ピナタル 対 エルチェCF
コパ・デル・レイ / 2026年10月28日(水) 03:00 キックオフ(日本時間)
最終更新: 10月27日 09:03(試合前プレビューを公開)
見どころと対戦背景
コパ・デル・レイ1回戦において、ラ・リーガ(1部)のエルチェCFと、ムルシア州地域リーグに所属するUDピナタルが激突します。スペインサッカーのピラミッドにおいて「5つのカテゴリー(5階分)」もの格差が存在する両チームの対戦は、一発勝負のカップ戦ならではのドラマと緊張感を孕んでいます。
エルチェCFにとってサン・ペドロ・デル・ピナタルは、普段からキャンプやトレーニングマッチで頻繁に訪れる馴染み深い土地であり、ピナタル・アレーナの施設も熟知しています。しかし、公式戦で真剣勝負を繰り広げるのは今回が初となります。この一戦の舞台はロ・パガンのグラウンドであり、プロチームの選手たちが普段慣れ親しんでいない「人工芝」での戦いとなることが大きな変数のひとつです。過密日程の中で週末にラヨ・バジェカーノ戦を控えるエルチェCFにとって、最大の敵は慣れないピッチコンディションと格下相手に対する油断や過度のリラックスにあると言えます。
一方のUDピナタルは、リーグ戦では未消化試合を抱えて11位につけているものの、直近の試合で首位のレアル・ムルシアBチームを破り、予選ラウンドではアトレティコ・メリジャに11-0で圧勝するなど破竹の勢いを見せています。1部クラブをホームに迎える歴史的な一戦に向けて、チームと地元の熱気は最高潮に達しており、下剋上を起こすべく強い野心を持って挑んできます。
予想スタメンと負傷・出場停止情報
SPORT紙をはじめとする各メディアの報道によると、エルチェCFのマルティン・アンセルミ監督は前日会見で一部の選手以外の先発メンバー開示を避けたため、両チームともに報道で11人全員の完全な予想スタメンフォーメーションは提示されていません。したがって、本稿では推測による先発一覧の作成は行わず、報道で先発出場が確定・確実視されている選手および欠場者情報を整理します。
エルチェCFでは、468日間にわたり公式戦出場から遠ざかっていたGKアレハンドロ・イトゥルベの先発デビューが確定しています。また、9月に加入したCBケビン・ロモナコも最終ラインの軸として初先発を飾ることが明言されています。さらに、直前のトレーニングには下部組織からアレハンドロ・カンポス、セイドゥ・クルマ、アルバロ・パディージャ、アントニオ・バスティダの4名が参加しており、トップチームの過密日程を考慮したターンオーバーの一環として招集リストに入り、出場機会を得る見込みです。
欠場・出場が微妙な選手:
- エルチェCF
- マルク・アグアド(負傷・足首負傷のため)
- フェル・ニーニョ(コンディション不良・背中痛のため)
- トマ・ルマル(コンディション不良・グループ練習不参加のため休養濃厚)
- UDピナタル
- 報道で特定の欠場・出場不透明選手に関する情報は提示されていません。
監督会見・注目選手コメント
この一戦に向けた前日記者会見において、エルチェCFのマルティン・アンセルミ監督は、カテゴリーの差に関わらずカップ戦へ全力で臨む姿勢を強調しました。同監督は「コパ・デル・レイには絶対的な重要性を置いている。勝者となるチームとは常に勝ちたいチームであり、良い流れは日々の勝利によって養われるものだ」と語り、チーム全体に引き締めを図りました。
注目のターンオーバーと選手起用については、「イトゥルベをはじめ、これまで出場時間が少なかった選手たちは非常に重要になる。我々は質の面で均整のとれたスカッドを有しており、チャンスを掴むために準備してきた選手たちのプレイをピッチで見たい」と期待を寄せました。また、会場の人工芝グラウンドや油断への警戒に対しては、「最初の数分間は馴染むのに違和感があるかもしれないが、試合が進むにつれて順応していく必要がある。それは考慮すべき要素ではあっても言い訳にはならない。我々がすでに勝ち抜けたなどとは一切考えておらず、現代サッカーで勝つには全力で正しく戦わなければならない」と冷静に分析しました。
さらに、アンセルミ監督は自身がアルゼンチン3部リーグで指揮を執っていた時代に1部チームを撃破した過去を回想し、「1部クラブと戦うことは相手にとって絶大のモチベーションになる。私自身もかつて彼らの立場にいて勝ち上がった経験があり、この規模の試合に何を懸けているか理解している。相手は素早い攻撃とプレッシャーをかけてくるはずであり、絶対に敵を低く見積もってはならない」と相手の脅威を警告しました。また、「毎日トレーニングをともにしている選手は全員がプロチームの一員」と述べ、下部組織から昇格する若手にも対等な機会を与える方針を明かしました。
対するUDピナタルのフランシスコ・マドリード“チュテ”監督は、歴史的な一戦に向けて「チームは戦い方を知っており、最後まで信じ続ける姿勢を証明してくれた。直近の勝利は格別であり、エルチェという大きなクラブを迎えるにあたって大きな活気と希望を与えてくれている」と力強く意気込みを語り、ホームでの大金星に自信をのぞかせています。
選手個人の動向として最も熱い視線を集めるのが、エルチェCFのゴールマウスを守るアレハンドロ・イトゥルベです。アトレティコ・マドリードの下部組織出身である若手守護神は、2025年7月に加入して以来、イニャキ・ペーニャやマティアス・ディトゥーロといった実力者の陰でポジション争いに苦しみ、468日もの間ベンチで耐え忍んできました。この一戦は、過酷な待ち時間を経て掴み取ったアピールの場であり、アンセルミ監督に対して自身の真価を証明する試練の90分となります。
ピナタル 対 エルチェCF の背景データ
エルチェCF
この試合の前
- 10月24日(土) @ ラージョ・バジェカーノ 0-3(勝)
- 10月17日(土) @ ビジャレアルCF 0-0(分)
- 10月11日(日) vs セルタ 0-0(分)