【若手育成ラボとUEFA規則の突破口

ブライトンで劇的な成功を収めたトニー・ブルーム氏は、そのアルゴリズムモデルをさらに拡張するため、ベルギーのサン=ジロワーズを買収しました。イギリスのEU離脱(ブレグジット)に伴い、イングランドでは18歳未満の外国籍選手獲得に対する法規制が極めて厳しくなったため、安価で獲得でき、柔軟な移籍政策を持つベルギーを新たな「若手発掘のラボ(実験場)」として選んだのです。

サン=ジロワーズでも手法は一切ぶれません。あらかじめ定められたゲームモデルに適合する選手を、マイナーリーグや下部カテゴリーから低予算で発掘し、チームで活躍させて価値を高めた上で高額売却します。ヴィクター・ボニフェイスやデニズ・ウンダフはその代表例です。クラブはこれまでに、ボニフェイス、フランジョ・イヴァノヴィッチ、ノア・サディキらの売却によって合計約6200万ユーロ(約100億円)もの移籍金収入を叩き出しています。

また、サン=ジロワーズとブライトンの両クラブが欧州戦に出場するにあたり、UEFAの複数クラブ所有(マルチクラブ・オーナーシップ)規制に抵触しないよう、ブルーム氏は金融上の手続きを経てサン=ジロワーズの少数株主へ移行しました。しかし、現在も実質的な経営と補強戦略はロンドンのカムデン・タウンにある看板のないStarlizardの本部(要塞)からのデータに基づいてコントロールされています。

現在のサン=ジロワーズのスカッドにおいて、セルタが最も警戒しなければならないキーマンは、ケヴィン・ロドリゲス、ギリェルメ、そしてモフォケンの3選手です。パワフルなデュエルと大柄で屈強なセンターバック陣、そして高い潜在能力を持つ若手アタッカー陣を誇るサン=ジロワーズは、バライードスでセルタにとって極めて脅威となる存在です。(via SPORT / Estadio Deportivo)

【本日の総括】

ラヨ戦での0-3大敗から立て直しを図るセルタにとって、バライードスで迎えるサン=ジロワーズ戦はELプレーオフ圏内進出に向けた極めて重要な一戦です。データ分析の最先端を走る「アルゴリズム軍団」を相手に、ヒラルデス監督が守備をどう修正し、ファンに勝利を届けられるかに注目が集まります。