に移籍を模索しているルーベン・サンチェスについても、今回のマドリード戦の招集メンバーから除外されました。
その一方で、スポーツディレクターのモンチ氏は、チームの攻撃力をさらに引き上げるための「ウイング」の獲得を今夏最後の最優先補強ポイントとして掲げ、急ピッチで市場の調査を行っています。
モンチ氏は補強について次のように述べ、自信をのぞかせました。
『市場には多くの魅力的な選手の名前がリストアップされています。エスパニョールのスポーツ面における競争力を高めることができ、同時にクラブの現在の財政的なバランスにも最も適した最高の選手を慎重に見極めて、最終的な交渉をまとめ上げるつもりです』(via ElDesmarque / Estadio Deportivo)
【本日の総括】
エスパニョールにとって、強豪レアル・マドリードをホームに迎えた大一番は、90分のカルロス・エスピの劇的ゴールによって1-2で敗れるという極めて痛恨で悔しい結末となりました。しかし、アレックス・カラトラバの値千金の同点ゴール、守護神ドミトロヴィッチの神がかったスーパーセーブの連発、そして新加入ドルクシッチの頼もしいデビューなど、チームが示したインテンシティと対等な競争力はサポーターに大きな希望を与えました。試合中の審判の非対称な判定基準やヴィニシウスのシミュレーションを巡る公式Xでの皮肉投稿は大きな議論を呼びましたが、マノロ監督率いるチームは下を向くことなく、次節の敵地でのリアル・ソシエダ戦に向けて牙を研いでいます。
