プレシーズン第3戦カステリョン戦 敗戦でサポーターから怒りの声

パテルナのアントニオ・プチャデス・スタジアムで行われたプレシーズン第3戦で、バレンシアはセグンダ・ディビシオン昇格組でパブロ・エルナンデス監督率いるCDカステリョンに1-2で敗北を喫しました。前半は厳しい暑さの影響もあり0-0で折り返しましたが、中盤ではギド・ロドリゲスがベストプレーヤーとして機能し、攻撃面では左サイドに入ったリュウノスケ・サトウが最もアクティブな動きを見せていました。

後半に入り、カルロス・コルベラン監督はGKのビセント・アブリルを除く全選手を交代させました。しかし、この変更からカステリョンに主導権を完全に握られ、48分(50分)にラウール・サンチェス、60分にヤコブセンに立て続けにゴールを許して0-2とリードを広げられます。この不甲斐ない展開に、スタンドのファンからは「コルベラン、辞任しろ」「ピーター・リム、今すぐ出て行け」という怒りのチャントが沸き起こりました。

バレンシアは86分(87分)に、ダニ・ラバのパスを受けたアリウ・ディエングがトラップなしでペナルティエリア手前から直接ゴール隅に突き刺す見事なゴラッソを決めて1点を返したものの、反撃はここまででした。試合終盤は荒れ模様となり、85分にはサディク・ウマルがボールのないところでの危険なタックルと、その後の抗議および小競り合いで2枚のイエローカードを受けて退場。さらに終了間際には、ダニ・ラバが相手のフアンホ・ニエトから頭突きを受けたことで乱闘騒ぎとなり、両者が退場処分となっています。

なお、右SBはルボ・イランソとフルキエが負傷欠場中のため、BチームのCBであるワンジャラが急遽スタメン起用されました。また、負傷離脱していたムクタル・ディアカビがこの試合の後半から7ヶ月ぶりに実戦復帰を果たしたものの、失点に絡むなど試合勘の欠如を露呈しています。(via ElDesmarque)

ビセント・アブリルのコメント 出場機会への思いとファンの不満について

カステリョン戦でチーム内で唯一フル出場を果たした若きGKビセント・アブリルが、試合後に心境を語りました。バレンシアは現在ディミトリエフスキが唯一のトップチームGKとなっており、アブリルは出場機会を求めてレンタル移籍するプランがあったものの、現状はプレシーズンでゴールマウスを守り続けています。

『細部をコントロールしなければならないが、これが今のダイナミクスだし、このまま続けて次の試合について考えなければならない。プレシーズンだからね』

『実際のところどうなるかはわからないが、監督が与えてくれるチャンスを活かしている。試合とチャンスに集中して、全力で練習を続け、チームメイトを助けたい』

『エルデンセ戦より悪かったのは確かだが、プレシーズンでは結果を気にするべきではない。これまで通り練習を続けるべきだ。すべてを乗り越えられると確信しているし、このようにチームメイトを助け続ければ、きっとうまくいく』

監督が伝えているアイデアについては『ボールを保持し、ボールを支配すること。それだけだ』と明かしました。さらに、勝利を求めて厳しい声を上げるサポーターに対しても『ファンの気持ちは理解している。彼らは勝利を求めているからね。僕たちも勝つために、勝ち点3を得るためにプレーしている。このまま進めば、きっと良いシーズンになるはずだ』と落ち着いた姿勢を見せ、『GKは自信をつけるために出場時間を求めている。僕は監督が与えてくれるチャンスを活かして、常にチームをサポートしていくと伝えている』と力強く語りました。(via ElDesmarque)

スタメンの深刻な課題 ウイングと右SBの補強が急務

火曜日にメスタージャで行われるレアル・ベティスとのLaLiga開幕戦まで3週間を切りましたが、バレンシアのスタメンには深刻な問題が山積みとなっています。新戦力のリュウノスケ・サトウ、ジュシン・デ・ハース、アリウ・ディエングはLaLigaでの経験がないため、未知数の部分が多くなっています。現在の確実なスタメン補強はギド・ロドリゲスの残留のみであり、欧州カップ戦出場を争うためには質の向上が絶対条件です。

コルベラン監督は、GKと左SBのポジションは固めており、中盤もハビ・ゲラの背後にギド・ロドリゲスとフィリップ・ウグリニッチを並べる形が明確になっています。CBはセサル・タレガ、ユスティン・デ・ハース、ムクタル・ディアカビの中から2人が選ばれる予定です。

しかし、トーマス・ムニエの獲得失敗が大きく響いている右SBはカンテラーノしかおらず、スタメン級1人と控え1人の獲得が義務付けられています。さらに深刻なのがウイングで、純粋なウイングはルイス・リオハしかいません。リュウノスケ・サトウが左サイドで中に入ってSBにスペースを空ける役割として台頭してきているものの、トップレベルでの実力はテスト段階であり、開幕までにスタメン級のウイング1人と、選手層を厚くするためのもう1人の獲得が急務となっています。(via SPORT)

ダンジュマは構想外 コルベラン監督からの明確なメッセージ

昨夏に完全移籍で獲得したアルナウト・ダンジュマは、完全に期待外れの補強となり、コルベラン監督の構想から完全に外れています。クラブからのメッセージは明確で、新たな移籍先を探すように通達されています。彼の高い給与は現在の役割やパフォーマンスに全く見合っておらず、カステリョン戦でもコルベラン監督は彼がカンテラーノよりもローテーションの序列が下であることをはっきりと示しました。

左サイドの優先オプションはリュウノスケ・サトウとなっており、右サイドには利き足でプレーするダビド・オトルビや、トップ下のアンドレ・アルメイダをサイドに配置する形がダンジュマよりも優先されています。しかし、ダンジュマの放出は容易ではありません。高い給料を負担できるクラブを見つけ、選手本人を納得させる必要があるためです。移籍金ゼロで獲得したとはいえ、バレンシアはまたしてもこの選手で金銭的損失を被る可能性が高まっています。(via SPORT)

ルーカス・ヌニェス エイバルへのレンタル移籍が正式決定

バレンシアの将来を担うと期待されているMFルーカス・ヌニェス(20歳)が、セグンダ・ディビシオンのエイバルへ今シーズン終了までレンタル移籍することが公式に発表されました。パテルナの施設で8年間育ち、アカデミーの全カテゴリーを駆け上がった最高傑作の一人である彼は、昨季バレンシア・メスタージャで先発27試合、1828分プレーし、トップチームの練習にも参加、国王杯でトップチームデビューも果たしています。

ボランチやインテリオールとしてプレーでき、両足が使えて得点力や展開力も兼ね備える万能型MFです。今回のレンタル契約には買い取りオプションは含まれておらず、逆に一定の出場時間を満たさない場合にはエイバル側にペナルティが科される条項が盛り込まれています。バレンシアは彼がイプルアの厳しい環境で経験を積み、将来トップチームの扉をこじ開けることを強く期待しています。(via SPORT)

アンドニ・ゴロサベルとツィガンコフへの関心

右サイドバックの補強を目指すバレンシアは、アスレティック・ビルバオでエディン・テルジッチ監督の構想外となっているアンドニ・ゴロサベルの状況に関心を示しています。また、攻撃陣の補強として、ジローナからの退団を希望している28歳のウクライナ代表ウインガー、ビクトル・ツィガンコフの動向も注視しています。ジローナは当初の要求額であった2000万ユーロから1000万ユーロへ価格を引き下げており、セビージャとともに獲得を争う可能性があります。一方、バレンシアへレンタルされていたGKフレン・アギレサバラは、クラブが買い取りオプションを行使しなかったため、アスレティック・ビルバオへ復帰しています。(via ElDesmarque)

カン・イン・リーのアトレティコ移籍による連帯貢献金

カン・イン・リーがPSGからアトレティコ・マドリードへ4000万ユーロの移籍金で加入しました。この移籍に伴い、バレンシアはFIFAの育成補償(連帯貢献金)のメカニズムにより、移籍金の3.5%にあたる約140万ユーロ(さらにボーナス分も加算)を受け取ることになりました。FFPやクラブの経済状況にとってはプラスとなる金額ですが、2021年に彼をフリーで放出し、代わりに獲得したマルコス・アンドレが大失敗に終わったことを考えれば、この臨時収入はバレンシアにとって痛ましい過去の清算のようなものです。当時のホセ・ボルダラス監督も、彼の放出についてこう振り返っています。

『私が到着したとき、カン・インはすでに売却されていて、出て行かなければならないと言われた。理解できなかったよ。彼は悪いチームメイトで、どうしても出て行かなければならないと言われたんだ。驚いたね。彼は韓国にいて、戻ってきてからたった2日しか練習しなかったけれど、私はコーチ陣に、彼が一番の選手で、売却されるなんて理解できないと言っていた。彼の退団に関して私には発言権はなかったが、ゼロ円で放出されてしまった。まだ若かったし、練習した2日間でコーチ陣に彼が一番だと言ったのを覚えているよ』

クラブ首脳陣の誤った判断が、現在になって大きく浮き彫りとなっています。(via SPORT)

元バレンシア選手の動向 サム・リーノとママルダシュヴィリ

4年前にアトレティコ・マドリードからのレンタルでバレンシアに所属し、降格の危機から救う残留決定ゴールを決めたサム・リーノ(26歳)は、現在ブラジルのフラメンゴで充実した日々を送っています。コパ・リベルタドーレスやリーグ戦のタイトルを獲得し、チームの攻撃を牽引する重要な存在となっています。

一方、かつてメスタージャで世界トップクラスのポテンシャルを証明したGKギオルギ・ママルダシュヴィリは、移籍先のリヴァプールでアリソン・ベッカーの壁に阻まれ、出場機会を得られていません。キャリアの停滞を避けるため、彼は再び移籍市場に出ており、レンタルでの退団を模索しています。アンドニ・イラオラ監督は2人とも起用したいと考えているようですが、リヴァプールは適切なオファーがあればプレミアリーグ外への貸し出しに応じる構えを見せています。(via SPORT)

【本日の総括】

プレシーズンマッチでの敗戦によりサポーターの不満が爆発する中、ウイングと右SBの補強という深刻な課題が浮き彫りになっています。ダンジュマの構想外やルーカス・ヌニェスのレンタル移籍が進む一方で、過去に手放したカン・イン・リーの移籍金の一部が転がり込むなど、クラブのフロントの判断が改めて問われる1日となりました。開幕に向けて早急なスカッドの整備が求められます。