ロドリ移籍の最終合意と詳細な契約条件

マンチェスター・シティとの10日間に及ぶタフな交渉の末、スペイン代表ミッドフィールダーであるロドリのバルセロナ移籍が実質的に合意に達しました。バルサは当初の4500万ユーロ固定支払いと変数1000万ユーロの提示から5回にわたり提案を改善し、最終的には固定6000万ユーロ、出場試合数に基づく獲得が困難な変数1000万ユーロ、達成が比較的容易な変数600万ユーロの総額7600万ユーロでシティと基本合意しました。契約期間は2030年6月までの4年間で、年俸はチーム内でも最高額となる1300万ユーロネット強に設定される見込みです。シティとは良好な関係が保たれているため、支払いはバルサの財務に配慮した快適な分割払いで進められます。

ロドリ本人がレアル・マドリードからの莫大なオファーやシティからの高条件の契約延長を断り、バルサでのプレーのみを熱望したことが交渉推進の要因となりました。ロドリは17日の19時頃にプライベートフライトでバルセロナへ到着する予定で、メディカルチェックや書類確認を経て19日のジョアン・ガムパー杯でお披露目され、23日のエルチェとのラ・リーガ開幕戦での出場が目指されています。

バロンドール受賞中の選手をバルサが獲得するのは、55年前にアヤックスから加入したヨハン・クライフ以来史上2人目の歴史的な出来事です。ロドリはSNSを一切持たず、一般の格安航空便を利用するなど極めて素朴な人柄として知られ、大学で企業管理学の学位を取得した経歴も持ちます。彼は自身の私生活について『もし母やパートナーに聞けば、私は普通のプロサッカー選手とはかけ離れた人間だと言うでしょう。サッカーとゲームの依存症であることを認めます』と話しています。この獲得について、元マドリーのホルヘ・バルダーノは『私にとってロドリは、バルセロナへの貢献として3500万ユーロの価値があり、レアル・マドリードから差し引く分として4000万ユーロの価値がある』と話し、ゲームメイクにおいて彼が世界最高の選手であることを大絶賛しました。(via SPORT)

ジョアン・カンセロが自由契約で電撃復帰

サイドバックの補強問題が解決しました。ジョアン・カンセロは、1年契約を残していたアル・ヒラルとの粘り強い交渉の結果、契約を解除することに成功し、フリーエージェントとしてバルサへ復帰することが決定しました。当初アル・ヒラルは1000万から1500万ユーロの移籍金を求めていましたが、カンセロがバルサへの移籍のみを希望する姿勢を崩さなかったため、最終的に無償での退団を認めました。

カンセロとバルサは、すでに今年6月の段階で2028年までの2年契約を口頭合意していました。彼は17日午後14時30分頃、プライベートフライトでバルセロナに到着する予定で、移動中の機内から自身のSNSに『帰省中』との言葉と、背を向けたバルサユニフォーム姿を投稿して復帰への強い熱量を示しました。

ハンシ・フリック監督は、左右の両サイドで高い攻撃力を発揮する彼の多才さを昨季から極めて高く評価していました。ラフィーニャやアンソニー・ゴードンといった前線での守備強度が高い選手たちが、彼の積極的な攻撃参加を戦術的にサポートすることでゲームバランスを保てる算段です。(via Estadio Deportivo)

プレシーズン最終盤バーゼル戦5-2大勝

バルセロナはスイスの St. Jakob-Park でバーゼルと対戦し、5対2の大勝でプレシーズンの重要な試練を飾りました。このスタジアムは1979年にクラブが初のカップウィナーズカップを制した歴史的な地であり、スタジアムは38000人のファンで埋まりました。

この試合では、今季の最新ユニフォームが着用される予定でしたが、主審とテレビ中継局がバーゼルの青赤ユニフォームとテレビ画面上で混同する可能性があると判断したため、バルサは急遽、昨季使用したマンゴーオレンジの3rdユニフォームを代用して試合に臨むアクシデントがありました。

試合は、34分にラフィーニャのピンポイントクロスをエリア内でうまくコントロールしたカリム・アデイェミが左足で叩き込んで先制。44分にディフェンス陣のクリアがバーゼルの17歳ドゥクレに跳ね返ってそのまま失点し追いつかれたものの、後半49分にはアデイェミが左サイドを突破して送った鋭いクロスをハムザ・アブデルカリムが左足ボレーで合わせて勝ち越しに成功しました。81分にはクンデがエリア内で倒されて獲得したPKを、ラミン・ヤマルが完璧にコントロールして3点目。84分にファリニャスが遅れてタックルしたためバーゼルにPKを与えて失点したものの、終盤にジェシー・ビシウが本領を発揮しました。89分にダニ・オルモの鋭い縦パスから見事なターンで4点目を沈めると、ロスタイム91分にはヤマルのパスカットからのアシストを受けてビシウが5点目を流し込みました。この試合、アデイェミとビシウの新加入コンビの決定力が大いに光る一戦となりました。(via SPORT)

カンテラ若手台頭の光と影

下部組織ラ・マシアからは、今季も多くの若い才能が台頭しています。その筆頭が18歳のエジプト代表FWハムザ・アブデルカリムです。バーゼル戦では後半開始から出場し、見事な左足ボレーシュートで今プレシーズン5試合目となる3得点目をマークしました。元バルサ下部組織FWジャン・マリー・ドングーは彼のプレーを『ハムザはペナルティーエリア内での得点感覚に非常に優れており、まさに純粋なフォワードだ。屈強な身体で相手DFを背負いキープする技術も高い。まだ連動性や、ボールを受けてから周囲を活かす動きに課題はあるものの、あのボレーシュートは素晴らしいストライカーのそれだ』と絶賛しています。

中盤では、18歳のシャビ・エスパルトが大きな注目を集めています。フリック監督は普段サイドバックとして使っていた彼を、今回は左インサイドハーフとして起用しました。エスパルトはまるでペドリを思わせるかのような試合の読みと、高精度なパス配給を披露しました。監督はピッチサイドから彼に対し、一時停止のたびにつきっきりで熱い指導を行っていました。エスパルト自身も『代表でもインサイドハーフでプレーした経験があり、周囲の偉大な選手たちのおかげで非常にやりやすかった。ここまで来るのは大変だが、残ることはもっと難しい。バルサの要求は極めて高い』と語り、一歩一歩成長する決意を示しています。

また、18歳のMFペドロ・ロドリゲスも将来を嘱望されています。現在の契約は2027年までですが、クラブと代理人の間で前向きな契約延長交渉が進行中です。プレシーズンの遠征メンバーから外れたことで移籍の憶測が飛び交いましたが、これは純粋に戦術的な判断でした。本人はバルサへの忠誠心を持っており、現在はバルサ・アトレティコのベレッチ監督のもと、カスティージャでのレギュラー確保に集中しています。(via SPORT)

フェラン・トーレスのPSG完全移籍と財務メリット

バルセロナはフェラン・トーレスをフランスのパリ・サンジェルマンへ約5000万ユーロ(変数なし)の移籍金で完全移籍させることで正式に合意に達しました。これにより、彼はクラブ史上5番目に高額な売却選手となりました。

この移籍は、クラブの財務面において非常に戦略的なメリットをもたらします。2022年1月にマンチェスター・シティから55000万ユーロで獲得したため、契約が残り1年となる現在、帳簿上には1000万ユーロの未償却分が残っていました。そのため、移籍金5000万ユーロからこの1000万ユーロを差し引いた4000万ユーロがクラブの純利益として計上されます。さらに、彼の年俸約1000万ユーロがカットされるため、合わせて5000万ユーロものフェアプレー資金がバルサに発生します。これにより、今夏新加入のアデイェミや新星ロドリのラ・リーガへの選手登録をほぼカバーできるようになります。

元有名GKのサンティ・カニサレスはこの放出に強く反対し、『彼が数年のイングランド生活から戻り、バルセロナの環境に順応してキャリアの最盛期を迎え、大舞台で決勝ゴールを決めるまでになった今、売却する意味が分からない。5000万ユーロという金額は安くはないが、この程度の資金で彼の代わりとなる得点力のあるFWを今の移籍市場で見つけられるのだろうか』と首脳陣を批判しています。一方で、フェラン自身は自身のSNSを通じて『クレス、まずは感謝を伝えたい。このカラーを守ることは誇りだった。バルサでの4年半は、私をより良い選手、より良い人間に成長させてくれた。バルセロナは私の家であり、全力を尽くすと約束してその通りに働いた。ここで最高の友人を残していく。Força Barça』という惜別のコメントを発表しました。(via Esport3)

カサドや若手陣の移籍市場動向とブラガ移籍決定のマルケス

フリック監督のプランから外れた若手選手の整理が急ピッチで進められています。19歳のセントラルMFトミー・マルケスは、ポルトガルのSCブラガへ移籍金1000万ユーロの固定支払いに加え、200万ユーロの変数ボーナスという条件で完全移籍が合意されました。バルサは優先交渉権を契約に盛り込み、今後の成長を監視します。彼は昨季フリック監督のもとでマジョルカ戦、アラベス戦の2試合に途中出場してデビューを果たしていました。

一方で、中盤のマルク・カサドの退団問題は複雑化しています。フリック監督から親善試合への帯同外を言い渡されたカサドは不満を募らせており、現在は放出候補選手たちだけの別メニューで練習しています。サウジアラビアのアル・ヒラルやアル・アハリが、バルサ側の要求額である3000万ユーロを満たす好条件を提示したものの、本人がヨーロッパの最高峰でのプレー続行を希望したため交渉は白紙化されました。代理人のジョルジュ・メンデスはプレミアリーグや、ルベン・アモリム率いるACミランなどとの移籍先交渉を進めていますが進展はなく、市場閉幕が2週間後に迫る中で切迫した状況です。

他の若手では、ジョフレ・トレンツがアヤックスへ600万ユーロ、キーパーのアロン・ヤアコビシュヴィリがアルメリアへ250万ユーロでそれぞれ移籍する交渉が最終段階に入っています。エクトル・フォルトやギジェ、トニ・フェルナンデスも個別調整を行いながら移籍への解決策を模索しています。

前線の補強に関しては、アトレティコ・マドリードのジュリアン・アルバレス獲得に向けた1億ユーロ規模の交渉が滞っているため、代替プランの検討が本格化しています。アーセナル所属のヴィクトル・ギェケレシュや、ビジャレアルに所属するジョルジュ・ミカウタゼがリストアップされています。特にミカウタゼは現在6000万ユーロの契約解除金が設定されていますが、8月22日の午前0時を過ぎると自動的に7500万ユーロへ引き上がる条項があるため、獲得に動くなら今週中が最終期限となります。なお、一部で報じられたスポルティングのコロンビア人FWルイス・スアレスへの関心については、クラブ上層部が完全に否定しています。(via SPORT)

ペドリとガビの入念な負荷管理とデ・ヨングの長期離脱

ラ・リーガ開幕を約1週間後に控え、フリック監督は選手の健康管理に細心の注意を払っています。バーゼル遠征では、ペドリとガビの主軸2名が招集外となりました。

ペドリはワールドカップでの負傷復帰から慎重に段階を踏んでおり、現在はクラブが作成した独自のトレーニングプログラムに沿って調整を続けています。練習場では問題なくボールに触れてトレーニングをこなしており、チーム練習への全面合流は間近と見られます。一方、ガビは休暇を約1週間返上して早期からトレーニングを開始し、すでに全体練習に一部加わっています。今回の遠征への不参加は単純な筋肉への負荷調整を目的としたもので、コンディションは良好であり、不必要な怪我のリスクを避けるための徹底した予防措置です。

その一方で、フレンキー・デ・ヨングの状況は依然として深刻です。オランダ代表として臨んだワールドカップで膝に重傷を負って帰還したデ・ヨングは、完全に回復して実戦に戻るまで少なくとも数ヶ月を要すると予測されています。クラブ上層部は、選手側が怪我のリスクを顧みず代表戦への出場を強行して怪我を悪化させた一連の経緯に対し、強い不満と憤りを感じています。(via SPORT)

バルサ・アトレティコがロスピタレット大会で優勝

ジュリアーノ・ベレッチ監督率いるBチームは、「トレンイ・シウタ・デ・ロスピタレット」の決勝戦でCE L'Hospitaletを2-1で下し、プレシーズン最初のトロフィーを手にしました。

この試合で絶大な存在感を示したのが、元バルサの世界的FWパトリック・クライファートの息子である18歳のシェーン・クライファートです。シェーンは圧倒的な個人の突破力で左サイドを支配し、前半に相手ディフェンダー2人をかわして正確なクロスを送り、イグナシ・ケールの先制点を完璧にアシスト。さらに直後には相手の守備の乱れを鋭い嗅覚で見逃さず、技ありのシュートでチームの2点目を奪い、自ら勝利を決定づけました。

後半には、今夏に加入したエクアドル人の新星ディフェンダー、ジョスエ・カイセドがピッチに入り、非凡なフィジカルと高い技術を証明する鮮烈なデビューを果たしました。試合後、ベレッチ監督は『今日の試合では、自分たちが目指すサッカーの形がよく現れ始めていた。新しい選手たちがよく溶け込み、我々のスタイルに適応できるように手助けすることが私の重要な使命だ』と語り、チーム全体の進歩と新戦力カイセドの能力に高い期待を寄せました。(via SPORT)

【本日の総括】

移籍市場で歴史的ビッグネームであるロドリの獲得合意やカンセロのフリー復帰など、極めて順調な補強が進むバルセロナ。プレシーズンマッチでも新加入選手やカンテラの若手が大勝に貢献し、フェランの売却によって健全な財務基盤と登録制限の大幅な解決も実現しました。ラ・リーガ開幕に向けて、これ以上ない仕上がりを見せています。