バジェカス・スタジアムの使用禁止決定と第2節アラベス戦のブタルケ代替開催

ラージョ・バジェカーノは今シーズンのラ・リーガホーム開幕戦を本拠地であるバジェカス・スタジアムで行うことができなくなりました。クラブはマドリード州政府に対し、第2節デポルティーボ・アラベス戦での使用を一時的に認める仮処分申請を行っていましたが、スポーツ担当部署によってこの申請は正式に却下されました。この決定により、8月20日木曜日21:00に予定されているデポルティーボ・アラベス戦は、レガネスの本拠地であるエスタディオ・ムニシパル・デ・ブタルケで開催されることが確定しました。マドリード州政府がクラブとレガネスとの仲介役を務めたことで、代替スタジアムとしての使用合意が成立した形です。

ラウール・マーティン・プレサ会長はバジェカスでの即時開幕を目指して、直前までグラウンドにオペレーターを配置し、トラクターなどの重機を投入して芝生の全面的な張り替え作業や補修を連日徹夜で進めていました。週末の雨によるピッチの悪化は免れたものの、一部の芝生は今なおはげており、剥がされた不良な芝生がアロヨ・デル・オリバルのコンテナに山積みにされているなど、突観工事での完全な改善には及びませんでした。さらに、クラブ側が6月中に提出すべきだった必要な報告書類を怠っていたという組織的な不手際も響き、州政府は安全と衛生、防犯の観点からスタジアムの解放を許可しませんでした。

ブタルケはラージョにとって未知のスタジアムではなく、今年2月にバジェカスの芝生状況悪化によりアトレティコ・マドリードを迎えた際にも代替スタジアムとして使用されました。その際はファンによる激しい抗議の中で観客はわずか5,335人しか入りませんでしたが、チームは非常に高度な集中力を発揮してアトレティコを3-0で破るという素晴らしい結果を残しています。今回もチームはピッチ外の雑音から距離を置き、セビージャとの初戦で97分に議論を呼ぶペナルティキックによって2-1で敗れた痛みを、このブタルケの地で晴らす必要があります。(via ElDesmarque, Estadio Deportivo, MARCA)

安全問題に端を発するスタジアム監査の全貌と今後の不透明なスケジュール

この前代未聞のスタジアム閉鎖問題の根源は、昨年10月からマドリード州政府が主導した大規模な施設監査にあります。監査によってスタジアムの消火設備、電気系統、衛生環境、さらには建物全体の一般的なメンテナンス不足など、非常に重大な保安上の欠陥が複数検出されました。これを受け、州政府は利用者の安全が確保できないとしてスタジアムの利用許可を一時的に停止する措置を下しました。

当初、ラージョのフロント陣が調査員や作業員の立ち入り検査を妨害したことで対立が先鋭化しましたが、最終的に両者が合意に至り監査が開始されました。施設の全面的な改修工事には2ヶ月から6ヶ月の期間を要すると見られており、スタジアムの再解放がいつになるのかは未だ不透明です。

さらに深刻な問題として、今回レガネスと交わした代替使用の合意は、次のアラベス戦の「1試合のみ」に限定されています。ラージョは9月5日に行われるラシン・サンタンデール戦、そしてその後に控えるエスパニョール戦でも再びホームゲームを戦わなければなりませんが、その開催地は現在も未定のままであり、クラブはさらなる代替スタジアム探しの旅を強いられることになります。(via Estadio Deportivo, ElDesmarque, MARCA)

サポーター団体によるブタルケ開催の完全ボイコット表明とプレサ会長への怒り

今回のマドリード州政府による決定とクラブのずさんな対応に対し、ファンの怒りは頂点に達しています。ラージョ・バジェカーノのファン連合であるペニャ連盟とADRVプラットフォームは即座に共同声明を発表し、代替地であるブタルケでの試合、およびバジェカス・スタジアム以外で行われるすべての主催試合への参加を完全ボイコットすることを公式に表明しました。

ファンは、何試合にわたってスタジアムから締め出されるのかといった詳細な情報を一切開示しないラウール・マーティン・プレサ会長をはじめとするクラブ幹部の不誠実な姿勢を厳しく非難しています。ファン側は声明の中で、『私たちはこの重要な決断を下しました。なぜなら、私たちはラージョ・バジェカーノをこの機関としての深刻な危機から救うために、非常に慎重に行動しなければならない極めて重要な局面にあると考えているからであり、同時に年間シート保有者としての正当な権利を守るためでもあります』と強く表明しました。

さらに、ファンたちはプレサ会長に対して『プレサは荷物をまとめて出ていけ』と退陣を求める痛烈な非難のメッセージを投げかけており、ボイコットによってただでさえ逆風のホームゲームが完全な静寂に包まれる危機が迫っています。また、ファン団体はスタジアム閉鎖期間中の年間シート代金の払い戻しについてもクラブ側に強く要求しています。(via ElDesmarque, Estadio Deportivo, MARCA)

ベニャト・サン・ホセ監督と主将オスカル・バレンティンのホーム奪還を巡る本音

ピッチの上で戦う選手やコーチングスタッフも、この深刻なスタジアム問題に深く動揺しています。チームの精神的支柱であるキャプテンのオスカル・バレンティンは、開幕のセビージャ戦を終えた直後、敵地サンチェス・ピスフアンでのメディア対応において、『間違いなくチームに大きな影響を与えています。何よりも自分たちのファンのことを考えているからです。私たちが一番に望んでいるのは、やはりバジェカスでプレーすることに他なりません。一刻も早く事態が解決し、スタジアムの設備が改善されて、私たちのファンが心から安全に観戦を楽しめる環境が整うことを強く望んでいます』とファンの安全を第一に願う誠実な思いを語りました。

また、新指揮官のベニャト・サン・ホセ監督も、州政府の決定が下される前に『私は、私たちがホーム開幕戦をバジェカスで行うことができると完全に信じていますし、その希望を抱き続けています』と公に語り、就任後初となるバジェカスでの熱烈なサポートを熱望していました。監督や選手たちの願いは届かず、第2節は本拠地の温かい歓声ではなく、冷ややかな空気が流れる代替地ブタルケでの戦いとなります。(via Estadio Deportivo, MARCA, ElDesmarque)

ブラジルの若き才能ロビーニョ・ジュニア獲得に向けたローン移籍交渉

スタジアム問題が紛緊する裏側で、強化部は今夏の移籍市場閉幕まで残り2週間となる中、攻撃陣の補強に向けたサプライズとなる交渉を進めています。ターゲットとなっているのは、ブラジルのサントスFCに所属する18歳のアタッカー、ロビーニョ・ジュニアです。

彼はかつてレアル・マドリードやACミラン、ブラジル代表で活躍した名選手ロビーニョの息子であり、父親の背中を追うようにして若くしてサントスの下部組織から頭角を現しました。2025年7月には当時17歳という若さで、ネイマールの決勝ゴールで知られるフラメンゴ戦で華々しくトップチームデビューを果たしました。その後は素晴らしい活躍を見せ、2025年12月には2027年4月30日までのファーストプロ契約を締結し、市場価値は18歳未満にして500万ユーロ(約8億5000万円)にまで高騰しました。

しかし、2026年シーズンに入ってからは徐々に出場機会を失い、リーグ戦23試合中わずか3試合、コパ・スダメリカーナでも9試合中3試合の出場に留まり、パウリスタ選手権やコパ・ド・ブラジルでは全く出番がない不遇の時期を過ごしています。この現状を打開するため、代理人は彼を欧州のクラブへと売り込んでおり、その成長のための踏み台となるクラブとしてラージョ・バジェカーノとセビージャFC、そしてイタリアのジェノアCFCが獲得を巡って名乗りを上げています。

ラージョが模索しているのは、手頃なローン移籍金と手頃な給与負担に、高額な買取オプションを付帯させたレンタル形式での獲得です。ロビーニョ・ジュニアは父親譲りの俊敏性を持ち、両利きであることから左右のウイング、さらにはトップ下としても機能できる極めてマルチな攻撃センスを有しています。サポーターとの深い亀裂やスタジアム問題によるチームの閉塞感を打破するための強力なカンフル剤として、この若きブラジル人の獲得交渉が最終局面に向けて急ピッチで進められています。(via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

マドリード州政府による安全基準の不適合判定により、バジェカス・スタジアムが暫定使用も含めて完全に閉鎖され、第2節アラベス戦のブタルケ代替開催が決定するという、クラブの根底を揺るがす深刻な危機に直面しています。サポーター連合による Butarque での試合の完全ボイコット宣言や、プレサ会長への退陣を求める激しい怒りといったピッチ外の大きな混乱が渦巻く中、ベニャト・サン・ホセ監督率いるイレブンは再びファンのいない代替地での過酷な戦いを強いられる形となりました。この閉塞感を打ち破る一手として、名門サントスから元マドリーのロビーニョの息子である18歳の新星ロビーニョ・ジュニアのローン獲得を画策するなど、残り2週間の移籍市場におけるフロントの動きからも目が離せません。