トレント・アレクサンダー=アーノルドの苦境
フェデ・バルベルデの負傷欠場に伴い、ラシン戦での右サイドバックのスタメン争いが激化している。今季、バルベルデが右サイドバックとして圧倒的なパフォーマンスを見せたことで、本職であるデンゼル・ダンフリースとトレント・アレクサンダー=アーノルドの2名がベンチを温める異例の事態となっている。
特にリヴァプールから1000万ユーロを支払って契約満了直前のアメリカ開催クラブW杯のために獲得されたトレントの立場は深刻だ。9月15日以降、彼が先発出場したのはビジャレアル戦(52分に途中交代)のみで、クラシコでは試合終了間際のわずかな時間しかプレーしておらず、アウェイ戦でのスタメンは今季エルチェ戦の1試合にとどまる。今季の公式戦出場は7試合でわずか344分間。ライバルのダンフリースは先発3試合を含むほぼ600分間プレーしており、トレントは完全に右SBの第3選択肢へと転落している。
ジョゼ・モウリーニョ監督は会見で葛藤を露わにした。
『まず何よりも心が痛む。選手に悪い感情を与えるのは嫌で、良い気分でいさせたい。1ポジションに2人を基本としてチームを作っているのに、3人目をプレーさせるのは自分にとっても辛く悲しいことだ。だが、その時の感情以上にチームにとって何がベストかが最優先される。あの時点では中盤を変え、フェデを他の2人よりも攻撃的なサイドバックとして置くことがチームのためになると判断した』
『ただ、トレントとダンフリースには、これはチームのための決断であり、君たち個人に反対する決断ではない、と説明し、彼らも良く受け入れてくれた。全員が出場することになる。明日もフェデは先発しないので彼らのどちらかがプレーする。クラシコでも展開の綾で2人とも出場したし、彼らが移籍を要求するとは思っていない。6日間で3試合という過密日程やカード累積、疲労、負傷を考えれば全員が必要だ』
一方、リヴァプールのレジェンドであるジェイミー・キャラガーはポッドキャスト番組 The Overlap で辛辣な提言を行った。
『私はトレントをリヴァプールに連れ戻したい。マドリードへ行ったのは大きな間違いだったと思う。現在のリヴァプールはMFを右SBに置いており、ビルドアップでの彼の創造性を明らかに欠いている。本職のダンフリースでさえ控えに回るようなチームで第3選択肢になっているなら、クラブ側も移籍先を探すよう望んでいるのは明らかだ』(via ElDesmarque / SPORT)
モウリーニョ監督が過密日程に強烈な皮肉
レアル・マドリードのジョゼ・モウリーニョ監督は、ラシン戦を皮切りにスタートする7日間でアウェイ3連戦(ラシン戦、チャンピオンズリーグのAEKアテネ戦、バレンシア戦)という異常なスケジュールに対し、得意の皮肉を交えて激しい不満をぶちまけた。
『アウェイ戦は相手サポーターの圧力や敵のモチベーションが加わるから常に危険だ。ホームで負け無しのラシン、明日のダービー結果次第で勢いづくか危機に陥るAEKアテネ、監督が代わったばかりの難所メスタジャでのバレンシア。水曜夜にアテネで戦い、木曜朝にマドリードに戻ってからバレンシアに向かうのは困難の連続だ。だが、1週間で4試合連続のアウェイ移動、特に日曜日と土曜日に試合が組まれたことは非常に珍しい。本来なら金曜か土曜に戦うべきだし、バレンシア戦も日曜であるべきだ。2日削られて7日間で3試合と3回の移動を凝縮された。ラ・リーガやテレビ局からの素晴らしすぎる大贈り物だが、これを乗り越えて彼らを悲しませてやろうじゃないか』
さらに、クラシコ勝利後のチームの成長と自身の指導者像の変化について語った。
『カンプ・ノウでの勝利は素晴らしい夜だったが、ジーニー・バスや飛行機を降りて翌日練習に戻った時、選手たちの表情には浮かれポンチではない落ち着きと集中力があった。我々のシーズン目標はバルセロナに1試合勝つことではなく、リーグタイトルを獲得することだ。若く経験の浅いチームだが、勝利の瞬間にも敗北の瞬間にも非常に成熟した静けさを持っている』
『年を重ねて、外で何と言われようが気にならないくらいバランスが取れるようになった。私への批判も全く響かない。バルサ戦の功績は全面的に選手たちのものであり、私は手助けをするためにいる。初期の守備的と叩かれた時期の私は、100ポイントを稼ぎ121ゴールを決めたチームの監督だった。今季もそれくらい守備的になって大量得点と勝ち点を重ねたいものだね。私は頑固者ではなく、研究し討論し、アシスタントや週の練習から柔軟に結論を出すタイプだよ』(via ElDesmarque / SPORT / Estadio Deportivo)