クラブ売却交渉の全貌 Goldman SachsとRMGの間の激しい駆け引き

セビージャFCのクラブ売却交渉に関して、水面下での驚くべき詳細が明らかになりました。現在、セビージャの買収・売却権は、クラブの筆頭債権者である「Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)」に独占権が与えられており、ニューヨークの本部からアメリカの富裕な投資家プールに向けてアプローチを行っています。これは、かつてセルヒオ・ラモスやFive Eleven Capitalとの独占交渉が破談した後に設定されたもので、今年末から2027年始めにかけて売却を完了させ、貸付金を回収するロードマップを描いています。ただし、売却の成功にはナバロSDが率いるスポーツ面の成績(12月時点で降格圏に沈めば価値が著しく低下する)が影響するため、実際の完了は来年夏になると専門家は見ています。

これに対抗し、現在もオファーを有効としてアピールを続けているのが、アメリカの「Riverside Management Group(RMG、リバーサイド)」です。RMG側は『4億2050万ユーロのオファーが今も有効であり、45日間で売却可能、1株あたり最大3400ユーロを支払う用意がある』と主張しています。

RMGとセビージャの接触は2024年にペペ・カストロ副会長を窓口として始まり、2025年1月には15日間の優先交渉権(LOI)に署名しましたが、RMGが保証資金の証明書やコンソーシアムのメンバーの詳細を期限内に提示しなかったため破談となりました。

RMG側は、ニューヨークのファンド「DCP Capital(DCP)」の代表者ファン・チュンからの100%資金保証メールを送付したものの、セビージャ側がセルヒオ・ラモスとの交渉のために不当に独占権を破ったと主張しています。しかし、セビージャの売り手側は、DCPを「国際的に認知されていないアジア系のファンド」と判断し、信用に足る証明とはみなしていませんでした。

さらに今年6月19日、RMGは上場を伴う複雑な株式交換(PubcoをNasdaqに上場させる計画)を用いた新たなLOIを提出しましたが、セビージャの株主らが確実な現金を望んだため拒否されました。

その後、売り手側のアドバイザーであるMA Abogadosのアルベルト・ペレス・ソラーノやBibium Capitalから、RMGに対して極めて過酷な交渉再開の条件(EV 4億3920万ユーロ、85%の確実な株式買収、4億ユーロの明確な現金証明、デューデリジェンス完了までの3ヶ月の制限、CSD(スポーツ上級委員会)承認後の100%現金一括決済、買収直後の8000万ユーロの即時増資、そして交渉を維持するための500万ユーロのデポジットとペナルティなど、さらにデラウェア州法ではなくスペイン法に従うこと)が提示されました。RMG側は、SPACという組織形態の規約上、このようなデポジットの支払いや事前の現金ペナルティは不可能であると反発。RMGの背後にはDCP Capitalと、イギリスの保険会社Marathon(代表アレックス・ハウエルは妻がセビリア出身で役員らと親しい)がついています。

7月14日(ユーロ2024のスペイン対フランス戦の日)、MA Abogadosのオフィスで、Pérez Solano、Pepe Castro、Rafael Carrión、そしてRMGを代表するRobert G. Warfield(過去にアトレティコへのアポロの誘致やサラゴサ買収に関与)、Toni Hernández(RMG公認の代表エージェント)らが最終面談を行いましたが、条件の不一致により決裂。交渉の過程において、Biris Norte(サポーターグループ)のメンバーがカストロ副会長との個人的な繋がりから一時介入したため、会長との関係悪化からセビージャ側が正式な代表者を明確にするよう要求するハプニングもありました。結果として、セビージャ側はRMGを「信頼性に欠ける」と切り捨て、ゴールドマン・サックスを通じた米国市場での販売に一本化しました。(via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

セビージャFCは、ホセ・イニャシオ・ナバロSDの手腕のもと、今夏15選手に及ぶかつてない規模の人員整理を敢行し、若手ニコ・ギジェンやイサク・ロメロへの背番号16番継承など、クラブの伝統であるカンテラ回帰による新体制構築を進めています。ゴールドマン・サックスに託された売却交渉の裏で、RMGとの巨額な買収駆け引きが決裂するなど、ピッチ外でも極めて激動のプレシーズンを過ごしていますが、新9番ロビー・ユアの加入や中盤補強の模索とともに、新生セビージャはサポーターの期待を背負って土曜日のレイヨ戦へと臨みます。