エルチェとの開幕戦と連覇への船出
FCバルセロナは今シーズン、王者としてラ・リーガ連覇(ここ2シーズン連続での戴冠)の防衛に向け、敵地エスタディオ・マヌエル・マルティネス・バレーロでのエルチェCF戦で公式戦の幕を開けます。
今夏のプレシーズンは、多くの代表選手がワールドカップの終盤まで戦ったことで、合流が段階的かつ非常に遅れたため、極めて異例な変則スケジュールとなりました。チームには8名の世界王者を擁していますが、依然としてコンディションの構築プロセスの段階にあります。
この開幕戦に向けて、ハンジ・フリック監督はいくつかの大きな不確定要素を抱えています。最大の焦点は攻撃の急先鋒である「9番」のポジション。プレシーズンで4ゴールを挙げ大爆発した18歳のエジプト代表FWハムザ・アブデルカリムがその筆頭候補ですが、フリック監督はラフィーニャや新戦力のアンソニー・ゴードンを「偽9番(ファルソ・ヌエベ)」として起用するプランも同時に温めています。
守備ラインにおいても、左サイドバックではアレハンドロ・バルデと電撃復帰したジョアン・カンセロが激しいライバル競争を展開。さらにセンターバックの一角では、カンテラ出身の17歳、ジェラール・マルティンが誰とコンビを組むかが注目されています。ジュール・クンデとアンドレアス・クリステンセンの二人がスタメンの有力候補となっています。
チームはエルチェに対し、1974年以来一度も敗れていないという素晴らしい歴史的な相性を持っており、昨シーズンもアウェーで1-3の勝利を収めています。この記念すべきシーズン初陣において、バルサはNikeとコービー・ブライアント氏のブランドであるMamba(マンバ)とのスペシャル・コラボレーションによる、黒と紫(Mamba Black & Lila)を基調とした最新のセカンドユニフォームを初めてピッチの上でお披露目し、王者の決意を証明する予定です。 (via MARCA / SPORT)
ジョアン・カンセロの電撃復帰とアレハンドロ・バルデの去就問題
今夏の移籍市場の最終盤、ポルトガル代表DFジョアン・カンセロがアル・ヒラルとの契約を正式に解除し、2029年までの4年契約を締結してバルセロナへ電撃的に帰還しました。この取引の完了にあたり、カンセロ自身がサウジアラビアのクラブで1年間プレーせずに過ごす覚悟を持って、バルサ復帰のみをエージェントに熱心に指示していたという裏話が判明しています。
カンセロの復帰に際し、カンセロの木曜日の公式プレゼンテーションでは、彼がこのように情熱的な本音を語りました。
『ここ数週間は本当に厳しい日々だった。しかし、私の目標はバルサに戻ること以外に何もなかった。エージェントにもバルサでのみプレーしたいと伝えていたし、ここにまたいられることは大きな誇りだ』。
また、カンセロはバルサ特有の美しく攻撃的でポゼッションをベースとする戦術モデル、およびカタルーニャの文化に深い親しみを感じており、自身の幼少期の唯一の右サイドバックのアイドルであるダニ・アウベスの系譜を継ぐことを強く誓っています。
さらに、プレゼンテーションにおいて、ファンの間で最も感動を呼んだピッチ外のディテールが、彼の左手首に光っていた1本の細いブレスレットです。
これは、バルサ財団が国際小児がんデーに際して展開している「Pulseras Blaugranas(青赤のブレスレット)」と呼ばれる社会貢献プロジェクト。闘病中の子供たちの治療や、小児がんの最先端の医学研究にすべての売上金(クラブ公式ショップで9.99ユーロで一般販売)が寄付される仕組みになっており、カンセロはこの特別な日において、サッカーというスポーツを超えたクラブの社会的価値と強くシンクロするために、自らこのブレスレットを着用してメディアの前に現れました。
カンセロは、昨シーズンにラ・リーガの栄冠を手にしたチームの現状について、さらなる高み、すなわち悲願のチャンピオンズリーグ制覇を見据えています。
『バルサのようなビッグクラブは、すべてのトロフィーを勝ち取るための野心を持たねばならない。我々は今シーズン、絶対にこのチャンピオンズリーグを獲りに行く』。
これに伴い、左サイドバックのポジションで直接競合することになった22歳のアレハンドロ・バルデの去就が急激に慌ただしくなっています。バルデは昨シーズン、公式戦42試合に出場して3アシストを記録。これまで「残留が絶対的な最優先」と主張していたバルデ本人およびその周辺ですが、カンセロの加入による出場時間の激減や、指導陣からのいくつかのメッセージに対し、心が揺れ動いていることが確認されています。
バルデのエージェントであるジョルジュ・メンデス氏は、バルデに対して届いているマンチェスター・ユナイテッドからの具体的な関心や、ベンフィカ、アストン・ヴィラからの獲得オファーを提示。特にベンフィカは2000万ユーロ規模の完全移籍金に加え、将来の保有権を一部維持する方向でバルサに最初の打診を行っています。アストン・ヴィラについては、現在のウイングの選手売却による軍資金の確保を待ちつつ、バルデ獲得の手続きを進めたい意向を示しています。
フリック監督は、このバルデを巡る動きについて、会見で次のように厳しい要求と覚悟を語りました。
『バルデが極めて素晴らしいクオリティを秘めていることは誰もが知っている。しかし、ここで最も重大なのは、選手本人が自らのライバル関係を勝ち抜いてピッチに立つという、確固たる信念を持っているかどうかだ。私は毎日の練習において、選手たちが100パーセント深くこのプロジェクトに専念している姿だけを求めている。チームが一丸となって戦わなければ、タイトルを獲得することはできないのだからね』。 (via SPORT / Estadio Deportivo / Esport3)
ジュリアン・アルバレス獲得破談とラウタロ・マルティネスとの合意
バルセロナが今夏、攻撃の絶対的なコアとして熱心に獲得を試みていたアトレティコ・マドリードのアルゼンチン代表FWジュリアン・アルバレスの引き抜き交渉は、アトレティコCEOのミゲル・アンヘル・ヒル・マリン氏およびディエゴ・シメオーネ監督による「放出の完全拒絶」と契約解除金5億ユーロ(約800億円)の提示により、事実上の完全な破談・終了を迎えました。
アトレティコ側はバルサによる度重なるアプローチに対し、メディアを通じて『他のクラブやその友好メディアに私たちの移籍戦略を荒らされたり、リスペクトを欠いたアプローチを受けるいわれはない。アトレティコは誇り高き団結したクラブであり、ジュリアンは私たちの今季の鍵だ』と強烈な反発と批判を発表。さらに、ジュリアンの代理人であるフェナン・ヒダルゴ氏がこの発言に憤り、自身のSNS上で以下のようにアトレティコ上層部を激しく非難するメッセージを投稿し、泥沼の政治闘争に発展しています。
『嘘つきに、なぜ嘘をついたのかと尋ねてはならない。それを説明するために、彼らはまた別の嘘を重ねなければならなくなるのだから』。
この事態を受け、スポーツディレクターのデコ氏は即座にプランBへと移行。同じくアルゼンチン代表の絶対的なストライカーであり、インテル・ミランの象徴である29歳のキャプテン、ラウタロ・マルティネスの獲得に向けて極秘交渉を完了させました。
交渉は先週、マドリードのホテルにてデコ、ボハン・キルキッチ、およびラウタロの代理人を務めるアレハンドロ・カマニョ氏の間で2時間にわたり行われ、個人合意(給与条件などを含む)を100パーセント締結。バルサはインテルに対して、1億ユーロを下回る額(約8000万から9000万ユーロ規模、ボーナス込み)の第1次公式オファーを週明けに正式提出する準備を終えています。
インテル側は、マロッタ会長が『ラウタロは私たちのキャプテンであり、歴史そのものだ。どのような条件であっても、彼を放出するような意思決定を行う余地は絶対に存在しない』と強硬な姿勢を示しており、インテルのクリスティアン・チヴ監督も『市場は裏切りに満ちているが、彼を失えばチームの攻撃は完全に崩壊する』と悲痛な警告を口にしています。しかし、ラウタロ本人がバルサでのプレーを強く望み、インテル側に交渉のテーブルに着くよう直接プッシュしていることで、この移籍オペレーションは最終盤の最注目トピックとして加速しています。
また、バルサはラウタロがバロンドールやゴールデンシューといった個人賞の栄誉を勝ち取るためにスペインでのさらなるステップアップに魅力を感じているという点に望みを託していますが、交渉が不調に終わった場合に備えて、第3・第4の矢を用意しています。
その筆頭が、ビジャレアルの32歳のスペイン代表FWアヨセ・ペレスです。フリック監督はアヨセの卓越した戦術的機動性とユーティリティ性を非常に高く評価しており、契約解除条項である3000万ユーロが提示されれば、アヨセ自身もバルサ移籍のためにビジャレアルに圧力をかける意思を固めています。そのほか、アーセナルからの退団を熱望しているビクター・ギェケレスや、クラブ・ブルッヘの18歳の若き大砲ニコロ・トレソルディなども獲得リストにその名を連ねており、移籍市場での動きが活発化しています。 (via SPORT / ElDesmarque / Esport3 / MARCA)
