アスレティック・ビルバオ戦での敗北(0-2)
ラ・リーガ第3節、本拠地エスタディオ・アバンカ・バライードスに約2万900人の観衆を迎えて行われたアスレティック・ビルバオ戦は、0-2の完敗に終わりました。これでセルタはホームで痛恨の2連敗、開幕3試合でわずか勝ち点1と厳しい船出を強いられています。
試合は、立ち上がりこそ互いにハイプレスを掛け合うインテンシティの高い展開となりました。セルタは前半10分、フラン・ユトグラの右サイド突破から絶妙な折り返しを送り、ウィリオット・スウェドベリがゴール前で決定的な1対1を迎えますが、シュートは威力に欠け相手GKにセーブされてしまいます。
決定機を逃すと、ここからアスレティックのマンツーマンのハイプレスに完全に主導権を握られることになりました。相手の巧みなポジショニングに中盤を制圧され、セルタは守備の組織が崩壊していきます。
均衡が破れたのは前半20分。相手のベレンゲルにエリア手前でボールを奪われると、そのままカットインから右足で巻いた美しいミドルシュートをファーサイドのゴール右上隅に突き刺され、先制を許しました。さらにそのわずか2分後の22分、動揺が収まらないセルタは中盤でボールを失い、相手の素晴らしいパス回しからロベルト・ナバロに最終ラインを突破され、グラウンダーのシュートでネットを揺らされて0-2とされてしまいます。
その後もアスレティックに決定機を次々と作られ、前半34分にはイニャキ・ウィリアムズの至近距離でのシュートを浴びるなど大ピンチが続きましたが、GKイオヌト・ラドの奮闘とカール・スタルフェルトのカバーによってなんとか3失点目を免れました。セルタは前半36分にコーナーキックからユトグラがヘディングで合わせるも、無情にもクロスバーを直撃。前半を終えると、バライードスのスタンドからは手厳しいブーイングが沸き起こりました。
後半開始時、ヒラルデス監督は状況を打破すべくハーフタイムに4人の同時交代を決行し、システムを極めて攻撃的な3-3-4に変更しました。これが功を奏し、右サイドのハビ・ルエダや後半から投入されたイアゴ・アスパスが積極的にボールを引き出し、チーム全体の攻撃が活性化します。後半58分にはコーナーキックからスタルフェルトが完全にフリーでヘディングシュートを放つもわずかに枠を外れ、直後にはアスパスの魔法のようなパスからセルヒオ・カレイラが抜け出すもシュートはバーを越えてしまいました。
終盤は相手の交代策によって試合をコントロールされ、徐々にセルタの勢いも衰退。試合はそのまま0-2でタイムアップを迎え、昨季ヨーロッパ出場権を獲得しながらもホームで多くの勝ち点を失った悪い傾向が、今季も影を落としています。 (via Estadio Deportivo)
ヒラルデス監督の激怒と危機感
試合後の記者会見に臨んだクラウディオ・ヒラルデス監督は、前半の出来栄えとチームの守備構築の甘さに対して怒りと危機感を露わにしました。
前半の壊滅的な守備崩壊について監督は、
『ホームで0-2の敗戦を喫したこと、そして失点した後に見せたピッチ上でのあの脆い姿は、まさに大惨事と言うほかありません。後半の最初の30分間に見せたような、組織的でインテンシティの高い守備と闘争心がなければ、このラ・リーガという舞台で戦い抜くことなど絶対に不可能です。私たちは多くのことを抜本的に改めなければなりません』
と、非常に厳しい言葉を投げかけました。
さらに、戦術面や精神面の未熟さにも鋭く切り込み、
『アスレティックのようにクリティカルなクリティカルさを持つチームに対して、あのように強度が不足し、連動していない守備を見せれば、普通なら5失点していてもおかしくありません。実際にそうなる危険はすぐそこまで迫っていました。一度失点してしまうと、チームは落ち着きを取り戻してブロックを再編する代わりに、早く追いつきたいと焦るばかりで自陣でのポジションを完全に失い、中盤の守備は崩壊状態に陥りました』
と嘆きました。
ハーフタイムに4人を一挙に交代させる異例の采配について問われると、
『交代枠が5人までと決められていたから4人にとどめただけです。もしルール上許されるのなら、前半の出来を見た時点で11人全員を入れ替えたかったくらいです』
と語り、先発メンバーへの怒りと失望を隠しませんでした。
また、移籍市場最終盤の騒がしさが選手たちのパフォーマンスに影響しているのではないかという質問には、
『私たちはプロフェッショナルです。もしそれを前半の敗因の言い訳にするのなら大きな問題ですし、プロのサッカー選手をやめて他の仕事を探したほうがマシです。前半で評価できるのは、リスクを承知の上で相手をハメにいき、思い通りに進められていた最初の10分から15分だけでした』
と一蹴。その一方で、チームに必要な要素についても触れています。
『とはいえ、今も守備陣の補強に対する希望は持ち続けています。これから私たちは、ラ・リーガとヨーロッパリーグという2つのタフなコンペティションを、3日ないし4日おきにこなしていくという過酷な日程に足を踏み入れます。最終ラインに安定感とバリエーションをもたらすために新たな守備の力を補強することは非常に重要です。一方で、若い選手たちがこの激しい身体的・精神的な競争に適応していくためには、忍耐強く彼らを見守ることも不可欠です』
と語り、フロントへ改めて守備陣の緊急補強を強く求めました。 (via MARCA)
主将イアゴ・アスパスの苦悩
後半からピッチに立ち、39歳とは思えない卓越した技術で攻撃を牽引したキャプテンのイアゴ・アスパスも、敗戦後に厳しい表情で失望を口にしました。
ホームでの連敗についてアスパスは、
『誰もが予想していなかった、極めて重くタフな1週間になってしまいました。バライードスというホームグラウンドで2連敗を喫したという現実は心から傷つきますし、チーム全員が非常に打ちのめされています』
と落胆の色を隠しませんでした。
ゲームの分岐点を振り返り、
『まず私たちには、スウェドベリの素晴らしいチャンスがあり、先制して1-0にする絶好のスタートを切るはずでした。しかしそれを逸した直後、相手に見事なミドルシュートを右上隅に決められてしまいました。あの失点以降、プレスの開始タイミングが明らかに遅れ、相手の強力なハイプレスの出口を見つけることができなくなりました。2点目の被弾についても、プレスの遅れからボールを失い、見事な三角形を作られて崩されてしまった結果です』
と、攻守の連鎖で狂いが生じたことを冷静に分析しました。
ハーフタイム後の大改革と反撃については、
『監督が戦術的なテコ入れを行い、2点ビハインドの状況から追いつくために、リスクを背負いながら4枚の選手を前線に張る3-3-4のシステムに打って出ました。後半は実際にエリア付近まで持ち込み、スタルフェルトのヘディングシュートなど決定的なシーンを作りましたが、どうしてもゴールをこじ開けて反撃の狼煙を上げることができませんでした』
と悔やみました。
それでも、ベテランキャプテンとしてすぐに前を向き、
『結果は悔しい限りですが、リーグ戦はまだ始まったばかりであり、残り35試合という長い道のりが残されています。木曜日にはすぐに次の試合が控えています。この悔しさを胸に、次の試合で這い上がり、一刻も早く本来の勝利の道筋へとチームを引き戻したいです』
と、早期の挽回を固く誓いました。 (via MARCA)
衝撃の完全移籍!ステファン・バイチェティッチが3年契約でセルタに奇跡の復帰
苦境に喘ぐセルタですが、その重苦しい空気を一変させる奇跡のような嬉しいビッグニュースが舞い込んできました。カンテラ(下部組織)育ちの至宝であり、リヴァプールで強烈な輝きを放った21歳のMFステファン・バイチェティッチが、完全移籍でセルタに復帰することが正式決定しました。契約期間は2029年6月までの3年間です。
驚くべきことに、バイチェティッチはリヴァプールとの残りの契約を合意のもとで前倒しで解除し、フリーでの加入となります。したがって、セルタがリヴァプールに支払う移籍金はゼロです。ただし、リヴァプールは将来バイチェティッチが他クラブへ移籍した際の売却益の一定パーセンテージを獲得する権利を保持します。また、セルタとの契約自体は目標連動型のインセンティブが強く設定されており、試合への出場機会が増えるほど、給与が上がる仕組みとなっています。
バイチェティッチはこれまで、ハムストリングの負傷や、成長に伴う複雑なトラブルなどの理由により、約15ヶ月もの長期離脱を余儀なくされていました。しかし幸運なことに、数日前に待望の医療許可(完全復活の証明)が下りたばかりです。
選手を大切に育て、本来のフォームに戻すためにクラブは慎重なロードマップを描いています。バイチェティッチはまずBチームであるセルタ・フォルトゥーナ(3部)に登録され、過度なプレッシャーを排除した環境で実戦の勘を取り戻します。そして、徐々にコンディションを向上させながら、ファーストチームのヒラルデス監督を段階的に助けていくというハイブリッドなアプローチを採用します。
かつて神童の復帰についてヒラルデス監督は、
『彼はクラブをよく知る下部組織の選手であり、私たちとも素晴らしい信頼関係を築いています。彼が幸せにサッカーを再開し、もし条件が合致して契約に至るなら、それはチームにとってこれ以上ない素晴らしい未来です』
と期待を述べていました。
また、フォルトゥーナを指揮するフレディ・アルバレス監督も、
『中盤の底を務められる選手をずっと探しており、ステファンはまさにそのポジションを完璧にカバーできる最高の人材です。もし彼がコンスタントに試合に出場していたなら、もっと大きな野望を持つメガクラブが手を挙げていたはずで、我々に彼を獲得するチャンスなど絶対に巡ってこなかったでしょう。私たちは彼をよく知っており、彼もこのクラブをよく知っています。この補強が本当に実現して、これほど幸せなことはありません』
と歓喜の声を上げ、フィジカル面のブランクへの心配は問題ないと大きな信頼を寄せました。
17歳でプレミアリーグデビューを飾り、公式戦22試合に出場したキャリアを持ち、ラス・パルマスやザルツブルクへのレンタルも経験した稀代の才能が、過酷な手術と苦しいリハビリを乗り越えて、ようやく愛する我が家へ帰ってきました。 (via SPORT)
新戦力フェイとモリバの試練、復活を見せたミゲル・ロマン:個別選手採点と現地評価
試合後、現地メディアからは厳しい評価と敗戦の中でも希望を残した選手たちへの個別のコメントが届けられました。セルタの主力たちの詳細な採点と分析は以下の通りです。
GK イオヌト・ラド [評価:8]
2失点したものの、サンセやイニャキ・ウィリアムズとの致命的な1対1の場面を自慢の身体能力でことごとくストップ。彼が最後の砦として君臨していなければ、前半だけで試合が壊滅していたであろう最高殊勲のパフォーマンスでした。
DF アブドゥライ・フェイ [評価:3]
先発で公式戦のデビューを飾るも、対人デュエルで弱さを見せ、周りの守備陣との連携に苦しみ、完全にピッチ上で浮き足立っていました。前半終了間際には最悪のクリアミスを犯し、ハーフタイムでの途中交代を命じられると、スタンドへ向けて申し訳なさそうに両手を挙げて謝罪しました。
MF イライクス・モリバ [評価:3]
アヤックスへの移籍など将来を巡るピッチ外の噂が影を落としたのか、非常に消極的でクオリティの低いパフォーマンスに。相手の中盤の猛烈なプレスの餌食となり、ボールを受けることもままならず、前半のみでベンチへ退く屈辱を味わいました。
MF アレイス・フェバス [評価:3]
2失点目の原因となる致命的なロストを中盤の底で犯しました。常に背後からのマークにさらされ、前を向くためのターンやアイデアを繰り出せず、前半は散々な出来でしたが、後半に中盤の相棒が変わるとやや安定を取り戻しました。
DF ハビ・ロドリゲス [評価:3]
先制点を与える場面でベレンゲルにボールハントとシュートの広大な時間とスペースを許すなど、守備全体の機能不全に引きずられました。失点への関与とポジショニングエラーが多く、前半で交代となりました。
MF ウーゴ・ゴンサレス [評価:4]
初の先発マウンドに上がったものの、ピッチ上で完全に迷子になり、自身の居場所を最後まで掴めませんでした。セットプレーの守備での対応不足など集中力も欠き、ハーフタイムに交代。
FW ウィリオット・スウェドベリ [評価:4]
開始10分に迎えた決定的な1対1のチャンスを非常に甘いシュートでフイにし、流れを手放す最大の要因となりました。ディフェンス面でのハードワークは見せたものの、エゴイスティックなプレーも目立ち、指揮官の期待には応えられませんでした。
FW フラン・ユトグラ [評価:6]
前線で孤立気味でありながら、一人で攻撃を引っ張り続け、コーナーキックからバーを直撃する惜しいヘディングを見せました。後半にアスパスがピッチに入ってからは、抜群のコンビネーションでチャンスを創出するなど奮闘しました。
DF ヨエル・ラゴ [評価:6]
後半開始から出場。混乱を極めていた守備ラインをピシャリと落ち着かせ、ラインを高く維持しながらチーム全体の反撃の姿勢を支えました。
DF Javi Rueda [評価:6]
後半からの出場で、停滞していた右サイドに驚異的なオーバーラップと縦への推進力を追加。前半には見られなかった組織的な崩しを提供しました。
MF ミゲル・ロマン [評価:7]
後半開始から中盤に投入。彼が入った瞬間に、前半の重苦しい閉塞感が嘘のようにスムーズにパスが回り始め、ビルドアップに無類の流動性を生み出しました。セルタの中盤において彼の存在がどれほど代替不可能であるかをピッチで完璧に証明しました。
FW イago Aspas [評価:6]
後半からピッチに立つと、瞬く間にチームの軸となり、その無類のクリエイティビティで複数の好機を生み出しました。年齢を感じさせない唯一無二のクオリティを発揮。
FW ウーゴ・アルバレス [評価:5]
後半の途中に投入されましたが、チームの反撃の勢いが徐々にトーンダウンし、アスレティックが強固な守備ブロックを築いてきた難しい局面であったため、自身の持ち味をアピールするには時間とスペースが足りませんでした。 (via ElDesmarque)
【本日の総括】
アスレティック・ビルバオの強力なプレスと攻撃に前半で圧倒され、痛恨のホーム2連敗となりました。守備崩壊による完敗は重い課題を突きつけましたが、一方で完全移籍での復帰が決まったステファン・バイチェティッチという新たな希望が加わりました。このタフな過密日程を乗り切るために、今こそチーム一丸となって立ち上がる時です。
