ルベン・イランソのサラゴサ移籍交渉とバレンシアの抱えるジレンマ

下部組織育ちの若きDFルベン・イランソ(通称ルボ、23歳)を巡り、バレンシアとリアル・サラゴサの間で完全移籍に向けた交渉が進められています。

サラゴサのスポーツディレクター、ラロ・アランテギ氏は、センターバックと右サイドバックを極めて高いレベルでこなせるイランソの多才な守備能力を高く評価し、守備陣の最後のピースとして獲得を熱望しています。

しかし、ここでもバレンシアの交渉スタンスとピッチ上の切実な問題が足枷となっています。サラゴサが提示した最初のオファーには、バレンシアが将来的にイランソの所有権の10%を保持し続ける条項が含まれていましたが、バレンシア側はこの保有比率を「20%」に引き上げ、さらに将来的な優先買い戻し権を契約に付帯させることを要求しています。

さらに大きな問題として、カルロス・コルベラン監督は、右サイドバックの絶対的な補強(アラウ・マルティネス)が正式に完了するまでは、どんな条件であってもイランソの放出を許可しないという強い姿勢を示しています。バレンシアの補強の遅れが、若手たちのステップアップや選手整理のオペレーションをすべてストップさせるという悪循環を生んでおり、交渉はジレンマを抱えたまま最終局面を待っています。(via ElDesmarque)

【本日の総括】

佐藤龍之介の選手登録完了や、新キャプテンのギド・ロドリゲスをはじめとする主力の登録が無事に終わった一方で、今夏のバレンシアは極めて厳しい経済的制限(FFP)とジローナ側の800万ユーロの強硬姿勢により、大本命であるアラウ・マルティネスの獲得を巡って膠着状態に陥っています。ベルンハルドソンの獲得失敗やイランソの移籍差し止めに見られるように、右サイドバックの補強の遅れがチーム全体の補強と放出の連鎖をすべて遅らせる悪循環となっており、アタッカーであるダンジュマの売却による資金捻出や、ミケルブレンシス、ザノッティといった代替案の迅速な成立を含めたフロントの市場最終盤の決断が、コルベラン新体制の命運を分ける最大の鍵となるでしょう。