選手登録12名の非常事態と移籍市場の現状

レバンテは開幕のエスパニョール戦を控える中、ラ・リーガに公式登録されているトップチームの選手がわずか12名という、極めて厳しく満身創痍な状況に直面しています。長年にわたってクラブが抱える深刻な財政難が主な原因であり、選手登録のサラリーキャップ制限が重くのしかかっています。

しかし、指揮官のルイス・カストロ監督は非常に前向きにこの困難を見据えています。カストロ監督は記者会見において、『私は登録されているかに関わらず、すべての選手が戦える状態にあると想定してこの開幕戦の準備を進めてきた。それがチーム全体の大きな助けになっており、選手全員が出場への完璧な準備を整えている。クラブ側もこの複雑な状況を解決するために裏で全力を尽くしてくれている』と、チームの連帯感とフロントへの信頼を語りました。

限られた予算の中での補強プロセスについても、カストロ監督はポジティブな評価を下しています。『現在の予算制限を考慮すれば、これまでの移籍市場におけるバランスは非常に素晴らしいものだ。ここからの新規補強は選手たちの今後の放出や売却状況に大きく依存することになるが、それとは無関係に補強を行わなければならない重要なポジションもある。私たちはどのような状況の変化にも対応できる準備を整えている』と話し、逆境に立ち向かう強い覚悟を示しました。(via ElDesmarque)

15歳の超新星マーク・サントスのトップチーム昇格

この夏のプレシーズンにおいて、レバンテに最もまばゆい輝きを放つ新星が現れました。下部組織カンテラに所属する15歳の左サイドバック、マーク・サントスです。

彼は今夏の親善試合において、ルイス・カストロ監督のもとでビジャレアル、カステリョン、レガネス、さらにイングランドのシェフィールド・ユナイテッドといった手強い相手を前に6試合(合計154分間)に出場し、大人顔負けの卓越したパフォーマンスを披露してファーストチームの座を実力でもぎ取りました。

カストロ監督は、まだ正式なファーストチーム用の選手登録枠(ficha)は得ていないものの、この15歳の少年を完全に主力として認識しています。カストロ監督は会見で、『マーク・サントスはファーストチームの選手だ、それだけ。彼は自らの実力でその地位を conquistado(征服)したのだ』と力強く断言しました。

カストロ監督にとって彼の抜擢は急な思いつきではなく、以前から彼の非凡な才能を見抜いていました。監督は『昨シーズンが終了した時点で、私はマーク・サントスがファーストチームの選手になると100%確信していた。彼はすでに何度もトップチームの練習に参加しており、私とコーチングスタッフ全員がその引き上げを完全に決めていたのだ』と明かしました。サントスは今年1月に契約更新を交わしており、クラブの未来を担う最大のダイヤモンドとして大事に育てられています。(via SPORT)

エースFWカルロス・エスピのレアル・マドリード電撃移籍

今夏のレバンテにとって、最大の損失であり苦渋の決定となったのが、生え抜きのエースストライカーであるカルロス・エスピのレアル・マドリードへの完全売却でした。

ルイス・カストロ監督は、本来であればこの若き大器を手放すつもりは毛頭なかったと胸の内を明かしています。監督は『誰もが知っている通り、クラブは何年も前から深刻な財政問題を抱えており、今もそれを少しずつ修正している最中だ。だからこそ、クラブを存続させるために必要な売却を行わなければならなかった。私たちとしてはカルロス・エスピを売りたくはなかったが、そうせざるを得ない絶対的な経済的理由があったのだ』と、クラブ運営を維持するための不可避な決断であったことを告白しました。

その一方で、エスピが抜けたことによるチームの得点力低下(エスピ依存症)を心配する周囲の声に対しては、冷静に反論しています。『彼は確かに多くのゴールを決めてチームを大いに助けたが、チームが機能していなければそもそも彼に良いボールは届かなかった。エスピは非常に重要だったが、彼がいなくても私たちはゴールを決めることができるし、彼が先発していない試合であっても私たちは勝ち点を積み重ねてきたのだ』と、特定の個人に依存しないチーム戦術の完成度を強調しました。(via ElDesmarque)

注目株カルロス・アルバレスの去就報道

クラブが厳しい財政状況に置かれていることから、ピッチ上で決定的な違いを作れる存在であるカルロス・アルバレスに対しても、他クラブからの関心や移籍の噂が絶えず報道されています。

ルイス・カストロ監督は、この売却の可能性についても冷徹かつプロフェッショナルな姿勢を貫いています。監督は『もし彼が移籍する日が来れば、それは他の選手たちと同様に去るだけだ。彼も私も、レバンテというクラブ組織より重要な存在ではあり得ない』と語り、クラブファーストの精神を説きました。

それと同時に、現在のアルバレスのプロとしての取り組み姿勢を高く評価し、サポーターの不安を打ち消しています。『私が感じているのは、彼が100%チームにコミットして全力を尽くしているということだ。日々のトレーニングでも素晴らしい姿勢で仕事に励んでくれている』と、不満を見せずに高い集中力を維持していることに信頼を寄せました。(via ElDesmarque)

開幕戦エスパニョール戦の展望と予想布陣

レバンテは8月16日日曜日の19:00から、RCDEスタジアムに乗り込み、エスパニョールとの今シーズン開幕戦に挑みます。昨シーズンは終盤の見事な怒涛の巻き返しによって、1部リーグ残留という劇的なドラマを成し遂げたレバンテですが、今季もルイス・カストロ監督に率いられ、最大カテゴリーでの更なる飛躍を目指します。

開幕戦の予想スタメンとして、指揮官は昨季の基本形である「4-3-3」のシステムを継続する見込みです。ゴールキーパーには不動の守護神マシュー・ライアン。ディフェンスラインは、新加入のアイッサ・マンディとデ・ラ・フエンテが強固なセンターバックコンビを組み、左サイドバックには新戦力のマヌ・サンチェスが、右サイドバックにはナチョ・ペレスかジェレミー・トリアンが先発の座を競っています。

中盤の3枚には、ウーゴ・ソテロかKervin Arriaga(あるいはオリオル・レイ)がアンカーの役割を務め、その前にオラサガスティと、エンゾ・バルデリまたはカルロス・アルバレスが配置される予想です。

前線の3トップには、右ウイングに Víctor García、センターフォワードにはエッタ・エヨンを抑えて Iván Romero が濃厚とされており、左ウイングにはパコ・コルテスか Thiago Fernández のいずれかが起用される可能性が高まっています。(via ElDesmarque)

1部デビューの若き主審カルロス・ムニョスとの相性

エスパニョールとの注目の初陣を裁くのは、今シーズンから1部リーグに昇格したばかりの、アラゴン出身で30歳の若き審判カルロス・ムニョスに決定しました。彼にとってこの試合は記念すべき1部リーグでの主審デビュー戦となります。

この主審の割り当ては、レバンテにとってこの上なく縁起の良い吉兆データをもたらしています。カルロス・ムニョス主審は過去に2度レバンテの試合を担当していますが、その戦績は2戦2勝と完全に勝ち越しています。

担当した2試合はいずれも2シーズン前に行われたホームゲームで、強豪エイバルとミランデスを下した試合でした。相性の良い若いジャッジのもとで、満身創痍のレバンテが敵地で貴重な白星発進を狙うためのポジティブな要素として期待されています。(via Mundo Deportivo)

元所属レジェンドのラファ・ドミンゴが語る激動のレバンテ時代

1970年代から1980年代にかけてバレンシアや Oviedo で左サイドバックとして活躍した元スペイン代表のラファ・ドミンゴが、現役の最後に過ごしたレバンテ時代の極めて情熱的で破天荒な物語を語りました。ドミンゴが加入した当時のレバンテは、深刻な財政難によりクラブ自体の消滅危機に瀕していました。

ドミンゴは『レバンテは消滅寸前の危機にあった。当時のペペ・マルティネス監督に熱心に説得されて加入した。チームは当時3部に低迷していたが、サポーターは常にスタジアムを満員にして熱狂的な声援を送ってくれた。一度は昇格プレーオフで敗れて現役引退を決意したが、クラブからお金を譲り受け、妻の誕生日に車をプレゼントして何とか納得してもらいもう1年プレーした。翌年には見事にフエンヒローラやオレンセをプレーオフで破り、2部へと昇格することができた』と、当時の劇的な昇格の舞台裏を振り返りました。

さらに、2部昇格後にクラブに入り込んできたある実業家パトロンとの間で起きた、映画のような衝撃の交渉劇も明かしました。『そのパトロンとの面談の際、彼は部屋にあった一つの大きなトランクを指差し、「あのトランクを開けてみろ、中の札束を好きなだけ持って帰っていいぞ」と言ってきた。トランクの中には文字通り数百万の札束が詰め込まれていた。しかし、私は「物事は正しく、公に行うべきだ」と断り、不当なお金を受け取らずに一度は引退した』と驚くべき裏話を披露。その後、チームの不振に伴い Pachín(パチン)監督から請われ、約1年のブランクがあったにもかかわらず無給に近い形で復帰してチームを助け、最終的に現役を引退したという、男気あふれるレジェンドの逸話を明かしました。(via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

今シーズンのレバンテは、主力カルロス・エスピの売却や選手登録わずか12名という極めて厳しい財政難の壁に直面しながらも、ルイス・カストロ監督のもとで高い結束力を維持している。プレシーズンで大ブレイクを果たした15歳のサントスのトップチーム昇格など、カンテラの力強い息吹と新体制の確かな戦術が、開幕エスパニョール戦での勝点獲得を予感させている。