佐藤龍之介の選手登録完了と新戦力の登録状況

バレンシアCFは、今週土曜日の8月22日に控えるセルタ・デ・ヴィゴとの開幕戦に向けて、着々と登録作業を進めています。今回の開幕戦のスタメンは、昨季の開幕戦と比較して5人から8人ものメンバー変更が生じる見込みです。これは、すでにチームを去った選手や怪我人、さらにカルロス・コルベラン監督の構想から現在外れている選手が多く存在する事情によります。

こうした状況の中、日本の若き才能である佐藤龍之介のラ・リーガ登録手続きが正式に完了したという非常に喜ばしい一報が入りました。佐藤は23歳以下(アンダー23)の登録枠であるものの、日本側との事務手続きや官僚的な手続きに時間を要し、登録完了までに通常よりもかなり煩雑なプロセスを辿ることとなりました。それでもクラブは常に開幕までに間に合うと信じて動いており、その信頼通りに無事登録が承認されました。

さらにバレンシアは、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の厳しい制限に日々苦しんでいるにもかかわらず、新戦力のジャスティン・デ・ハースとアリュー・ディエンの2名の登録を8月6日に完了させています。

同日には、昨季からチームに在籍していたものの契約状況が新しく変化した2選手、ストーレ・ディミトリエフスキ(契約の合意に基づき、クラブが2年間の延長オプションを一方的に行使)と、新キャプテンに就任したギド・ロドリゲスも無事に登録されました。ギド・ロドリゲスとは長期にわたるタフな再交渉の末、2シーズンにプラス1年の延長オプションが付帯した新たな契約を締結し、開幕戦への準備を完了させています。クラブは土曜日の開幕戦までにさらに新戦力を加えたいと考えており、獲得に全力を挙げている段階です。(via ElDesmarque)

アラウ・マルティネス獲得交渉の膠着とジローナ側の強硬姿勢

バレンシアCFが今夏の移籍市場において、右サイドバックの最優先ターゲットとして熱望し続けているのがジローナFCのアラウ・マルティネスです。選手本人との間ではすでに条件面での個人合意に達しているものの、クラブ間の移籍交渉は極めて難航しており、膠着状態に陥っています。

バレンシアはジローナに対して提示額を増額した新たな正式オファーを送りましたが、ジローナ側からの回答は一貫して冷酷な拒絶でした。ジローナのスポーツディレクターを務めるキケ・カルセル氏は、アラウ・マルティネスの契約解除違約金として設定されている800万ユーロの満額支払いを一切の妥協なく求めており、そこから1セントたりとも引き下げるつもりはありません。これに対しバレンシア側は、2部(ラ・リーガ・ハイパームーション)に降格したジローナの選手に対して800万ユーロを支払うことは財政的な制約からも過剰であると考えており、現在は500万ユーロでの決着を目指しています。

ジローナは、アラウが多くのクラブから注目を集める市場価値の高い選手であることを理解しており、誰かが満額を支払うのを狙って強気な交渉を続けています。

こうした状況の裏で、アラウ・マルティネス自身はジローナのレガネスとの開幕戦においてキャプテンマークを巻き、90分間フル出場してプロフェッショナルとしての見事な姿勢を示しました。試合後、ジローナのキケ・アルバレス監督は、彼の退団の可能性を否定せず、非常にエモーショナルに彼のプロ意識を称賛しました。監督は『彼が今回の試合を最後にジローナで戦い終えたのかどうかは、私には分かりません。しかし、彼に出ていく可能性があることは決して隠しません。彼は非常に複雑な状況に置かれながらも、プロフェッショナルとして自ら進んでピッチに立ち、チームのために全力でプレーしてくれました。ただただ彼を称えるばかりです』と語りました。

バレンシアはキケ・カルセル氏が頑なに800万ユーロを要求し続ける現状から、もし破談となった場合の代替案としてスイスのルガーノに所属する右サイドバック、マッティア・ザノッティの調査を開始しています。ザノッティはアラウよりも経済的に安価な選択肢であり、移籍市場の残り2週間を見越したバックアッププランとして位置づけられています。(via ElDesmarque)

ダンジュマ売却の可能性と移籍市場活性化への鍵

バレンシアが今夏の非常に困難な移籍市場を乗り越え、最優先ターゲットであるアラウ・マルティネスらの獲得資金を捻出するための最大の「鍵」として、オランダ代表アタッカー、アルナウト・ダンジュマの電撃的な売却話が急浮上しています。

ダンジュマはカルロス・コルベラン監督の戦術システムにおいて、当初は自分が絶対的な主力(スタメン)として機能すると信じていましたが、新シーズンに向けて自身の立ち位置や役割が微妙に変化していることを敏感に察知しています。この現状を不満とし、ダンジュマ自身が今夏の移籍市場での退団を真剣に検討し始めました。

すでに彼に対しては母国オランダの複数の強豪クラブから熱視線が注がれており、アヤックスやPSVアイントホーフェンが彼の動向を追っているほか、NECナイメヘンも獲得の選択肢として彼に関心を示しています。

現在、バレンシアのクラブオフィスにはまだ正式なオファーは届いていませんが、ダンジュマは依然としてチームに必要な戦力であるため、不当に安値で放出するつもりはありません。しかし、もしオランダのクラブから十分な額の売却オファーが届いた場合、その移籍金収入はアラウ・マルティネス獲得の300万ユーロのギャップを瞬時にクリアし、市場全体の足枷を一気に取り除くための強力な起爆剤となる予定です。(via ElDesmarque)

ウィリアム・ミケルブレンシスとの契約合意と右サイドバックの代替案

バレンシアは、アラウ・マルティネスの交渉が完全に決裂した場合、あるいはディミトリ・フルキエの去就に関わらず、右サイドバックの補強を確実にするための補強計画を並行して進めています。

白羽の矢が立ったのは、ドイツのハンブルガーSVとの契約を解除し、現在はフリーエージェント(無所属)となっている22歳のフランス人ディフェンダー、ウィリアム・ミケルブレンシスです。

バレンシアはすでにミケルブレンシス側に対して、3年間の長期契約を含む具体的なプロポーザルを提示しています。選手本人もバレンシアへの移籍を好意的に捉えていますが、フリーである彼に対してはフランス国内の複数のクラブが獲得を狙って誘惑のオファーを送っており、バレンシアは財政的な制約から速やかに契約書にサインさせるための交渉を急いでいます。(via ElDesmarque)

ベルンハルドソン獲得失敗とヴォルフスブルクへの移籍決定

バレンシアは今夏、左サイドのアタッカーであるディエゴ・ロペスやルイス・リオハの相次ぐ負傷離脱に伴い、サイドハーフ(ウイング)の深刻な人員不足に直面していました。この緊急事態を打破するため、クラブはラルジ・ラマザニの獲得を進めつつ、もう一枚の絶対的な即戦力として、ドイツ2部のホルシュタイン・キールに所属する27歳のスウェーデン代表ウイング、アレクサンダー・ベルンハルドソンの獲得を極秘裏に進めていました。

ベルンハルドソン自身も、バレンシアを自らのステップアップのための最優先の移籍先として強く熱望しており、代理人を通じてバレンシア側との話し合いを前向きに進めていました。

しかし、交渉の前に立ちふさがったのは、キール側が提示した「約500万ユーロ(ボーナス込み)」という強気な移籍金要求でした。ベルンハルドソンは今シーズン限りで契約が満了するものの、ワールドカップにおいてスウェーデン代表の主力として活躍した実績から、キールは一切の値下げに応じませんでした。

この金額は、バレンシアがアラウ・マルティネス獲得のためにジローナに提示している予算上限(500万ユーロ)と完全に一致しており、資金力に乏しいバレンシアにはこれ以上の支出を同時に行う余力はありませんでした。

この躊躇している隙を突いたのが、昨季ドイツ1部から2部へと痛恨の降格を喫したものの、今夏すでに2800万ユーロという莫大な資金を補強に投じているVfLヴォルフスブルクです。ヴォルフスブルクは即座にキールに対して500万ユーロ(5500万スウェーデン・クローナ)の支払いに合意し、クラブ間の基本合意を締結しました。ベルンハルドソンのヴォルフスブルクへの移籍は数日以内にも正式発表される見通しとなり、バレンシアのウイング補強プランは一つ崩壊する形となりました。なお、バレンシアが狙うラマザニの獲得交渉においても、リーズ・ユナイテッドがダニエル・ファルケ監督の構想外であるにもかかわらず、未だ強硬な姿勢を崩しておらず交渉は長引いています。(via SPORT)

ルベン・イランソのサラゴサ移籍交渉とバレンシアの抱えるジレンマ

下部組織育ちの若きDFルベン・イランソ(通称ルボ、23歳)を巡り、バレンシアとリアル・サラゴサの間で完全移籍に向けた交渉が進められています。

サラゴサのスポーツディレクター、ラロ・アランテギ氏は、センターバックと右サイドバックを極めて高いレベルでこなせるイランソの多才な守備能力を高く評価し、守備陣の最後のピースとして獲得を熱望しています。

しかし、ここでもバレンシアの交渉スタンスとピッチ上の切実な問題が足枷となっています。サラゴサが提示した最初のオファーには、バレンシアが将来的にイランソの所有権の10%を保持し続ける条項が含まれていましたが、バレンシア側はこの保有比率を「20%」に引き上げ、さらに将来的な優先買い戻し権を契約に付帯させることを要求しています。

さらに大きな問題として、カルロス・コルベラン監督は、右サイドバックの絶対的な補強(アラウ・マルティネス)が正式に完了するまでは、どんな条件であってもイランソの放出を許可しないという強い姿勢を示しています。バレンシアの補強の遅れが、若手たちのステップアップや選手整理のオペレーションをすべてストップさせるという悪循環を生んでおり、交渉はジレンマを抱えたまま最終局面を待っています。(via ElDesmarque)

【本日の総括】

佐藤龍之介の選手登録完了や、新キャプテンのギド・ロドリゲスをはじめとする主力の登録が無事に終わった一方で、今夏のバレンシアは極めて厳しい経済的制限(FFP)とジローナ側の800万ユーロの強硬姿勢により、大本命であるアラウ・マルティネスの獲得を巡って膠着状態に陥っています。ベルンハルドソンの獲得失敗やイランソの移籍差し止めに見られるように、右サイドバックの補強の遅れがチーム全体の補強と放出の連鎖をすべて遅らせる悪循環となっており、アタッカーであるダンジュマの売却による資金捻出や、ミケルブレンシス、ザノッティといった代替案の迅速な成立を含めたフロントの市場最終盤の決断が、コルベラン新体制の命運を分ける最大の鍵となるでしょう。