イゴール・オトルビ アギレ新監督の初陣で救世主となる同点弾
バレンシアCFのカンテラが生んだ新星イゴール・オトルビは、アギレ新監督の初陣となった試合で途中出場から貴重な今季初ゴールを記録し、チームの敗戦を免れさせた。1部降格圏脱出を目指す苦しい状況下において、ピッチに立つなり決定的な仕事をやってのけた若きサイドアタッカーの台頭は、クラブの危機を救う希望として大きな注目を集めている。
エル・サルディネーロで行われたレーシング・サンタンデール戦において、バレンシアはハビエル・アギレ新監督をベンチに迎えて臨んだ。チームはダニ・ラバの開始1分での恩返しゴールによって幸先よく先制したものの、徐々に相手のペースに飲み込まれて逆転を許す苦しい展開を強いられた。前半に採用した5バックが崩壊したため、アギレ監督は後半から4-2-3-1へとシステムを変更したものの、劣勢を跳ね返すまでには至らなかった。
状況を打破すべく、指揮官はベンチに温存していたオトルビとエリオットをピッチへと解き放った。多くのファンにとって先発から外れたことが驚きをもって受け止められていたこの若きウインガーは、投入直後から異彩を放った。ハビ・ゲラが巧みなドリブル突破から繰り出した絶妙なピッチ上の浮き球スルーパスに鋭く反応すると、相手GKアギレサバラの頭上を抜く技ありのシュートを叩き込み、チームを救う同点ゴールを奪ってみせた。
勢いに乗ったオトルビの攻撃力は止まらず、すぐさま勝ち越しとなる2点目の絶好好機を掴み取った。放ったシュートは相手DFブロシアンにゴールライン際で辛うじて防がれたものの、相手守備陣を恐怖に陥れ続けた。さらに試合終盤の93分には、鋭いドリブル突破からウゴ・ドゥロへ絶好のラストパスを供給し、あと一歩で逆転勝利という劇的な場面まで演出してみせた。最終的に試合は2-2の引き分けに終わり、降格圏脱出には届かなかったものの、新体制下で大きな爪痕を残した。
現在のバレンシアにおいて、彼が最も脅威を与えられるウインガーであることはピッチ上で完全に証明された。地元メディアの報道においても、途中出場からの圧倒的なパフォーマンスと得点への執念が高く評価されている。厳しいチーム状況の中で物怖じせずに自らのプレーを貫く姿勢は、若手育成に定評のあるバレンシアのカンテラ出身者らしい頼もしさを感じさせた。
新体制の発足と同時に強烈な輝きを放ったオトルビは、今後アギレ監督のもとで先発の座を確立させることが現実的な目標となる。バレンシアが直面する残留争いを勝ち抜くためには、個人の仕掛けで展開を打開できる彼の能力が必要不可欠であり、アタッカー陣の主力として重用される可能性は極めて高い。この動きが示すのは、指揮官交代という激動の中で、カンテラ育ちの若き才能がチームの戦術的中心へと一気に躍り出ようとしている現実である。(via SPORT / Superdeporte)