イニゴ・ペレス監督の退任と感動の別れ

クリスタル・パレスとの歴史的なカンファレンスリーグ決勝を終え、イニゴ・ペレス監督がラージョ・バジェカーノを退任することが正式に決定した。ラウル・マルティン・プレサ会長との共同記者会見が行われ、プレサ会長は『今日はイニゴ・ペレスにお別れを告げる日です。彼は過去2年半にわたりラージョの監督を務めてくれました。クラブは彼のおかげで向上しました。彼が自分の担当分野に費やしてくれた時間と仕事に感謝します』と労いの言葉を贈った。

ペレス監督は用意した原稿を持たずにマイクに向かい、『何も書いて用意してきませんでした。以前はそうしていましたが、紙を取り出して自分の気持ちを語るのはあまり快適ではありません。すでにスタッフには別れを告げました。まずは、私を信じる意思を示してくれた人々に感謝したいと思います』と切り出した。さらに退任の理由について『最も難しい決断でした。私のキャリアは短いですが、そこにはスポーツ以上の人間らしさと愛がたくさんありました。自分を支えてくれる人から離れるのはとても難しいことですが、自由に飛び立ち、他のクラブで新たなプロジェクトに立ち向かうためにも必要なことです』と説明した。

バジェカスでの思い出については、『最も強烈な思い出の一つは、3年前のカンプ・ノウでの試合が終わった時の歓喜です。あんなに叫んだことはないと思います。私を突き動かすのは、生き残ることです。バジェカスではたくさんの日、夜、そして歓喜の瞬間がありました』と振り返った。

最後にファンや選手へのメッセージとして、『昨日少し考えて、私にふさわしい言葉を書き留めました。選手たちには、よく「決勝で負けた、この痛みは一生忘れない」と聞くけれど、私にとってはそれは大きな嘘だと伝えました。その瞬間は痛みますが、その後はどういうプロセスだったかを見なければなりません。先日、敗北は私たちに痛みをもたらすが、時が経てば思い出になり、その思い出は私たちを笑顔にしてくれる、と書きました。あの日、私たちは皆泣きました。相手チームが祝うのを見るのは辛く、ファンの目を見て、この監督という仮面を脱がなければならないと気付きました。そして何時間か経つと、持っていない感情を見せることは、私にはそう感じられないと気付きます。私たちはプロセスが重要だと長い間話してきました』と語り、エモーショナルな別れを告げた。彼はビジャレアルの次期監督に就任することが決定的となっている。

(via ElDesmarque)

プレサ会長が語るシーズン総括と新スタジアム計画

ラウル・マルティン・プレサ会長はイニゴ・ペレス監督の退任会見の場で、今シーズンを『特優(最高評価)』と高く評価した。プレサ会長は2月以降、イシに対する不当な処分があるまで、クラブにとってそれが最善だと考えて公の場での発言を控えていたことを明かした。さらに『審判にこれほど不利な判定をされていなければ、ヨーロッパの大会の出場権を獲得していただろう』と判定への不満も漏らした。

ライプツィヒで行われたクリスタル・パレスとのカンファレンスリーグ決勝での敗戦については、『私たちは最初の試合で倒れたロッキー・バルボアのようなものだ』と表現。敗戦を失敗ではなく、さらなる成長の始まりだと捉え、『カンファレンスリーグのトロフィーを持ち帰れなかったという心のトゲがある。もう一度決勝に行けるよう努力する』と野心的な約束を掲げた。また、ペレス監督の慰留については『長期契約を提示した』と明かし、『イニゴが到達した高みは、誰も到達したことがない』と最大級の賛辞を送った。

一方で、クラブのさらなる飛躍のためにはインフラの改善が急務であると強調した。カンファレンスリーグ決勝前の公式昼食会では、フェリックス・ボラニョス大臣(スペイン政府)、マリアノ・デ・パコ(マドリード州スポーツ担当)、マルティネス・アルメイダ(マドリード市長)、ラ・リーガのハビエル・テバス会長、RFEFのラファエル・ロサン会長らとテーブルを囲み、ラージョの新スタジアム実現に向けて協力するという『ライプツィヒ協定』が結ばれた。プレサ会長は会見でも『ラージョにはインフラが必要だ。成長したい。私たちは50年前の施設について話しているのだ。その27,000人を収容できるスタジアムが必要だ。レアル・ソシエダ、セビージャ、デポルティーボと対等に向き合えるようになりたい』と熱弁を振るい、『私たちは支払い能力があり、多くの選手が、給料をきっちり払うクラブに来たがっている』とクラブの健全性もアピールした。

(via ElDesmarque)

(via MARCA)

次期監督候補にハゴバ・アラサテらが浮上

イニゴ・ペレス監督の退任を受け、ラウル・マルティン・プレサ会長とダビド・コベーニョ・スポーツディレクターは即座に後任探しに着手した。現時点での大本命は、マジョルカを解任されて現在フリーとなっているハゴバ・アラサテである。アラサテはオサスナをコパ・デル・レイ決勝に導くなどの手腕を発揮しており、アンドニ・イラオラやイニゴ・ペレスがバジェカスで築き上げた北部のプレースタイルを引き継ぐ最適な人材と見なされている。偶然にも、アラサテとイニゴ・ペレスは過去にヌマンシアやオサスナで監督と選手として共に過ごした師弟関係にある。

クラブは他の選択肢として、アラベスを率いるルイス・ガルシア・プラサにも打診を行ったが、彼はセビージャへの残留、あるいは新たなプロジェクトを優先し、ラージョには赴かない旨を伝えたため、この線は消滅している。

(via ElDesmarque)

(via Estadio Deportivo)

パテ・シスのビジャレアル移籍の可能性

イニゴ・ペレス監督のビジャレアル就任が確実視される中、彼の愛弟子であるセネガル代表MFパテ・シス(32歳)のビジャレアル移籍の噂が急浮上している。ペレス監督はラージョ時代からシスのパフォーマンスに絶大な信頼を寄せており、ビジャレアルの中盤再構築のキーマンとして彼をリストアップしている。

シスは経験豊富で高い身体能力を備え、守備的ミッドフィルダー、インテリオール、さらには必要に応じてセンターバックもこなせる多用性が高く評価されている。チャンピオンズリーグという厳しい舞台に挑むビジャレアルにとって、様々なソリューションを提供できる彼のプロフィールは非常に魅力的だ。

ただし、シスはラージョ・バジェカーノと2027年6月までの契約を残している。ラージョはチームの主力選手の放出を容易には認めず、交渉のハードルを高く設定する傾向があるため、ビジャレアルにとってはラージョとの厳しいクラブ間交渉が最大の障壁となる。

(via Estadio Deportivo)

イリアス・アコマックがレンタル満了で退団

今年1月にビジャレアルからレンタル移籍で加入していたモロッコ代表FWイリアス・アコマック(22歳)が、レンタル期間満了に伴いラージョに別れを告げた。彼は出場機会を求めてバジェカスにやって来ると、16試合に出場して1ゴール3アシストを記録。クリスタル・パレスとのカンファレンスリーグ決勝という歴史的な舞台への進出に大きく貢献した。

アコマックは自身のSNSを通じてファンにエモーショナルなメッセージを発信した。『ラージョファンの皆さん、お別れの時が来ました。短い旅でしたが、私に永遠の印を残すでしょう。1月に大きな希望を抱いてやって来て、この色を守った誇りを胸に去ります。私が皆さんと一緒に楽しんだように、皆さんも楽しんでくれたことを願っています。ライプツィヒでは歴史的なことの入り口に留まりましたが、この道のりは、皆さんが言っていたように、「敗北においても、あなたたちと共にいること以上の勝利は知らない」ということを教えてくれました。この素晴らしいチームメイトのグループ、コーチングスタッフ、そして愛情とサポートをくれたファンの皆さんに心から感謝します。家族の一員だと感じながら去ります。さようなら!』と感謝の意を述べている。彼は保有元のビジャレアルへ復帰する。

(via Mundo Deportivo)

ペップ・チャバリアの活躍によるサラゴサへのボーナス支払い

ラージョの左サイドバックとして活躍するペップ・チャバリアの契約オプションが発動し、ラージョから古巣のレアル・サラゴサへ追加で25万ユーロのボーナスが支払われることになった。チャバリアは4シーズン前にサラゴサから加入したが、移籍時の契約には特定の出場試合数をクリアするごとにボーナスが発生する条項が盛り込まれていた。

今シーズン、チャバリアはアルフォンソ・パチャ・エスピノとのポジション争いがありながらも、イニゴ・ペレス監督にとって不可欠な存在として躍動。ラ・リーガ、カンファレンスリーグ、国王杯を合わせて44試合に出場し、3500分以上のプレータイムを記録して1ゴール3アシストという成績を残した。これで設定された試合数のノルマをクリアした形となる。

このボーナス支払いにより、サラゴサがチャバリアの移籍で得た総額はすでに350万ユーロに達した。彼が来シーズンも同様の出場条件を満たせば、サラゴサはさらに25万ユーロを受け取ることになり、移籍金の総額は上限の375万ユーロに到達する見込みだ。

(via ElDesmarque)

【本日の総括】

イニゴ・ペレス監督の退任という大きな節目を迎え、クラブはハゴバ・アラサテを軸に新体制の構築へ。カンファレンスリーグ決勝進出という歴史的シーズンの立役者となったアコマックやシスの去就が動く中、プレサ会長は新スタジアム計画と共にさらなる飛躍をファンに誓っています。