バトラが明かす9年前の爆破テロ事件の真実
💔 ジグナル・イドゥナ・パルクへの帰還を前に「鳥肌が立つ」と語るマルク・バルトラ。35歳のベテランDFにとってドルトムントへの遠征は、2017年4月11日のチャンピオンズリーグ・モナコ戦に向かうチームバスが襲撃された爆破テロ事件の悲惨な記憶と向き合う特別な意味を持ちます。
フォーラム『Mentes Expertas』に登壇したマルク・バルトラは、死線をさまよった事件当時の詳細な状況と、そこから立ち直るまでの壮絶な舞台裏を明かしました。
ジーニー・バスの脇で3つの爆発物が炸裂した瞬間、静寂は一瞬にして打ち砕かれました。マルク・バルトラは当時の様子を振り返ります。
『突然、穏やかだったジーニー・バスの中がまるで戦場の真ん中に投げ出されたようになりました。煙、火薬の匂い、割れたガラス、そして飛び散る金属片で溢れかえっていました』
鋭い金属片が右手首を貫通して骨折し、激痛と大量の出血により意識を失いかける絶体絶命の状況に陥りました。そのとき、ドルトムントのトレーナーが素早く駆けつけ、止血用の駆血帯を手首に強く巻きつけて処処を行ってくれました。薄れゆく意識のなかで、マルク・バルトラの頭の中に浮かび続けていたのは、当時まだ1歳だった愛娘ガラの姿でした。
『意識が遠のいていくなかで、頭の中にあったのは娘のことだけでした。自分に「マルク、娘のために諦めるな、絶対に意識を保ち続けろ」と言い聞かせて必死に耐えました』
さらに運命を分けた驚くべき事実も明かされました。本来バルトラのすぐ隣の席に座るはずだった同僚選手が、直前の怪我によってジーニー・バスの別の場所に座っていたのです。マルク・バルトラの手首を貫いた金属片はそのまま隣の座席の背もたれに深く突き刺さっており、『もし彼が予定通りその席に座っていたら、金属片は彼の頭部を直撃していたはずでした』と命拾いした奇跡を振り返りました。
手術を経て退院した後も、数ヶ月にわたり激しい悪夢に襲われ、夜中に飛び起きる日々が続きました。しかし、メンタルトレーニングとポジティブ心理学の実践、そして何よりもピッチに立つことへの情熱が彼を救いました。
『ピッチに一歩足を踏み入れ、緑の芝生の上に立つと、悪夢も恐怖もすべて消え去りました。何ものもサッカーへの情熱に勝つことはできませんでした。事件を経て、人生で最も大切なのは愛だと心から実感しました』
死の淵から生還したマルク・バルトラは、それ以来『愛している』という言葉や感謝の気持ち、抱擁をためらうことなく素直に伝えるようになったと語っています。(via Estadio Deportivo)