アトレティコ・マドリード

開幕戦でマラガに2-0で勝利を収めましたが、ピッチ内外で多くの劇的な話題に包まれています。

試合前には、今夏のアメリカ、メキシコ、カナダ共催のワールドカップでスペイン代表として世界王者になった4選手(マーク・プビル、マルコス・ジョレンテ、アレックス・グリマルド、アレックス・バエナ)の豪華な凱旋セレモニーが執り行われました。満員のメトロポリターノで国歌が大音量で流れる中、レジェンドのダビド・ビジャ氏がスーツ姿でワールドカップのトロフィーを抱えてピッチに入場。アトレティコ、マラガ、そして審判団全員がピッチ上に花道を作って出迎え、南スタンドには「スペインには2つの星、アトレティコには4つ」と書かれた誇り高い大バナーが掲げられました。代表監督のルイス・デ・ラ・フエンテ氏もスタンドから見守りました。

試合では、シメオーネ監督は16歳のジョージ・ドミンゲスやダニ・マルティネス、アルナウ・オルティス、カルロス・マルティンといったカンテラや若手を先発起用。ドミンゲスはクラブ史上最年少デビューを果たしたものの、前半にイエローカードを貰い、さらに退場スレスレの深いファウルを犯すなど危うい場面もあり、ハーフタイムでマルコス・ジョレンテと交代しました。カルロス・マルティンは、今季導入された新しい「5秒ルール」の初の犠牲者となり、スローイン時に5秒を超過して相手にボール権を奪われました。

後半、シメオーネ監督はジョレンテ、バエナ、ガンイン・リー、ユルマンド、ジュリアーノといった主力を次々と投入。70分にガンイン・リーが先制ゴールを決め、バエナが素晴らしい直接フリーキックを沈めて2-0で勝利を収めました。ガンイン・リーはゴール直後にベンチのヒメネスに飛びつきましたが、これはヒメネスが試合前に『今日君がゴールを決める』と予言していたためです。

一方で、バルサへの移籍願望を公言していたジュリアン・アルバレスへの不満がサポーターの間で爆発しています。試合には出場しなかったものの、南スタンドのウルトラから彼を侮辱するチャントが連呼されました。これに対しシメオーネ監督は、記者会見で『私たちのファンに対して非常にリスペクトしている』とコメントし、事実上のチャント容認とみなされて物議を醸しました。

キコ・ナルバエス氏は、ジュリアン・アルバレスの代理人の管理を厳しく批判し、『もし代表エージェントの賞があれば、彼の代理人は500人の候補にも入らない。バルサに資金がないのに移籍を企て、W杯中に夢だと言って騒いだのは最悪の管理だ』と語り、ロベルト・ゴメス氏も『ジュリアンは深く反省すべきであり、バルサはすべてのコードを破った』と非難。一方、サニ・カニサレス氏は『この逆境こそが彼を集中させ、素晴らしいシーズンにする引き金になる』と主張。Cerezo会長は『Juliánは素晴らしい人間で、2試合でファンを魅了する。彼は非売品だ』と火消しに努め、Mateu Alemany氏も『CEOの言葉通り、彼は非売品である』と強調しました。

補強面では、アトレティコは第3のフォワードとして、チェルシーのNicolas Jacksonのレンタルを検討しています。また、守護神Oblakの将来を見据え、NapoliのVanja Milinković-SavićとJuan Mussoのトレードを検討中。ディフェンスでは、Matteo RuggeriをAston Villaへ売却完了し、代替としてRacingの19歳ジョージ・サリナスを優先していますが、難航すればWolvesのHugo Buenoを狙います。また、Obed Vargasのレンタル放出について、セビージャ、ベティス、ヘタフェ、バレンシア、アラベス、フェイエノールトから問い合わせを受けています。(via SPORT / MARCA / Estadio Deportivo / Mundo Deportivo)

レアル・ベティス

チケット面において歴史的な偉業を達成しました。今シーズン、定員制限を増やし、過去最高の57,650人の年間シート完売を発表しました。ラ・カルトゥハスタジアムでの2年目で、前年比10%の価格増にも関わらず、更新率は97%以上を記録し、クラブに大きな経済的恩恵をもたらします。

リーグ開幕戦(第2節)は、この金曜日にアウェーでレアル・ソシエダと対戦(バレンシア戦の延期によるため、これが実質的な開幕戦となります)。

移籍市場では、アイルランド代表FWトロイ・パロットの獲得が秒読み段階。AZアルクマールから1600万ユーロ固定+300万ユーロ変動で合意しており、5年契約。トッテナム時代の同僚であるロチェルソがManu Fajardoスポーツディレクターに『彼は高いインスティンクトを備え、得点センスが抜群だ』と推薦したことが決定的となりました。

この補強に伴い、ベティスはダニ・セバジョスの完全復帰を成立させるため、20歳の下部組織出身選手パブロ・ガルシアをハル・シティへ移籍金500万ユーロ(50パーセントの保有権を含む、さらに将来20パーセントを義務買い取り、200万ユーロ変動。ベティスは30パーセントの保有権を維持)で売却する交渉を90パーセント合意させました。この放出により十分なサラリースペースが生まれます。

一方、マドリードで移籍を望みつつ待機しているダニ・セバジョスは、自身のSNSにて、自宅ジムでのトレーニング写真の上に『道は険しいが、それだけの価値がある』と逆書きの緑色の文字で投稿しました。さらに、バックグラウンドミュージックとしてジョスエ・ララホの「El dinero no me mueve(お金は私を動かさない)」を流し、歌詞の『お金は私を動かさない。それは私の遺伝子にはない。私は心で動くのだ』という部分を共有して、ベティス復帰への執念と熱烈な忠誠心をサポーターに示しました。

キーパーは、Diego Condeが肩を脱臼し、9月の代表ウィーク明けまで離脱。そのため、ラシンから移籍したÁlvaro Vallesが先発に。控えはカンテラーノのマヌ・ゴンサレス。さらに、バリャドリードBからアルバロ・デ・パブロ(24歳、買取オプション付レンタル)を緊急獲得し、トップ第3GKに据えました。

けが人では、ベジェリンがバリでのインテル戦で足首を捻挫しましたが軽傷で、水曜日に全体練習に合流し開幕戦に間に合う見込み。アブデも膝の怪怪から復帰し、開幕戦メンバー入りへ。欠場確定はアイトール・ルイバル、コンデ、ゴンサロ・プティ、ロチェルソです。(via Estadio Deportivo / ElDesmarque / Mundo Deportivo / SPORT)

セビージャFC

リーグ第2節は、土曜日にアウェーでアスレティック・ビルバオと対戦します。

移籍市場では、ギオルギ・コチョラシュヴィリ(ジョージア代表、27歳、Sporting CP所属)の獲得に合意。セビージャが400万ユーロ固定+150万ユーロ変動を支払う形で合意し、4年+1年オプションで合意予定。これはDjibril SowがGenoaに400万ユーロで移籍した後の補強。

ルーベン・バルガスは、オリンピアコスから1200万ユーロのオファーがありましたが、セビージャもバルガスも拒否。セビージャは2000万ユーロでの売却を望み、バルガスはCL出場クラブを望んでいます。バルガスは木曜、Luis García Plaza監督のミーティング後に違和感を訴えジムでの個別調整を行いました。

けが人では、アルフォン・ゴンサレスが大腿四頭筋の怪我から6週間ぶりに回復しグループ練習に合流。Kike Salasはラヨ戦のレッドカードで出場停止。Marcaoはブラジルへの移籍を模索しつつ個別調整。Ejukeはオファーがないため残留の可能性が高く、García Plaza監督も戦力として使うと明言しました。

補強ターゲットとしてチェルシーのTosin Adarabioyoのレンタルを検討中ですが、給料600万ユーロが壁。カンテラーノのAndrés Castrínはバレンシアが獲得を打診していますが、セビージャは600万ユーロ売却+保有権キープを求めて交渉が続いています。(via Estadio Deportivo / ElDesmarque / Mundo Deportivo / AS)

レアル・ソシエダ

移籍市場では、ウェスト・ハムからエドソン・アルバレスの獲得に向けて交渉が最終段階に入っており、Matarazzo新監督が強く望む補強です。

右SBでは、若手のイニャキ・ルペレスがファーストチーム登録を外れ、Bチームに降格し、背番号22を着用。これにより右SBはJ.M.アランブルのみ(オドリオソラは1月まで長期離脱中)。この枠を埋めるため、バルサのHéctor Fortのレンタル、またはチェルシーのMamadou Sarrの獲得を検討しています。(via MARCA / Mundo Deportivo)

アスレティック・ビルバオ

土曜日にホームSan Mamésにセビージャを迎えます。

移籍市場では、Edin Terzic新監督が右SBの人数削減を決定。Gorosabelを150万〜200万ユーロで放出する方向(市場価値300万ユーロだが売却優先、国内資金難のため海外売却を優先、Osasuna ya Racingが関心)。Vencedorは契約解除へ向かっています。

Nico Serrano(23歳、2028年契約)は今季構想外で移籍リスト。Sporting de Gijón(ヒホン)が関心(昨季レンタルで、昇格時300万ユーロ買い取り義務があったが昇格を逃し戻った)。

スタッツでは、昨シーズンのカンテラ出身選手の出場時間割合が「69.5%」でリーグ圧倒的1位を記録。GerenabarrenaがCastellónでの活躍から戻り、今季のトップチーム登録を勝ち取りました。(via Mundo Deportivo / MARCA)

バレンシアCF

Betis戦の延期(ベティスがW杯決勝進出選手Lo Celsoを擁していたため。なお、25日に行われる予定)により、開幕戦は土曜日にホームMestallaでCeltaを迎えます。

移籍市場では、オリンピアコスからPablo Maffeoを350万ユーロの買取オプション付きレンタルで獲得。マニセス空港に深夜1時に到着し、『夢であり願いだった。ギリシャで何か変なことがあったわけではない。バレンシアで長くプレーしたい』とコメント。これに伴い、若手の右SBルーベン・イランソがレアル・サラゴサに3年契約で完全移籍。バレンシアは買戻し権と将来の売却30%を維持。

キーパーは、Kayne Van Oevelenの合流が、IpswichのGK負傷により週末明けに延期。これに伴い、バレンシアの若手GKビセント・アブリルのナスティック・タラゴナへのレンタル移籍も延期。

移籍面では、Arnaut DanjumaがPSVから関心、バレンシアは400万ユーロ以上の売却を想定しています。(via SPORT / ElDesmarque / Mundo Deportivo)

RCセルタ

土曜日に敵地Mestallaでバレンシアと開幕戦を戦います。

事情として、8月11日のCarlos DomínguezのOviedoへのレンタル以降、10日間移籍市場の動きがなく「10日間の市場沈黙(セキーア)」が続いています。

放出待ちはManu Fernández、Matías Vecino、Carles Pérez、Moriba。補強として、アンドレ・アルメイダの中盤獲得を望むほか、Giráldez監督が求める突破力のあるウインガーを模索中。また、Galatasarayから契約解除交渉中のデンマーク代表CB Victor Nelssonに打診しています。(via MARCA / ElDesmarque)

デポルティボ・アラベス

リーグ第2節はアウェーでラヨ・バジェカーノとButarque(レガネス)で対戦。第1節はGetafeに3-0で勝利し、Mariano Díazが1ゴール2アシストの大活躍を見せ、SiveraやTenagliaらが好スタッツを記録。

騒動として、ラヨがバジェカススタジアムの使用停止によりブタルケ(レガネス)で代替開催するが、アウェイのアラベスサポーターにチケットを提供しないことを決定。アラベスはこれに猛反発し、『容認できない。ファンが応援する権利を守るべきだ』として、クラブ役員会はブタルケの貴賓席への出席をボイコット( plantón)することを発表。

チームニュースでは、Lucas Boyéが aductor(内転筋)の怪我から回復しつつあり、今回のラヨ戦に間に合うか調整中。Nicolás Valentiniも合流したが練習不足。Facundo GarcésはFIFAによる書類偽造ペナルティで12節まで出場停止です。(via MARCA / Estadio Deportivo / ElDesmarque)

ラヨ・バジェカーノ

第2節はアラベスと対戦。スタジアム使用停止のため、LeganésのButarqueで代替開催されます。

バジェカス・スタジアムが安全基準やメンテナンス不足でマドリード州から使用停止処分を受け、開幕戦のホームゲームをレガネスの本拠地Butarqueで開催。サポーターのペーニャ(ファンクラブ)は Vallecas でプレーするまでスタジアムに行かないとボイコットを宣言。

移籍市場では、グラナダのガーナ代表DF Óscar Naaseiを300万ユーロで獲得交渉中(Noble Mendyを2500万ユーロでHull Cityへ売却した資金がある)。Naaseiは昨季39試合(36先発)出場、1.85m。

Beñat San José新監督は現在、Luiz Felipe(ハムストリング断裂)とMarash Kumbulla(内転筋)が怪我、Raúl De Tomásは構想外となっています。(via Estadio Deportivo / MARCA)

ビジャレアルCF

日曜日に敵地Metropolitanoでアトレティコと対戦。第1節はRacingと2-2引き分け、Pape Gueyeが得点。

移籍市場では、若手右SBのDani Budesca(20歳)が2031年まで契約更新し、セグンダのコルドバへレンタル移籍。Willy KambwalaをOsasunaへ1シーズンレンタルで移籍合意、木曜日に発表予定。市場閉幕前に中盤のピヴォットを模索中。

Ayoze Pérez(32歳、2028年契約、違約金3000万ユーロ)にバルセロナが関心を示していますが、Ayoze本人はバルサ移籍を熱望しており、バルサが動けば交渉可能とのことです。(via SPORT / ElDesmarque)

CAオサスナ

月曜日にLevanteをホームEl Sadarに迎えます(Celta戦延期のため、これが実質的な開幕戦)。

補強:Villarrealのフランス人DF Willy Kambwalaをレンタルで獲得合意(Comoも参入していたが、Osasunaと合意、木曜に発表予定)。

チーム:右SBのValentin Rosierは太もも(biceps femoral)の怪我で軽微な調整、若手Íñigo Arguibideが先発候補。Jon MoncayolaやBudimir、Orozらが主力です。(via SPORT / ElDesmarque)

エルチェCF

リーグ第2節は日曜日にバルセロナと対戦。

登録面では、アルゼンチン人FWアビエル・オソリオとエセキエル・ポンセの選手登録を完了。バルサ戦に出場可能となりました。

けが人では、パディージャが別メニュー、ヤゴ・デ・サンティアゴ、アダム・ボアヤルが欠場。ジョン・チェタウヤ、グラディ・ディアンは復帰。スタジアム(マルティネス・バレーロ)の座席改修が完了しました。(via SPORT)

マラガCF

開幕戦はアトレティコに2-0で敗北。しかし、Juanfran Funes監督のもと、昨季昇令メンバー9人を先発させ、70分間アトレティコと互角に戦いました(カンテラーノが57.3%)。

移籍市場では、レバンテを退団したPablo Martínezと2年契約で合意。さらにネマニャ・グデリ(セビージャ退団後フリー)の獲得を狙っています。Gudeljはセビージャ(街)の近さに惹かれてマラガ移籍を真剣に検討。

けが人は、フェルナンド・カレロ、ディエラ、ムリジ、アドリアン・ニーニョがケガ。ダニ・サンチェスは契約解除して退団へ。(via SPORT / MARCA / Mundo Deportivo)

ヘタフェCF

木曜日21:00にヨーロッパカンファレンスリーグのプレーオフ(Partizan Belgrade戦)をホームColiseumで戦い、日曜にはRacingとリーグ第2節を対戦。

移籍市場では、レアル・サラゴサからフランチョ・セラーノ(200試合出場のキャプテン、2029年まで、30%保有権をサラゴサに残す)を獲得。

Bordalás監督が、第1節Alavés戦(0-3敗北)でのKiko Femeníaの退場処分に不満を漏らし、審判協会(AESAF)の抗議声明に『4〜5人の友達が作った組合の声明などどうでもいい、ComitéのFrancisco Soto会長も赤かどうか映像ではっきりしないと言っている』と反論して物議。Kiko Femeníaは次節サスペンション、Christantus Ucheはシーズン絶望の重傷、Juanmiも負傷しています。(via SPORT / MARCA / ElDesmarque)

デポルティボ・ラ・コルーニャ

第2節は月曜日に敵地La Rosaledaでマラガと対戦。初戦はElcheと1-1引き分け(得点:Aubameyang、アシスト:Amatucci)。

補強・放出:主力Yeremay HernándezをHull City(プレミア)が獲得交渉中。HullのIlicaliオーナーがBBCで『合意に近づいている、3〜4日で決まる。記録的な移籍金になる』と熱意。Yeremay自身はデポルでの1部デビューを望みつつ迷っています。

Charlie PatiñoがBochum(ドイツ2部)へレンタル移籍で合意に近づく。他にも放出リストにJosé Ángel Jurado、Eric Puerto、Dani Barcíaがいる。Noé Carrilloが怪我で欠場。(via ElDesmarque / SPORT)

【本日の総括】

移籍市場が残りわずかとなる中、ラ・リーガの男子チーム(マドリード、バルサ以外)は激しい動きに満ちています。アトレティコ・マドリードでの新星4名の凱旋とジュリアン・アルバレスへの侮辱チャントを巡る騒動、レアル・ベティスでの過去最高のシート完売とセバジョスの復帰を巡る駆け引き、さらに各チームでの右SBやセンターバックの負傷危機など、ピッチ内外で多様な人間ドラマが展開されています。各クラブが戦力登録や移籍完了に向けて激しく動く中、新シーズンのリーグ全体の勢力図は絶え間なく変化しています。