エスパニョール プレシーズン最終戦コヴェントリー・シティ戦での敗北と終盤の崩壊

エスパニョールはプレミアリーグ昇格チームであるコヴェントリー・シティとのプレシーズン最終戦を戦い、1-3で敗戦を修めました。これにより、プレシーズンは2勝3引き分け1敗、直近4試合で勝ちなしというやや苦い形での締めくくりとなりました。

前半は立ち上がりから一進一退の攻防が繰り広げられました。開始11分、エスパニョールのドラン(Dolan)が素晴らしいチャンスを迎えるも、相手GKの決死のセーブに阻まれます。その直後の15分にはコヴェントリーが鋭いシュートで応酬しますが、GKドミトロヴィッチが安定したセーブでゴールを許しませんでした。前半30分を過ぎるとエスパニョールが中盤を支配し始め、カラやハビ・エルナンデスがシュートを放つなど相手陣内に侵入する時間が続きました。

後半もメンバー交代なしで挑んだエスパニョールは、開始早々の50分に決定機を作ります。コーナーキックからカブレラが頭で合わせ、ボールはゴールに吸い込まれるかと思われましたが、相手ディフェンダーにゴールライン上で間一髪クリアされました。60分にはロベルト・フェルナンデスがミドルエリアから左足でシュートを放つものの、これは威力がなく相手GKに回収されました。

しかし、ラスト20分に突入してメンバー交代を行ってから、それまで強固だった守備陣が一転して集中を欠き、崩壊を迎えることになります。69分に相手のパスワークに翻弄され、坂元達裕にドミトロヴィッチとの1対1を制されて同点ゴールを許します。さらに75分には、クロスボールに対してマークに入ったロヘル・イノホが競り負け、ジョシュ・エクルズに高い打点からのヘディングシュートを叩き込まれて1-2と勝ち越されます。84分には、交代出場のセンターバック、リーデル(Riedel)がエリア内でのルーズボールのクリアを誤り、こぼれ球を完全にフリーとなっていたエリス・シムズに冷静に蹴り込まれて万事休すとなりました。

1時間近くにわたり非常に高い水準のプレーを見せながら、最後の30分間でクオリティが大きく低下する脆さを露呈したことは、1週間後に迫る開幕戦に向けて大きな反省材料となります。(via Esport3) (via MARCA) (via Mundo Deportivo)

新戦力ウナイ・ヌニェス 先発出場で上々のデビューを飾る

今夏の移籍市場におけるエスパニョールの最新補強選手であるDFウナイ・ヌニェスが、プレシーズン最終戦のコヴェントリー・シティ戦で早くもスタメンとして先発デビューを果たしました。

ヌニェスはディフェンスラインの軸として落ち着いた振る舞いを見せ、対人戦やビルドアップにおいても確かなクオリティを示しました。チームが崩壊した後半終盤の交代劇までは、強固なディフェンスラインの形成に大きく寄与しており、新シーズンにおける守備陣の柱としての存在感を早速アピールする、非常に好印象な第一歩を踏み出しました。(via Esport3) (via MARCA)

ロベルト・フェルナンデス 驚愕のアクロバティックスコーピオンボレー弾と永遠の主将ダニ・ハルケへの追悼

この試合最大のハイライトとなったのは、前半37分にエスパニョールが先制した劇的なゴールシーンでした。

エドゥ・エスポシトが右サイドからゴール前へ精確なクロスを送ると、先発の最前線に入ったロベルト・フェルナンデスがこれを信じられないようなアクロバティックな姿勢からスコーピオンキックで合わせ、見事にゴール右下へボレーシュートを突き刺しました。

この衝撃的なゴラッソが生まれた瞬間、ピッチ上の選手たちは一斉に集まり、全員で固く抱き合いました。この日(8月8日)は、2009年に26歳という若さで遠征先のイタリアで急逝したエスパニョールの伝説的なキャプテン、ダニ・ハルケの17回目の命日でした。

選手たちはこのアクロバティックなゴールを、ハルケが背負い、クラブにおいて永久欠番のような扱いとなっている背番号21へと捧げました。エスパニョールは公式SNS上で『ダニ、君に捧ぐ!』とのメッセージをハルケの写真と共に投稿し、ピッチ内外で永遠のキャプテンへの深い愛情と変わらぬ敬意を示しました。(via Esport3) (via MARCA)

マノロ・ゴンサレス監督 支配的なフットボールを目指す戦術的意図と若手抜擢

マノロ・ゴンサレス監督は、1週間後に控えるレバンテとの開幕戦(8月15日土曜日)を睨み、コヴェントリー・シティ戦で本番を想定した非常に強力なスタメンをピッチに送り出しました。

スタメンには、GKドミトロヴィッチ、DFオマル、ウナイ・ヌニェス、カブレラ、イノホ、MFウルコ、エドゥ・エスポシト、アレックス・カラトラバ、Javi Hernández、ドラン、そしてFWロベルト・フェルナンデスが名を連ねました。

注目すべきは、中盤にアレックス・カラトラバとハビ・エルナンデスを同時に並べたことです。これは、ピッチ上で自らがボールを主体的に保持し、攻撃の主導権を握り続けたいという指揮官の強い戦術的意図の表れです。特にカンテラ出身の若手選手が、これからの過酷なシーズンにおいて重要な戦力となることを公に示す強力なメッセージとなりました。(via Mundo Deportivo) (via MARCA)

エスパニョールBチーム コヴェントリーBに4-0で完勝を収める

同日の午前中には、コヴェントリー・シティの練習場において、ファーストチームの試合に先んじて両クラブのセカンドチーム(Bチーム、フィリアル)による親善試合が行われました。

この試合では、エスパニョールBチームが終始ゲームを支配し、コヴェントリーBチームを相手に0-4という圧巻の完勝を飾りました。

エスパニョールBチームは非常に攻撃的で魅力的なフットボールを展開し、バウサが1ゴール、ムリェラが1ゴールを奪ったほか、ジャン・ペリエスが素晴らしいパフォーマンスで2ゴールを決めるダブルパックを達成。カンテラの若き才能たちのクオリティの高さと、今後のファーストチーム昇格に向けた十分なポテンシャルを証明しました。(via Mundo Deportivo)

【本日の総括】

エスパニョールはプレシーズン最終戦コヴェントリー・シティ戦において、1時間近くにわたりロベルト・フェルナンデスの美しいスコーピオン弾やウナイ・ヌニェスの安定したデビューなど見事なパフォーマンスを示しましたが、終盤の崩壊によって1-3で敗れ、守備組織の再構築という明確な課題を突きつけられました。しかし、命日を迎えた偉大な主将ダニ・ハルケに捧げられた感動的なゴールや、午前中のBチームによる4-0の快勝劇など、ピッチ内外で確かな歩みと強固な結束を感じさせる、新シーズン開幕に向けた重要な一日となりました。