モウリーニョ流の戦術完成とヴィニシウス不要論の波紋

クラシコでの鮮やかな勝利に続き、ラシン戦でも圧倒的な内容で白星を挙げたことで、ジョゼ・モウリーニョ監督が構築するチームの完成度に称賛が集まっています。

現在のチームは攻撃陣の前線からの連動したプレスと激しい攻守の切り替えが機能しており、ムバッペをはじめとする前線の選手たちが精力的に守備に走る献身性を見せています。モウリーニョ監督は『攻撃的選手たちがチームのために犠牲を払うことで素晴らしい成長を遂げている。私の考えと選手の特性が深く調和してきた』と手応えを語っています。

特に中盤では、ダブルピボットの位置に入ったベルナルド・シウバが抜群の展開力とプレス耐性を発揮し、ゲームメイクの核として君臨しています。「チュアメニ、ベルナルド・シウバ、アルダ・ギュレル、ジュード・ベリンガム」で構成される中盤の「スクエア構造」が完璧に機能し、試合の主導権を完全に掌握しています。

しかし、このチームの絶好調ぶりが、4試合の出場停止処分を受けているヴィニシウス・ジュニオールの立場に大きな波紋を広げています。ヴィニシウス不在の間に左ウィングに定着したヤン・ディオマンデがすでに4ゴール4アシストと大爆発しており、チーム全体のバランスが向上したためです。

アルフレド・レラーニョは『ヴィニシウス・ジュニオールが戻ることで、今うまく機能している最高のレシピが壊れてしまうのではないかという懸念を誰もが抱いている』と分析。トマス・ロンセロも『もし本人が望むなら、1億5000万ユーロ(約240億円)での売却に応じるのが賢明だ。これからの未来を考えれば彼はスタメンよりも控えになる可能性が高い』と踏み込んだ持論を展開しました。解説陣のラファ・アルコルタやアントニオ・ロメロも『ヤン・ディオマンデの存在がチームをより強固にしており、ヴィニシウス・ジュニオールは精神面も含めて立場を変えなければならない』と指摘しています。

モウリーニョ監督自身は『ヴィニシウス・ジュニオールを愛しているし、チームに不可欠だ。過密日程の中で固定の11人など存在しない』と火消しに努めていますが、過熱する議論の中で、今週水曜日のチャンピオンズリーグAEKアテネ戦でヴィニシウス・ジュニオールがどのようなパフォーマンスを見せるかに大きな注目が集まっています。 (via MARCA / SPORT)