チャンピオンズリーグとラ・リーガの状況

アトレティコ・マドリードは、チャンピオンズリーグ準決勝の第2戦でアーセナルと敵地エミレーツ・スタジアムで対戦したが、カイ・ハフェルツにゴールを許し1-0で敗北した。相手GKダビド・ラヤの好セーブにも幾度となく阻まれ、決勝進出の夢は完全に潰えた。ラ・リーガよりもコパ・デル・レイとチャンピオンズリーグでの戦いが目立った、非常に不規則なシーズンとなった。(via Estadio Deportivo)

ラ・リーガでは第37節を終えた時点で勝ち点66の4位につけている。来季のチャンピオンズリーグ出場権はすでに獲得しており、8月27日に行われる新フォーマットの抽選会ではバイエルン・ミュンヘンやレアル・マドリードなどとともにポット1に入ることが確定している。リーグ最終節はアウェイのエスタディオ・デ・ラ・セラミカでビジャレアルと対戦する。この試合は3位の座と、テレビ放映権料の分配金約650万ユーロの増額を懸けた直接対決となる。アトレティコは前半戦のメトロポリターノでの対戦でビジャレアルに勝利しているため、引き分けでも3位を確保できる。なお、このビジャレアル戦で、アトレティコは斬新なデザインの新ユニフォームを初披露する予定だ。(via MARCA)

ディエゴ・シメオネ監督の去就とコメント

今シーズンは批判の的となることもあったディエゴ・シメオネ監督だが、ジローナ戦の勝利後に行われた記者会見で、来季もチームの指揮を執り続けることを正式に発表した。シメオネは『15年になり、私たちも年をとってきたことは明らかです。時々、続ける価値があるのかと自問しますが、イエスだと気付きます。なぜなら、私たちが目指す目標を望んでいる多くの人々がおり、アトレティコ・マドリードを見に来ることで人生や希望が変わる人々がたくさんいるからです。アントワーヌのようなレジェンドをリスペクトするスタジアムがあり、選手を大切にし、その仕事にふさわしいお別れを用意しようとするクラブがあるからです。だからこそ価値があります』と語り、クラブやファンへの深い愛情を示した。

さらに来季のチームに向けて『来てくれる選手、残る選手、そして私を代弁してくれる選手たちに熱狂しています。私たちが今いる場所にいられるために必要な取り組みを彼らが求めているのを見ると、選手たちが私に熱狂を生み出してくれることに疑いの余地はありません。ほんのわずかなことでも、私にとってはすぐに火がつくようなものです』と、15年目のシーズンに向けた揺るぎないモチベーションを語っている。(via Estadio Deportivo)

アントワーヌ・グリーズマンの感動的な退団

アントワーヌ・グリーズマンがアトレティコ・マドリードに別れを告げた。メトロポリターノに集まった約6万5000人のファンは、試合の勝利を祝うためではなく、彼らの仲間の一人であるグリーズマンに別れを告げるためにスタジアムに残り、素晴らしいオマージュを描き出した。アトレティコでラ・リーガのタイトルを獲得することはできなかったが、彼がクラブに残した足跡は永遠に忘れられることはない。

グリーズマンは足が限界だったためスパイクを脱いでピッチに立ち、『泣きすぎて頭が痛いです』と告白しながらファンに語りかけた。今後のキャリアについてはアメリカのMLS、オーランドへの移籍を夢見ているが、引退後のロードマップにはマドリードへの帰還がしっかりと描かれている。グリーズマンは『世界最高の都市であるマドリードに、世界最高のクラブであるここに戻ってきたいです。自分のビジョンを提供し、オフィスやピッチで助けになりたい。ここに来てトロフィーを獲得する手助けをしたいです』と力強く約束した。かつてバルセロナへの移籍で過ちを犯したことを認め、6万4000人のファンの前で何度も謝罪し、減俸を受け入れてまで戻ってきた彼は、再びファンの心を完全に勝ち取って旅立っていく。(via MARCA)

エリカ・チョペレナ夫人への称賛

グリーズマンの退団セレモニーでは、妻のエリカ・チョペレナもピッチに立ち、スタジアムのファンから名前をチャントされるという、サッカー選手のパートナーとしては極めて異例で特別な光景が見られた。サン・セバスティアン出身の彼女は、バルセロナ移籍の噂が出たドキュメンタリー番組の際に『ここなら歴史に名を残せる。あっちに行けばいつでもその他大勢の一人になる』とアドバイスを送り、ファンの心を掴んだ。グリーズマン自身もピッチからのスピーチで、何度もエリカへの愛を口にした。彼女が残した『私たちが持っているものは、それを達成することでプラスになるけれど、達成できなくてもマイナスにはならない。そしてそれは、私たち以外の誰も持っていないものだ』という言葉は、アトレティコの哲学を見事に体現している。(via MARCA)

チームメイトとシメオネが贈るグリーズマンへの賛辞

グリーズマンの退団に際し、ロッカールームの仲間たちも感情を隠せなかった。2014年の加入時から共に戦ってきたコケやヤン・オブラク、そしてテレビで見ていた彼と一緒にプレーする夢を叶えたバルガスは、『彼と同じような選手を連れてくるのは難しいだろう』と口を揃え、最大限の敬意を払った。(via MARCA)

ディエゴ・シメオネ監督も『アントワーヌは常に私の弱点でした』と特別な絆を明かし、『彼は他の選手とは違う、チームを背負うことができる何かを持っていると思います。状況が良くない時にチームを背負う選手は少なく、コケがそうであるように、チームにはそういう選手が必要です。彼らには言葉では説明できないほどの重みがあります。私はアントワーヌの友人ではありませんが、彼をとても大切に思っていますし、愛しています。素晴らしい人間だからです。毎週一緒に夕食に行くわけでもないし、問題があれば電話するわけでもありませんが、説明しがたい何かが生まれています』と、戦友へ最大限の賛辞を贈った。(via Estadio Deportivo)

フリアン・アルバレスの移籍の噂

アトレティコ・マドリードの攻撃陣を牽引し、今季20ゴール9アシストを記録しているフリアン・アルバレスに対して、ロベルト・レヴァンドフスキの代役を探すFCバルセロナが最優先ターゲットとして熱視線を送っている。バルセロナとアトレティコの間で直接的な交渉はまだ行われていないが、アトレティコ側もこの関心を察知している。しかし、アトレティコは彼を簡単に手放すつもりは全くなく、1億ユーロ以下のオファーは拒否する姿勢を見せている。エンリケ・セレッソ会長をはじめとする上層部にとって、国内の直接のライバルであるバルセロナを強化することは最も避けたいシナリオだ。パリ・サンジェルマンも獲得の機会をうかがっている中、アトレティコはフリアン・アルバレスとの契約延長を強く求めている。(via SPORT)

中盤の補強計画

アトレティコ・マドリードはマテウ・アレマニー主導のもと、来季に向けた夏の移籍市場で中盤の強化を絶対的な最優先事項としている。冬にコナー・ギャラガーが退団し、その前の夏にはロドリゴ・デ・パウルが去ったことで、中盤には大きな穴が空いている。彼らの代わりにロドリゴ・メンドサ、オベド・バルガス、ジョニー・カルドーソを獲得したが、メンドサとバルガスは即戦力というより将来への投資であり、大一番では常にベンチを温めていた。さらにカルドーソは来季の開幕をケガで欠場する予定で、パブロ・バリオスも度重なる負傷に苦しんでいる。その結果、シメオネ監督は来季35歳になり契約延長に向かっているコケを酷使し、マルコス・ジョレンテやアレックス・バエナをダブルボランチに配置せざるを得ない厳しい台所事情だった。

1月にはアタランタのエデルソン獲得に動いたが、高額な要求により難航し、現在その関心は冷え込んでいる。代わって浮上しているのが、イングランド2部に降格したウォルバーハンプトンのジョアン・ゴメスと、スポルティングCPのモルテン・ヒュルマンドだ。ジョアン・ゴメスとはすでに口頭合意に達しているとされ、移籍金は約4500万ユーロと見込まれている。ヒュルマンドについても関心を維持しており、こちらの移籍金は約4000万ユーロになる見込みだ。アトレティコはこの2人の大物ミッドフィルダーをダブルで獲得する可能性があり、その場合はメンドサとオベド・バルガスがレンタル移籍に出される予定となっている。(via ElDesmarque)

ロッカールームでの衝突

チャンピオンズリーグ準決勝のアーセナル戦後、ディエゴ・シメオネ監督とスポーツディレクターのアンドレア・ベルタの間で小競り合いが発生した。詳細は明らかになっていないが、この衝突の際、対戦相手であるアーセナル側がアンドレア・ベルタを擁護する立場をとるという異例の事態が起きている。(via Estadio Deportivo)

小ネタ・その他の情報

バルセロナのロナルド・アラウホがテレビ番組「La Revuelta」に出演した際、熱狂的なアトレティコ・マドリードファンである司会者のダビド・ブロンカーノから『チャンピオンズリーグでスペインのチーム(アトレティコ)が君たちを痛い目に合わせたね。メトロポリターノで負けたじゃないか』と敗退をからかわれる場面があった。しかしアラウホは即座に『それが何の役に立った? 君たちは何も得られなかったじゃないか』と痛烈に言い返し、スタジオの笑いを誘った。(via SPORT)

また、アメリカ・メキシコ・カナダで開催されるW杯に向けたスペイン代表のスタメン予想において、アトレティコからはマルコス・ジョレンテが右サイドバックの絶対的なレギュラーとして予想されているほか、アレックス・バエナも左サイドでの起用が有力視されている。ル・ノルマンについてはメンバー入りの当落線上にあるとみられている。(via ElDesmarque)

【本日の総括】

グリーズマンの感動的な退団という大きな節目を迎えつつも、シメオネ監督の続投宣言とフリアン・アルバレスの引き留め、そして1億ユーロ規模の中盤ダブル補強計画など、来季の反撃に向けたクラブの力強い動きが確認できる一日でした。