トゥリエンテスの移籍未遂と激白

ベニャト・トゥリエンテスが自身のキャリアを大きく揺るがした知られざる移籍劇と苦悩の過去を打ち明けました。現在の中盤ではソレール、ヤンジェル、ゴロチャテギらと激しい定位置争いを繰り広げながらも、マタラッツォ監督の構想において不可欠な存在となっていますが、以前は全く異なる状況に置かれていました。

ラジオ・マルカ・ドノスティアの取材に応じた背番号8は、2024年から2025年にかけて出場機会を失っていた時期、ソシエダを離れる決断を下しかけていたことを認めました。本人は『昨年、試合に出られていなかった時期、本当はソシエダを離れたくありませんでしたが、自分が1部リーグでプレーできることを証明するためには出場時間が必要だと考えざるを得ませんでした。家族や友人、代理人からも「今は外に出るべきだ」と背中を押され、最終的に自分でも納得して移籍を受け入れました。ラ・リーガの複数のクラブから打診があり、その一つがイニゴ・ペレス監督率いるラージョ・バジェカーノでした。彼と直接話をして説得され、後半戦はラージョへ期限付き移籍することで合意していたのです』と振り返ります。

しかし、その合意からわずか2日後にマタラッツォ監督が就任したことで運命が一変しました。トゥリエンテスは『マタラッツォ監督がやってきて、最初のトレーニングの段階で僕に向かって「君は自分のもとで重要な選手になる」と告げてくれたのです』と明かします。指揮官のひとことが残留への決め手となり、その後の覚醒へとつながりました。

『マタラッツォ監督が就任してからの数ヶ月間は、ソシエダでのキャリアの中で最高の時期となりました。自分でも最も良いパフォーマンスを発揮できていると感じており、システム変更の影響なのか理由は分かりませんが、「これこそが本来の自分だ」と確信できました』と手応えを口にしています。直近のアトレティコ・マドリード戦でも出場停止のゴロチャテギに代わって先発を飾り、見事なプレーで指揮官の期待に応えました。

しかし、ここに至るまでの道のりは平坦ではありませんでした。エリートが集まるトップチームの厳しさとSNS上での心ない批判に苦しんだ経験を明かしています。『本当にかなり苦しみました。1部リーグの舞台に上がると、あらゆる人々にプレーを見られ、SNSで悪意を持った批判を書き込む人もいます。3ヶ月ほど全く試合に出られない時期があり、そんな中でヨーロッパリーグのRoma戦(アウェイのラウンド16)でいきなり出番が回ってきました。しかし、自分の対応ミスからコーナーキックで失点を喫してしまったのです。当時は完全に打ちのめされ、「自分はプロとしてやっていく価値がないのではないか」とまで思い詰めました』と告白しました。

苦難を乗り越えた現在の目標はただ一つ、ソシエダで長く活躍することです。『僕の考えは一貫しており、ソシエダに留まり、何年も長くここでプレーし続けるために最高のパフォーマンスを見せることです。中断期間に入る直前、チームとしてもサッカーの調子が上がってきたところでした。非常に良いシーズンのスタートを切れていると感じています』と未来を見据えています。(via Mundo Deportivo)