モンチ新スポーツゼネラルディレクターの就任と新体制
エスパニョールに新たな時代が到来します。欧州サッカー界で最も高く評価され、名声を得ているエグゼクティブの一人であるモンチが、クラブの新しいスポーツゼネラルディレクターに就任しました。彼はセビージャを史上最高のチームに仕立て上げ、ヨーロッパリーグを7度制覇した立役者であり、先日アストン・ヴィラが同大会で優勝を果たした際の基礎を築いた人物でもあります。ローマでの経験も持つモンチは、本日13時にRCDEスタジアムで記者会見を開き、新プロジェクトの基本方針を大々的に発表する予定です。さらに、彼の右腕として、フェルナンド・ナバロが新フットボールディレクターに就任し、ミゲル・アンヘル・ゴメスがスカウト部門のトップであるヘッド・オブ・リクルートメントの役割を担う新体制も明らかになっています。(via Mundo Deportivo)
マノロ・ゴンサレス監督の去就と契約延長の舞台裏
シーズン終盤、降格の危機に直面した厳しいチーム状況を受け、クラブはヘタフェのホセ・ボルダラス監督の招へいを模索していました。新SDのモンチが彼を来季の指揮官として望んでいるという声も挙がっていましたが、このプランは立ち消えとなりました。アスレティック・クラブ戦での2-0の勝利、そしてパンプローナでのオサスナ戦での1-2の勝利という決定的な連勝の直前に、モンチとアラン・ペイス会長はマノロ・ゴンサレス監督への支持を明確に示しました。オサスナ戦で1部残留を確定させたことで、ゴンサレス監督の契約は2027年まで自動延長されています。本日のモンチの就任会見で、監督の続投が正式に発表される見通しです。ファンから熱烈な支持を受け、英雄として見送られたゴンサレス監督は、『エスパニョールは眠れる巨人だ。いい加減に目を覚まさせよう』と、来季への強い決意を言葉にしています。(via Mundo Deportivo)
激動のシーズン総括と冬の移籍市場の回顧
希望と戸惑いが入り交じる、クラブ史上稀に見る複雑なシーズンとなりました。ゴンサレス監督率いるチームは、ビルバオでの試合を終えてチャンピオンズリーグ出場圏内に浮上し、波に乗った状態で2025年を締めくくりました。しかし、その後の18試合でクラブ史上ワースト2位となる大スランプに陥り、一時は降格の危機に瀕するまでに崩壊しました。それでも土壇場で逆境を跳ね返し、最後の3試合で2勝1分けの成績を収め、比較的平穏にシーズンを終えることに成功しました。この不振の一因となったのが、冬の移籍市場での動きです。効果的な補強はエンゴンゲ一人にとどまり、イタリア代表のコレオショやハビ・エルナンデスが退団したうえ、プアドが大怪我を負うなど、戦力低下がチームのブレーキとなりました。それでも、最終節のホームでのレアル・ソシエダ戦の終盤には、ゴールキーパーのアンヘル・フォルトゥーニョとトップ下のリュック・カステイがリーガデビューを飾り、未来への希望となるポジティブなニュースも生まれています。(via SPORT)
選手個別パフォーマンス評価・ゴールキーパーとディフェンダー編
波乱のシーズンを戦い抜いた守備陣のパフォーマンス評価です。ジョアン・ガルシアの代役として加入したゴールキーパーは、その困難な任務を努力と献身、そして好セーブで全うし、残留の大きな柱となりました。オマールの控えとして想定されていたモロッコ人右サイドバックは、守備のタスクをこなしつつ、右ウイングとして先発することも多々ありましたが、攻撃面での貢献に欠け、大きなミスを避けることに終始しました。
センターバックのカレロは在籍7シーズン目で最高の輝きを放ち、前半戦は圧倒的なパフォーマンスを見せましたが、徐々に調子を落とし、リーデルにポジションを奪われる時期もありました。長年の守備のリーダーであるウルグアイ人センターバックは、彼らしからぬミスを犯すこともありましたが、貴重な得点力でチームを助けています。そして、ゴンサレス監督が『宝石』と称賛した若手センターバックは、スペイン1年目にしてカレロからポジションを奪うほどの活躍を見せました。足元の技術に難がある守備陣において、ビルドアップの要として欠かせない存在となっています。左サイドバックでカルロス・ロメロとポジションを争った選手は、不十分なパフォーマンスに終わりました。(via SPORT)
選手個別パフォーマンス評価・ミッドフィルダー編
中盤の選手たちも明暗が分かれました。今季のチームMVPに輝いたのはカルロス・ロメロです。トップ下でプレーした魔法使いは、6ゴール3アシストを記録し、今季のラ・リーガにおける最大のサプライズの一人として攻撃に違いをもたらしました。新加入のミッドフィルダーはクラブの期待に大きく応え、チームにバランスを与えながら、絶え間ない守備のカバーリングで貢献しています。背番号10を背負う選手はゴンサレス監督の絶対的なレギュラーとして定着し、今季初ゴールも記録しましたが、カードをもらいすぎる点が課題として残りました。
一方、中盤の補強選手として期待された選手は定着できず、違いを作ることができませんでした。キャプテンはピッチ外からチームを鼓舞し、苦しい時期に矢面に立ちながら2ゴールを挙げています。イングランド2部から加入した選手は、序盤こそ良かったもののチームの不振と共に調子を落としました。それでもセビージャ戦でのゴールやオサスナ戦でのアシストなど、最後にポジティブな結果を残しています。子どもの頃からのファンで夢を叶えた選手は、継続性と一貫性を欠くシーズンとなりました。(via SPORT)
選手個別パフォーマンス評価・フォワード編
攻撃陣は、絶対的な救世主の存在が残留を決定づけました。キケ・ガルシアはチームが最も必要とした時に救命胴衣として現れ、献身的なプレーとペナルティエリア内での圧倒的な存在感で8ゴールを記録し、今季最も決定的な選手の一人となりました。第2の得点源となった選手と、前線の基準の一人となった選手はそれぞれ7ゴールを記録しましたが、前者は前半戦こそ素晴らしかったものの、後半戦で大きな不振に陥っています。
その他の選手は厳しい評価となっています。コンゴ人フォワードはスタメンに定着できず、パルマ戦での退場処分が痛手となりました。怪我に泣かされた背番号7は、チームが絶頂期にあったわずか10試合の出場にとどまりました。バーンリーから復帰し期待を集めたコレオショは以前の輝きを失い、冬の移籍市場でゴールもアシストも記録しないまま退団しています。冬に加入したエンゴンゲは、当初こそ良い印象を残したものの散発的な輝きに留まり、終盤は出番を失いました。昨季はローテーションのレギュラーだった選手は今季出番が激減し、アトレティコ・マドリードに4-2で敗れた試合で1ゴールを挙げたのみに終わり、ジョフレに至っては今季ほとんど出場機会を得られませんでした。(via SPORT)
ホセ・グラゲラの完全移籍に伴う移籍金収入
来季に向けたクラブの財政に、思わぬ臨時収入がもたらされます。デポルティボ・ラ・コルーニャが最終節を待たずに自動昇格圏内を確定させ、プリメーラ(1部)への復帰を果たしました。これに伴い、エスパニョールからデポルティボへレンタル移籍していたミッドフィルダー、ホセ・グラゲラの契約に盛り込まれていた150万ユーロの買い取り義務オプションが自動的に行使されることになります。
グラゲラの育成元であるスポルティング・ヒホンが権利の30%を保持しているため、彼らに45万ユーロが支払われ、残りの105万ユーロがエスパニョールの金庫に直接入る計算です。グラゲラは今季、コパ・デル・レイを含めても公式戦14試合の出場、プレー時間はわずか733分にとどまり、多くの試合でベンチを温めるなどデポルティボでは控えの立場に甘んじていました。クラブはこの売却資金を、来季のプリメーラでの戦いに向けたチーム再編の資金として活用することになります。(via ElDesmarque)
【本日の総括】
モンチ新SDの就任とマノロ・ゴンサレス監督の続投により、エスパニョールは新たな安定期を迎えます。激動のシーズンを支えたキケ・ガルシアや若手選手たちの活躍をベースに、グラゲラ売却で得た資金を活用し、来季はより競争力のあるチーム作りが期待されます。