デポルティーボ 8年ぶりの1部復帰に沸く聖地リアソールとファンに広がる不穏な抗議活動

デポルティーボ・ラ・コルーニャは、8年という途方もなく長い2部リーグおよび1部RFEFでの過酷な漂流を終え、ついに約束の地であるプリメーラへと帰ってきました。青と白のユニフォームが再び輝きを放ちます。実にして3,000日以上、およそ100ヶ月もの間、ファンが待ち焦がれ続けた歴史的な瞬間がいよいよ今夜のエルチェCF戦で現実のものとなります。

しかし、本来であればクラブとサポーターの永遠のハネムーン期間であるはずのこの輝かしい日において、クラブとファンの一部の間に深刻な亀裂が生じています。原因は、今シーズンの年間シート(ソシオ)キャンペーンの内容と、マラトン・インフェリオール(Marathón Inferior)スタンドへの入場条件、さらには全体的なチケット価格の大幅な引き上げに対するサポーターの激しい反発です。この現状への不満を示すため、一部の熱狂的なサポーターグループは、スタジアム前で「オレンジの抗議活動(protesta naranja)」を呼びかけており、このボイコット運動がスタンドの熱気と声援にどのような影を落とすのか懸念が広がっています。指揮官のアントニオ・イダルゴ監督も会見でこの事態に懸念を示し、これから訪れるであろう厳しい戦いと敗戦の瞬間に立ち向かうため、サポーターに対して今一度固い「団結」を強く呼びかけています。(via SPORT, Estadio Deportivo)

イダルゴ監督 2028年までの契約更新を発表も「残留」に懸ける並々ならぬ執念

開幕戦を控えた重要な1週間に、クラブはアントニオ・イダルゴ監督との契約を2028年まで延長したことを公式に発表しました。ここ数シーズン、監督交代が相次ぎ、一貫したプロジェクトを構築できなかったデポルティーボにおいて、この長期契約はクラブが安定を何よりも求めていることの最大の証明と言えます。

しかし、イダルゴ監督自身はこの契約に決して甘んじていません。記者会見において監督は、『私の契約更新は、1部残留という結果と完全に結びついている』と明かし、プロの世界において結果が出なければいつでも身を引く覚悟であることを強調しました。昇格という過去の栄光はすでに歴史の一部に過ぎず、明日からの過酷な1部リーグでの10ヶ月に及ぶサバイバルにおいて、毎シーズン自身の価値をピッチ上で証明し続けなければならないという、彼の並々ならぬプロ意識と強い危機感が表れています。(via Estadio Deportivo, SPORT)

開幕スタメン予想 守護神レオ・ロマンの抜擢とアンヘリーニョを巡るコンディション事情

エルチェ戦での先発メンバーは、プレシーズンで積み重ねてきた7つのテストマッチ(3勝3分1敗、敗戦はテレサ・エレーラ杯でのレアル・マドリード戦のみ)での戦術的なプロトタイプがベースとなります。最も注目される守護神のポジションには、今夏マジョルカから高額な移籍金を支払って獲得したレオ・ロマンの起用が確実視されています。ロマンは、既存のアルバロ・フェルロやヘルマン・パレーニョとのハイレベルな競争を制し、正守護神の座を掴む見通しです。

ディフェンスラインは、負傷しているアルティミラの代わりに、不動の右サイドバックとしてシモ・ナバロが先発します。左サイドバックについては、新加入のアンヘリーニョがプレシーズンのジェノア戦やレアル・マドリード戦で加入直後ながら先発出場したものの、本人は『まだチームメイトの肉体的、競争的な高いトーンに追いつくためのハードなトレーニングが必要だ』と自認しており、開幕戦の先発は昨季からの実績があるジャコモ・クアリアータに譲る可能性が高くなっています。センターバックは、昨季2部で無類の強さを見せたルーカス・ヌビと、今夏に加入してプレシーズンで大きな信頼を得た19歳のポーランド人DFブライト・エデがコンビを組む見通しです。中盤の底では、ロレンツォ・アマトゥッチとマリオ・ソリアーノが攻撃のタスクを司り、キャプテンのディエゴ・ビジャレスがその前方に配されるシステムが濃厚となっています。(via SPORT)

イェレマイを襲う恥骨結合炎の試練とカンテラーノの超新星メジャの先発準備完了

チームにとって最大の懸念材料となっているのが、昨シーズン11ゴール10アシストを記録し、合計21ゴールに直接関与したチームの絶対的エース、イェレマイ・エルナンデスのコンディションです。イェレマイはプレシーズン中、一度も実戦ピッチに立つことができませんでした。彼は数ヶ月前から恥骨結合炎(プバルヒア)の再発に悩まされており、非常に厄介な怪我に直面しています。

イダルゴ監督は、彼の回復を焦らせることなく、慎重に見極める姿勢を強調し、以下のように会見で語りました。

『非常に厄介な怪我だ。状態が良い日もあれば、再び痛みが現れる日もある。シーズンの開幕直後という非常にデリケートな時期に、状況をさらに悪化させて長期の離脱に繋がるようなリスクを冒すわけにはいかない。私たちは慎重に、ゆっくりと進めていかなければならない』

一方で、嬉しいニュースは、カンテラーノの期待の星であるダビド・メジャの復活です。メジャは膝の手術から驚異的な回復を見せ、ジェノア戦やレアル・マドリード戦ですでに短い時間ながらもピッチで走る姿を見せました。監督も『彼は明日の試合に先発出場できる状態だ』と太鼓判を押しており、右サイドハーフとしてルイシ・クルスとのスタメン争いに挑みます。なお、ノエ・カリージョは怪我の回復に数週間を要するため、今回の招集から外れています。(via Estadio Deportivo, SPORT)

ンソンゴとオーバメヤン 15歳差の最強凸凹コンビが担う新シーズンのゴール量産プラン

デポルティーボの新シーズンにおける最大の武器は、世界的な大物 Pierre-Emerick Aubameyang と、昨シーズン彗星のごとく現れて昇格のヒーローとなった Bil Nsongo による、15歳差の最強の2トップです。

キャリア通算380ゴール以上を誇る37歳のオーバメヤンは、プレシーズンのルーゴ戦でも早速ネットを揺らし、衰えを知らないスプリント能力と、一瞬の隙を突く卓越した得点感覚を遺憾なく見せつけました。一方、カメルーン出身のンソンゴは、昨季はファブリル(セカンドチーム)で20試合12ゴールを挙げて頭角を現すと、ファーストチームに引き上げられてからは17試合で6ゴールをマーク。特にバジャドリード戦での感動的なダブルパック(2得点)は昇格を決定づける奇跡の瞬間となりました。

イダルゴ監督は、この2人が同時起用された場合の素晴らしい補完関係を高く評価しており、彼ら2人の得点力がチームの残留への道を切り拓く最大の鍵を握っています。さらに、カンテラーノのケビン・サンチェスも「ライオンのような厳しい競争」の中でファーストチームへの合流を狙っており、前線の選手層は極めて充実しています。(via Estadio Deportivo, SPORT)

移籍市場最終盤の補強戦略 21歳ゼゼや俊足ウイングのアダマ・トラオレ獲得の噂

デポルティーボのスポーツディレクターを務めるフェルナンド・ソリアーノ氏は、移籍市場の閉幕に向け、チームにさらなるクオリティをもたらす「最後の仕上げ」となる補強を画策しています。

現在、補強の最優先事項は、実績のある「左利きのセンターバック(central zurdo)」と「右のウイング(extremo diestro)」の2ポジションです。左センターバックの候補には、イタリア・セリエAのナポリとの契約が満了してフリーとなっているブラジル人の経験豊富なDFフアン・ジェズスのほか、スタッド・レンヌに所属する26歳のフランス人DFリリアン・ブラシエの名前が挙がっています。さらに、サウジリーグのNEOM SCに所属する21歳のフランス人DFナタン・ゼゼに対しても熱烈な関心を示しています。ゼゼについては、レアル・ソシエダの強化部も獲得のライバルとして立ちはだかっており、激しい交渉が続けられています。

また、攻撃陣の「豪華な最後の1ピース(guinda)」として浮上しているのが、バルセロナのラ・マシア出身であり、圧倒的な肉体美と爆発的なスピードを誇るスペイン代表ウイング、アダマ・トラオレの獲得の噂です。複数の地元メディアやスポーツ紙もクラブによる獲得アプローチの事実を報じており、交渉が成立すればリーグ全体を驚かせる素晴らしいサプライズとなります。(via SPORT, ElDesmarque)

27名の過密登録枠問題 ビル・ンソンゴらファブリル登録を活用する知的な登録パズル

補強の動きが進む一方で、フロントが現在直面しているのが、プリメーラの「25名の登録制限枠」を巡る深刻な登録手続きのパズルです。現在、デポルティーボのトップチームには合計27名の選手が所属しており、上限を2名オーバーしている超過密状態となっています。

この問題を解決するため、スポーツディレクター陣は若手の年齢制限ルールを逆手に取った知的な登録プランを実行しています。具体的には、ビル・ンソンゴ、テウン・ヒセルハルト、さらに第3GKのエリック・プエルトといった若手選手たちを、トップチームではなくファブリル(セカンドチーム)の登録(Fabril登録)としてLaLigaに書類を提出する方針を固めました。これにより彼らは25名の登録制限枠から除外され、移籍市場閉幕までに不必要な選手登録のトラブルを完璧に回避することに成功しました。

一方で、今後の放出のターゲットとなっているエリック・プエルト、チャーリー・パティニョ、ホセ・アンヘル、ダニ・バルシア、アルナウ・コマスらについては、開幕戦までに売却やレンタル先を確定させるのは極めて困難な状況にあり、まずは現在のメンバーを維持したまま、今夜の開幕戦のホイッスルを迎えることになりそうです。(via SPORT)

【本日の総括】

待ち焦がれた8年ぶりの1部リーグの舞台がいよいよ始まります。ピッチ外ではフロントとファンとの間にチケット価格を巡るオレンジのボイコット活動といった不穏な動きがあるものの、イダルゴ監督との契約延長や、オーバメヤン、レオ・ロマンといった頼もしい新戦力の補強、そして若きンソンゴらの成長は、スタジアムに爆発的な期待と信頼をもたらしています。怪我を抱えるイェレマイの不在というハンディキャップを全員の結束で乗り越え、伝統あるリアソールの地で残留に向けた歴史的な第一歩を踏み出す戦いが、いよいよ開幕します。