PSG欧州制覇の裏側 マクロン大統領の苦言、サフォノフ妻の国旗騒動、ルイス・エンリケと亡き娘への思い

アーセナルをPK戦の末に破り、2年連続のチャンピオンズリーグ優勝を果たしたパリ・サンジェルマンだが、その祝賀ムードはパリ市内で起きた暴動によって影を落とした。シャンゼリゼ通りやエッフェル塔の下のシャン・ド・マルス公園に10万人以上が集まったが、一部が暴徒化し、1名が死亡、17歳の少年を含む2名が重体となり、250人以上が負傷、警察官57名が怪我を負い、フランス全土で780人が逮捕されるという大惨事となった。パリの第6区では警察のパトロール隊に農業用爆弾のようなものが投げつけられ、第16区では殺人未遂事件が発生し、セーヌ川に飛び込んで重体になった男性もいた。エリゼ宮でチームを迎えたフランスのエマニュエル・マクロン大統領は、『このような受け入れがたい暴力の光景に慣れたくはない。これはサッカーではない。分類不可能な事態だ』と強い遺憾の意を表明し、ナセル・アル・ケライフィ会長も『どうか落ち着いてお祝いしてほしい。街を守ることが重要だ』と呼びかけた。

一方で、ハンガリーのプスカシュ・アレーナのピッチ上では、別の物議を醸す出来事があった。PSGのロシア人GKマトヴェイ・サフォノフの妻、マリーナ・コンドラティウクが、UEFAの規定で禁止されているプラスチック製のロシア国旗を首に巻いてピッチに降り立ち、夫と抱き合う姿がSNSで拡散された。ロシアのウクライナ侵攻以降のルールを完全に無視したこの挑発的な振る舞いには、多くの批判が殺到した。また、トゥールーズではアーセナルファンがPSGファンに囲まれてからかわれていた際、アーセナルのユニフォームを脱ぐと下からPSGのユニフォームが現れ、周囲が歓喜の渦に包まれるという動画も話題となった。

心温まるエピソードとしては、ルイス・エンリケ監督の亡き娘シャナちゃんを偲ぶ「シャナ財団」の家族80人以上がバルセロナのホテル・パレスに集まり、巨大スクリーンで決勝戦を観戦した。ルイス・エンリケは優勝メダルを受け取る際、今年も財団がデザインした特製の記念Tシャツを着用し、試合後すぐに財団宛てに『今年もまた俺たちがチャンピオンだ』というメッセージを送った。その後、ルイス・エンリケはスペインのメディアに対して、『カタールW杯のモロッコ戦の後は、スペインのメディアに殺された。PK戦はGKの質やキッカー、そして運に左右される。パリでは運が味方してくれているし、たまにはこういうのもいいね』と、過去の批判への皮肉を込めたコメントを残している。(via ElDesmarque) (via MARCA) (via SPORT) (via Mundo Deportivo) (via Esport3)

セビージャ買収決裂 セルヒオ・ラモスの会見予告とファン団体の理事会辞任要求

セビージャFCの株式売却交渉が破談となり、クラブ周辺は大きな混乱に陥っている。セルヒオ・ラモスとアメリカの投資ファンド「Five Eleven Capital」のCEOマーティン・インクが主導するグループが、クラブの株式80%を4億4000万ユーロ(負債約9000万ユーロを差し引いた額)で買収し、さらに6000万ユーロの増資を行うという内容で事前合意に達していた。しかし、水曜日にセビージャのホテルで行われた最終会議の場にマーティン・インクは現れず、セルヒオ・ラモスと弁護士のフリオ・センが、メキシコ人のアルバロ・レアニョを新たなパートナーとして連れてきた。そして、購入する株式を30%(約1億2000万ユーロ)に減らし、自分たちだけで増資を行ってクラブの支配権を60%まで引き上げるという、大幅な条件変更を提示した。これに対し、デル・ニド、カストロ、カリオンら大株主側は「支払い能力がない上に条件の引き下げは受け入れられない」と激怒し、交渉は完全に決裂した。この事態を受け、セルヒオ・ラモスは自身のSNSで大株主の『強欲がクラブの売却を壊した。彼らはクラブ史上最悪の存在だ』というファンの投稿に「いいね」を押し、月曜日の17時にセビージャのホテルで記者会見を開き、自らの口で内幕を暴露すると予告した。ラモス側は、合意が破談になったのは株主側がより多くの利益を求めたためだと主張している。一方、セビージャのファン団体「Accionistas Unidos」はペーニャ連合やウルトラスの「Biris Norte」と共同で声明を発表。『あなたたちやあなたたちのお金ではなく、セビージャ・フトボル・クルブが重要なのだ』というスローガンのもと、現理事会の即時辞任、全会一致の救済理事会の設立、そして1997年と同様に大株主の優先引受権を排除し、一般のソシオやファンが参加できる形での緊急の資本増資を要求した。彼らは、これを実行しなければクラブは解散や破産に向かうと警告し、平和的かつ合法的なデモの実施を呼びかけている。(via Mundo Deportivo) (via Estadio Deportivo) (via ElDesmarque)